こんにゃく由来の高機能素材を開発する株式会社NINZIAは、龍谷大学などとの共同研究で、同社独自の食物繊維素材「ゾル状グルコマンナン」を含むナッツ製品の摂取が、排便回数の増加や便性状の改善に寄与する可能性を確認したと発表した。研究成果は、2026年6月1日発行の学術誌『New Diet Therapy』Vol.42 No.1に掲載された。
今回の研究は、NINZIAと龍谷大学によるこんにゃく由来素材に関する共同研究の第2弾となる。2024年には、同素材による食後血糖値上昇の抑制効果を確認しており、今回は腸内環境や排便状況への影響に着目した。
NINZIAが提供する「ゾル状グルコマンナン」は、一般的なこんにゃくとは異なり、水溶性と不溶性の両方の食物繊維を含む状態で提供される点が特徴だ。腸管内で水分を吸収してゲル化することで、便の軟化や腸内環境の改善につながる可能性があるという。
試験は、健常な大学生82人を対象に実施した。被験者に「ゾル状グルコマンナン含有ナッツバー」と、対照食であるナッツのみをそれぞれ2週間摂取してもらい、排便状況への影響を比較した。
その結果、ナッツバー摂取後には、1週間あたりの排便回数が有意に増加した。事前調査で排便が週4回以下だった「便秘気味群」においても、排便回数の増加が確認され、便通を促す効果が示唆された。
また、便が軟らかくなる傾向や、便のにおいの軽減も確認された。さらに、腹部膨満感のスコアにも改善がみられ、摂取後にすっきりとした感覚が得られる可能性が示された。
一方、試験期間中には一部地域で10度以上の急激な気温低下が連続して発生した。寒暖差による自律神経への影響は便秘リスクを高める要因の一つとされており、一部の被験者では排便日数が減少する傾向もみられた。研究グループは、こうした外部環境要因も考慮しながら、今後さらに検証を進める方針だ。
共同研究には、龍谷大学、羽衣国際大学、NINZIAが参加した。龍谷大学は農学部を擁する瀬田キャンパスを中心に、食品、生命、環境、農業など幅広い分野の研究を進めており、産学連携による食分野の研究にも取り組んでいる。
NINZIAは、こんにゃく由来素材を活用した結着成型や食感創成の技術を「テクスチャ・エンジニアリング」と位置付け、糖や脂質、動物性素材に頼らない食品開発を進めている。今回の研究成果は、伝統的な植物性食材であるこんにゃくの新たな機能性を探る取り組みとして注目されそうだ。



