月刊私塾界2026年9月号(通巻545号)

巻頭言

 創業時の経営者は謙虚さを持ち、努力家でもある。従業員の雇用を守っていかなければならないという使命と責任感で、自分自身が先頭を走り、会社を一生懸命に盛り立ててきた。その結果、会社は立派になり、利益が上がる。
 ここまでは誰もが到達する地点である。
 しかし、ここから大きく二手に分かれる。一つは、新たな成功を納める人。もう一方は、いわゆる「晩節を汚す」パターンだ。そして、後者が多い。また、目立つ。
 何が分岐点となるのだろうか。
 こうは考えていないだろうか。すべては自分が持っていた知識と技術だ。そして私は寝る間も惜しんで一生懸命に頑張り、現在を築いた。全部自分が成し遂げたものだから、少しくらい人より多くの報酬を得てもバチは当たらないのではないか。
 生徒、従業員や株主のために必死に働いていたのに、余裕が出てくると人間が変わってしまう。我々人間が持っているエゴが増大していくためである。
 自分の才能は、世のため人のため、社会のために使えといって、たまたま天が自分という存在に与えたのだ。その才能を自分のために使ったのでは、バチが当たる。エゴを増大させては身の破滅を招く。だから、そのエゴと闘う人生を歩いて行かなければならない。
 釈迦は、人間とはスタボン(stubborn、頑迷)なもの。ちょっとでも手入れを怠ると欲にまみれてしまうと知っていたので、「足るを知りなさい」と云われた。
 慢心すること勿れ。

(如己 一)

目次

6 CatchUp 01 学校法人文理 佐藤学園 文理佐藤学園が挑む、バイリンガル教育とAI時代の学校改革 ――安達原文彦理事長 × ペドロ・マルケス校長
8 CatchUp 02 株式会社 エイコス 東進部門で卓越した実績を生み出している理由とは
12 HOT TOPICS 寺小屋グループ×やる気スイッチグループ 愛媛松山に「番町スクエア」および 「エデュケーショナルハブ松山」開校
14 塾長の決断(12) 個別教育クラーク 子どもファーストを貫き「学び」と「居場所」の新たな形へ
16 挑む私学 暁星国際中学校・高等学校
19 目次・巻頭言
20 NEWS ARCHIVES
48 千里の道も一歩から ~編集長備忘録~
49 【特集①】  株式公開企業塾 2027年2・3月期  第1四半期(1Q)決算を読む
60 【特集②】 “知らなかった”で終わらせないために  こども性暴力防止法(日本版 DBS)、国・法律・現場の声
74 CatchUp 01 PAVLOV 入退室から保護者連絡までを一元化 PAVLOVが「FLENS School Manager」でつくる教室運営の新しい基盤
78 TOP LEADER Interview 時代と地域に必要とされ続ける 企業グループとして進化、深化へ。 株式会社 市進ホールディングス
90 特別連載企画 第4回(終) 日本の塾は何を学び、何を見極めるべきか ──中国の進化から問い直す教育ビジネスの事業構造
92 企業研究(160) ヒューリック株式会社
95 日本教育ペンクラブ・リレー寄稿(392)
96 疾風の如く(206) 灘個別指導学院 新宿校(東京都) 代表講師/奥本 拓さん
98 現代学習塾経営概論(42) 小泉正太
100 ぼくの糸島移住とプログラミング塾開塾史(4) 沢津橋紀洋
102 自ら動き出すチームにする方法(144) 中谷彰宏
104 One Target(21) 的場一成
106 PAPER REVIEW(29) 浅見貴則
108 シン・ジュクジン(58)
109 芸術見聞録(158)
110 わが子、就学中(65)
111 塾長の机
112 為田裕行の「教育ICT行」(138)
113 10¹⁵ PETA(64)
114 キクチカラ(21) 菊地香江
115 Opinion from School(86)
116 林明夫の「歩きながら考える」(253)
118 新・授業改革を目指して(152) 石川幸夫
120 私塾界インサイト(102)
124 塾はどこから来たか、塾は何ものか、塾はどこへ行くのか―そして私(58)
126 咲かせよ桜(138) 小林哲夫
130 論点2026(9)  中国が研究開発費で米国を逆転  「科学技術指標 2026」が映す 日本の研究力と教育の現在地
134 編集後記
136 Book Review
138 塾長のためのガジェット講座

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