Category: 塾ニュース|受験

東京・神奈川 私立中学入試始まる

東京都と神奈川県内の私立中学入試が2月1日、始まった。不況の影響で全体の受験者数は減少傾向だが、理系への大学進学実績を伸ばしている中高一貫の女子校などが人気を集めている。保護者の期待や塾関係者の声援を受けながら、受験生が試験に臨んだ。「栄光ゼミナール」(東京都千代田区)の調べでは、東京、神奈川、埼玉、千葉の1都3県を中心とした首都圏の今年の受験者数は推定で約6万1500人。小学6年の人口は約30万3600人で、受験率は約2割になる。受験者数はここ数年、減少傾向だ。

東大推薦入試、16年度から100人募集 全学部で独自基準

東京大は1月29日、2016年度入試から実施する推薦入試の概要を発表。2次試験の後期日程を廃止、各学部の予定する募集人数は教養、薬、医、教育がそれぞれ5人。法、文、理、経済、農がそれぞれ10人、工学は30人の計100人。評価基準は各学部が独自に設定。例えば、法学部は高校の成績、英語能力テスト「TOEFL」や英検などの成績を参考に、面接などを実施して選抜、理学部の場合は、科学オリンピックなどの上位入賞者やソフトウエア開発経験などを推薦要件に挙げている。

桜宮高の新設学科、1.82倍

大阪市立桜宮高校の専門学科「人間スポーツ科学科」に、募集定員(120人)の2倍近い218人が入学を志望していることが、進路希望調査結果で明らかになった。倍率は1.82倍が見込まれ、昨年1月に発覚した体罰自殺問題以前とほぼ同程度。同学科は、体育科、スポーツ健康科学科を統合したもので、最先端のスポーツ理論や技術を学べる。13年春は、両科に代わって「普通科」の入試を実施したが、最終志願者数は140人(1.17倍)と、12年春の体育科(1.81倍)、スポーツ健康科学科(1.93倍)から大きく人気を落としていた。

大阪府内私立中出願状況、62校の平均1.53倍

大阪私立中学高校連合会は1月16日、府内の私立中学の2014年度入試の出願状況(15日午後3時現在)を発表した。中等教育学校1校を除く62校の平均倍率は1.53倍で、前年に比べて0.03ポイント減。ただ43校が願書受け付け中のため、倍率は変動する可能性がある。平均倍率は、男子校2.41倍▽女子校1.03倍▽共学校1.58倍。中等教育学校の大阪学芸は1.33倍だった。外部募集人員の総数(中等教育学校を除く)は7555人で前年度比239人減。試験は近畿2府4県で18日から順次実施される。

福井県立高全日制募集要項発表

福井県教育委員会は10月28日、2014年度の県立高校と特別支援学校の募集定員を発表した。全日制の定員は5520人で前年より45人増やす。定時制7校と通信制1校の定員は、それぞれ480人と120人で、前年と変わらなかった。一方、来年3月には8152人の中学生が卒業予定で、前年と比べて172人多い。うち8046人が高校進学を志望し、進学志望率は98,7%だった。全日制、定時制の学力検査は来年3月6、7日、合格発表は11日に行われる。

坂井地区の高校再編で、食農科学科など4学科8コースを備えた総合産業高校「坂井高校」(坂井市)が新設され、1コース35人、計280人を募集。これに伴い、坂井農高と春江工高の2校と、金津高の経理科、情報処理科、三国高家政科の3学科は募集停止となる。

徳島県14年度全日制公立高発表

徳島県教育委員会委10月28日、14年度の公立高校の募集定員を発表した。全日制が6330人(前年度比105人増)、定時制が370人(増減なし)。全日制公立高校を受験見込みの中学3年生は約6400人で、推計競争率は1,017倍としている。一方、県私立中学校連合会も14年度の募集人員を発表した。各校の定員は香蘭(普通科)が150人▽徳島文理(同)300人▽生光学園(同)200人。一般選抜の試験日は3月11、12両日(合格発表3月18日)。部活動などの取り組みを重視する「特色選抜」と、一部の中学・高校を対象にする「連携型選抜」は2月6日(同2月15日)

学校、学科、類別では、富岡西、板野の普通科が今春と比べて20人増、川島の普通科が15人増。一方、鳴門の普通科が20人減、名西の普通科が15人減。

美馬商と貞光工を統合して来年4月に開校する「つるぎ高校」の定員は統合前の2校の合計と変わらない。

定員に満たなかった場合の2次募集は3月27日(同3月28日)。一般選抜、特色選抜の人員の内訳は11月中旬に発表する。

滋賀県14年度の私立定員発表

滋賀県総務課は10月28日、来年度の県内の私立学校募集要項を発表した。高校全日制は10校14学科で計2555人、通信制・定時制は2校4学科で計385人を募集する。

中学校は6校692人。このうち立命館守山中は来年度、医学部進学などを目指すコースを新設し、同高校の既存のコースと併せて計6年間勉強できるようにする。中高一貫の中等教育学校は、MIHO美学院のみで40人。小学校も近江兄弟社小のみ35人。

■出願・試験の日程

出願や試験などの主な日程は次の通り。A日程・前期以外の試験日など、詳細の問い合わせは各校へ。

【全日制高校、綾羽定時制】出願=来年月110〜17日▽試験=2月3、4日▽合格発表=同月7日

【通信制】出願=1月7日〜4月5日▽試験=2月14日〜4月9日▽合格発表=選考後約1週間以内に通知

【中学校、中等教育学校(A日程・前期)】出願=12月16日〜来年1月16日▽試験=1月18日▽合格発表=1月20〜22日

【小学校(A日程)】出願=11月5〜19日▽試験=同月23日▽合格発表=同月26日

兵庫県14年度私立高校・中学募集概要発表

兵庫県私立中学高校連合会は10月28日、県内の私立高校・中学の2014年度の募集概要を発表した。募集人数は、高校は前年度より165人少ない9808人、中学も10人減の4624人。来年4月に開校予定の東洋大付姫路中(認可申請中)が1校増える。高校の1次募集の出願期間は来年1月6日〜2月7日。入試は一部を除き2月10日から始まり、同14日までに合否を発表する。中学の1次試験の出願期間は、一部を除き12月9日〜来年1月17日で、入試は1月18日から始まり、同21日までに合否を発表する。

明法中・高が全国初の学科 2014年度に「明法GE(グローバルエンデバーズ)」を創設

明法中学・高等学校(東京都・東村山市)において、全国初となる学科が2014年に創設される。その名は「明法GE(グローバルエンデバーズ)」。ここでは先日おこなわれた説明会の模様を通し、明法中学・高等学校の新たな取り組みについて紹介したい。

10月20日に小学5・6年生を対象に行われたGE体験教室

10月20日に小学5・6年生を対象に行われたGE体験教室

科学を通じたグローバル人間の育成を目指して創設される、明法GE。その最高教育責任者に就任したのは、京都大学や滋賀大学などで大学講師を歴任してきた北原達正氏だ。北原氏は「グローバル教育とは英語を話せるようにすることではありません。価値観や文化の違う者たちと協働できる人間を育てること。それを私たちはグローバル教育と定義します。そして科学は物事の客観的な測定、論理的な分析、他者を納得させる表現力を育てるのに大いに役立つものです」と、科学を用いてグローバル教育をおこなう理由を説明した。「ただし、明法GEは科学のみを教えるものでも、科学者を育てるものでもありません。科学的思考は経済、医療、スポーツ、調理など、社会のあらゆる領域で使われていますが、科学的な知識や経験をそうしたさまざまな分野に活かせるよう教育するのが目的です」

明法GEの講座内容は基礎学力向上をはじめ、ロボット研究、実験、アート、ディベート、プレゼンテーションなど11の項目におよぶ。明法GEならではのこれらの授業は毎週4コマ、連続しておこなわれる。こうした授業を実施するにあたっては多彩な道具も必要だが、明法GEでは全生徒分の道具を用意する。

客観的な評価を得るというのも明法GEの特徴だ。生徒には毎学期末に外部のコンテストに出場させ、他者の評価を得られるようにする。教員ではなく「専門家」の評価を得ることで、才能を開花させるチャンスを与えるのだ。さらに明法GEが目指しているのは、「大学に入ってからもさらに伸びる子どもを育てる」こと。スポーツや芸術など、その道の第一線で活躍している人物の多くは、子どもの頃からスポーツや芸術に慣れ親しんでいる。明法GEでは客観的な測定、論理的な分析、魅力的な表現に子どもの頃から触れさせることで、大学へ入ってからもそうした資質がさらに伸びるよう育成する。

GE説明会で講演する北原達正CED

GE説明会で講演する北原達正CED

全国各地の力のある子どもたちに学んでもらいたいと考える明法GEでは、生徒寮も完備。受け入れ体制も万全だ。2014年度の入学試験は2月1日(土)の午後、2月2日(日)の午前・午後の3回実施。すべての入試回で国語・算数・理科・社会の4科目の試験をおこなうが、このうち国語は40分で80点満点、算数・理科・社会は合計50分で120点満点となっている。普通の受験勉強で充分対応できるとしているものの、問題を解く順番やペース配分など、得点を伸ばす工夫は必要だという。全国初となる「科学」に重きを置いた明法GE。今後の動きが注目される。

〈プロフィール〉
北原 達正(きたはら・たつまさ)
1982年京都大学理学部卒、同大学院理学研究科後期博士課程にて宇宙物理学専攻。京都大学総合人間学部、京都教育大学、滋賀大学教育学部などで非常勤講師を歴任。現在では子どもの理科離れをなくす会代表、NPO法人ロボカップ日本委員会 ジュニア運営委員、彦根市サイエンスプロジェクト実行委員長、明法中学・高等学校 明法GE(グローバルエンデバーズ)Chief Educational Director(最高教育責任者)など、さまざまな要職に就く。

大阪府立・市立高再編案 大阪府教委、18年度までに7校減

大阪府立高と大阪市立高について大阪府教育委員会は、5年後の2018年度までに7校程度減らす再編計画案を、30日の教育委員会議で提示した。具体的な校名は挙げず、府・市教委が志願状況などを見極めながら検討する。

府内の公立中学校卒業生は来年度の約7万7千人から、18年度には6千人程度減る見通し。現在は府立138校、市立20校があり、今年度末に市立高が3校再編されるなどして計155校となる予定。計画案は府市の両議会や来月の教育委員会議で議論される。