Category: 塾ニュース|塾・企業

リソー教育 天坊真彦氏  代表取締役社長に

リソー教育(本社:東京都豊島区・代表:岩佐実次)は9月18日、10月1日付で天坊真彦氏 が代表取締役社長に就任すると発表した。岩佐実次会長兼社長は代表権のない取締役にとどまる。

 天坊 真彦氏(てんぼう・まさひこ)90年(平2年)東大文卒、95年入社。14年取締役、15年代表取締役専務。東京都出身。50歳 

リソー教育の岩佐実次会長兼社長が辞任

リソー教育は9月17日、岩佐実次会長兼社長が辞任すると発表した。10月1日付で取締役に退き、2014年に発覚した不適切会計の責任を取る。同社はすでに岩佐氏の後継者に天坊真彦代表取締役専務(50)を選んでいる。引き継ぎも進んでいることから再建の道筋が付いたとして社長を交代する。東京証券取引所が8日に発表した「リソー教育の特設注意市場銘柄の指定の継続」を受けての措置とみられる。今後の焦点は、東証がリソー教育の特設注意市場銘柄の解除に踏み切るかどうか。

湘南ゼミナール、障がい者雇用にて「職場改善好事例」奨励賞を受賞

湘南ゼミナールの特例子会社湘南ゼミナールオーシャン(横浜市中区)が障害者雇用の促進を目的とした平成27年度「職場改善好事例」(独立行政法人 高齢・障害・求職者支援機構主催)において、奨励賞(同機構理事長表彰)に選ばれたことが、厚生労働省より発表された。過去の受賞は、ホンダ、ソニー、リクルートなど大企業の子会社が選ばれることが多かったが、今回初めて教育サービスの関連企業が選出された。

「法令等を遵守し社会的責任を果たすために、障がい者に特別の配慮ができる特例子会社という制度を選びました。障がいのある方でどこまでできるだろうか、という不安の声も社内にありましたが、今では経理入力業務や文書PDF化など事務軽作業の欠かせない戦力として活躍しています。」と、湘南ゼミナール小山人事部長は語る。
「まだまだ試行錯誤の毎日です。受賞できたのは、第一に障がいのあるスタッフのがんばり、第二に特例子会社は経営を維持するための事業であり、長期的に見守るという経営陣の理解と協力があったからです」と、障がい者雇用の現場に立つ、湘南ゼミナールオーシャンの前山マネージャーは説明する。
同社は身体、知的、精神の三障がいの中でも雇用対策が最も遅れている精神障がい者を中心に雇用をおこなっている。「精神障がい者は1年以内の離職率が6割と言われていますが、弊社では1年以内で離職した社員はおりません。障がい者に活躍し続けてもらうためには、障がいに対する理解に加えて、一人ひとりの特性を見極め、長所に合った配置を行い、意欲を引き出し、成長を促し続ける現場力が必要です。教育の現場ノウハウを持っている塾業界は、障がい者の育成、定着に向いている人材が多くいるのではないでしょうか。」と前山氏。

社内表彰式の様子(前列左から2番目が志賀明彦社長)

社内表彰式の様子(前列左から2番目が志賀明彦社長)

障がい者雇用について、「本業に追われて進まない」と頭を痛めている経営者も少なくないだろう。教育サービス業の障がい者実雇用率は上昇しているものの、1.51%(全業種平均1.82%)と全業種中でワースト2位となっているのが実情だ。障がい者雇用に特化した特例子会社を設立している塾などの教育サービス企業はまだ数社しかない。来年には改正障害者雇用促進法や障害者差別解消法が施行される。障がい者雇用という、業界全体に問われる課題解決策の一つとして、今後も同社をはじめとする特例子会社の動向を見守っていきたい。

ベネッセ、学習相談拠点にペッパーを導入  10月から

ベネッセホールディングスは10月、学習相談拠点の「エリアベネッセ」にソフトバンクグループのヒト型ロボット「ペッパー」を導入する。東京都渋谷区の店舗を皮切りに、都内2カ所のほか大阪、広島、福岡の計5店舗で導入し、今後拡大を検討する。「ペッパー」前面のパネルに同社のキャラクター「しまじろう」が現れる。「しまじろう」のアプリは幼児向けで、音楽にあわせてペッパーと踊れるほか、英語と触れ合う機能もある。小学生から高校生向けには勉強の仕方を診断する別のアプリを用意した。集客力を高める狙い。

浜学園の代表取締役に竹森勝俊氏が就任

株式会社浜学園(兵庫県西宮市甲風園)は、専務取締役だった竹森勝俊氏が代表取締役社長に就任したと発表した。前代表取締役社長の竹森勝昭氏は取締役理事長として、理事長職に専念する。

浜学園の竹森勝俊社長

浜学園の竹森勝俊社長

浜学園は、勝俊氏が入社以来、水平・垂直展開を縦横に繰り広げ、拡大戦略を取ってきた。2013年には駿台予備学校との提携により「駿台浜学園」、名古屋市においては進学会との合弁会社「浜進学会」の設立したほか、14年12月にはウィザスグループと業務提携を結んでいる。また、ICT化の取り組みについても、NTTや小学館などと組んで推進している。今後は、名実ともに浜学園の代表となり、事業のさらなる発展が期待される。

 

リソー教育、代表取締役2人体制に

リソー教育は9月5日、天坊真彦専務取締役(50)が代表取締役専務に昇格したと発表した。就任は4日付。岩佐実次会長兼社長は現在の役職を継続し、2人の代表取締役を置く。14年に粉飾決算が発覚し、後継者の選定が課題となっていた。引き継ぎを済ませた上で、天坊氏が社長に就任するとみられる。

塾の合宿誘致し受験生増に成果 片山学園中・高

2005年に開校し、今年開校11年目を迎えた片山学園中学校・高等学校(富山市東黒牧、片山浄見理事長)は、夏休み中の学生寮を活用して塾の合宿を誘致している。今年3月に改行した北陸新幹線を利用すれば東京からも2時間程度でアクセスできることから、首都圏の中学受験塾に対しても、教室や学生寮を活用した受験対策の合宿開催をサポートしている。

片山学園中学校・高等学校は立山連峰に抱かれるように佇む

片山学園中学校・高等学校は立山連峰に抱かれるように佇む

学園としては、首都圏の受験生に同学園のことを知ってもらうことで、次年度以降の受験者を増やし、優秀な生徒の獲得につなげるという。毎年、東大をはじめ国公立・私立の難関大学に合格者を出している県内有数の進学校となり、将来的に、1学年の定員120人のうち、3分の1にあたる40人の生徒を県外から迎え入れることを目指し、2015年度は県外出身の生徒が2割を超えた。

理科実験や天体観測の授業は片山学園の先生にも協力してもらえる

理科実験や天体観測の授業は片山学園の先生にも協力してもらえる

同学園は、受験合宿で各学習塾による受験対策の授業をできるように教室を開放するほか、同学園の教師による理科実験やプラネタリウムを使った星空観察会など同学園独自のプログラムも実施する。宿泊先は敷地内にある学生寮の部屋と食堂が利用でき、同学園に入学した場合の寮生活や学習環境の一端を体験してもらう絶好の機会と捉えている。

名古屋市の進学塾「パシフィックゼミナール・EDIX」は、8月12日から3泊4日の日程で、昨年に続き2回目の受験合宿を同学園で実施し、21人の小学生が参加。同塾の吉村寛之塾長は「合宿にかかる費用や安全性を考慮すると塾にとっても大変ありがたい」と話し、合宿に参加した小学6年生の男子生徒は「家ではこんなに勉強できないけど、合宿では楽しみながら勉強できた。あと2日くらい泊まりたい」と笑顔で話してくれた。

教室や宿舎を開放し、塾の合宿施設として誘致している

教室や宿舎を開放し、塾の合宿施設として誘致している

昨年は、同塾から参加した受験生17人のうち6人が、今年1月に同学園が実施した名古屋会場の入試を受験するといった成果も挙げている。同学園中学校の望月尚志校長は「実際に学園生活を体験してもらえたのが非常に効果的だった」と説明する。

北陸新幹線の開業にともない、首都圏から富山への移動時間が大幅に短縮することから、同学園は「子供を寮に預ける保護者や受験生本人の精神的な負担も減る」とみており、首都圏からの受験生増にさらなる期待を掛ける。

官民協働で子供たちに「生きる力」身につけさせる 瑞穂町フューチャースクール

8月17日から21日にかけて、『瑞穂町フューチャースクール』の夏期講習会がおこなわれた。瑞穂町フューチャースクールは、東京都の瑞穂町教育委員会が、町内にある2つの公立校で運営する学習教室である。本誌8月号でも取り上げたが、7月18日に瑞穂第二中学校で、7月27日には、瑞穂中学校で開校式があり、この8月から本格的に授業がはじまった。

瑞穂二中では生徒一人ひとりの学力に合わせたテキストを使用する

瑞穂二中では生徒一人ひとりの学力に合わせたテキストを使用する

その特徴は、町内に教室を持つ2つの学習塾と共同で運営されている点にある。株式会社明光ネットワークジャパンが運営する「明光義塾」は瑞穂中学校を、株式会社やる気スイッチグループホールディングスが運営する「スクールIE」は瑞穂第二中学校を担当し、オリジナルテキストを用いて、それぞれの塾の特色を生かした授業が行われている。また、中学1年から3年生の希望者全員を対象者とし、希望者は全員が受講できるようになっているのも特徴の一つ。教科は数・英の2教科だ。

瑞穂町フューチャースクールは、学力を向上させるだけでなく、子供たちに生涯にわたって学び続ける「生きる力」の素地を身につけさせることを目的にしている。そのため、授業だけでなく、家庭学習も重視し、保護者に対しても協力を求める。例えば、教育委員会が「瑞穂町フューチャースクール通信」というものを随時発行し、授業の様子などを保護者に向けて発信している。また、同スクールの開催日には、保護者の見学・参観を自由にしており、地域をあげて子どもたちを応援するしくみを作っている。

もちろん、保護者だけではない。

「あんなに真剣な顔で勉強してる姿見たことないな」

講師1名とティーチングアシスタント(TA)が数名つく瑞穂中の授業

講師1名とティーチングアシスタント(TA)が数名つく瑞穂中の授業

そう呟いたのは、授業の見学をしていた中学校の先生。担任している生徒が、真剣な顔つきで勉強に取り組んでいる姿を見て、微笑んでいた。中学校の先生も、このプロジェクトに大きな関心を持っているようだ。

瑞穂町フューチャースクールは、夏期講習を終えたあと、9月から月に2回授業が行われる。学校の冬休み期間には冬期講習会が行われ、来年3月まで計20回の授業が予定されている。

官民連携の取り組みが増加しているが、希望者全員が受講できることや、二つの学習塾が協働しているなど、全国的にも例を見ない方法で運営されている。この取り組みがどのような形で身を結ぶのか、来年の3月が楽しみだ。

NOVA、語学留学のラストリゾートを子会社化

9812NOVAホールディングス株式会社(本社:東京都港区・代表: 稲吉正樹)は8月28日 、株式会社ラストリゾート(本社:東京都新宿区・代表:鈴木美亜)の発行株式のうち、20,016 株を取得致した。 これにより、ラストリゾートにおけるNOVAホールディングスの出資比率は 77.58%となり、ラストリゾートは、NOVAホールディングスの連結子会社に加わわることになった。。

現在、NOVAホールディングスでは、ハワイ、ケアンズ、バリ、セブ、ソウル等において、主に短期留学、及び、現地でのスクール事業やオンライン事業を展開している。最近では国 内のグローバル化の流れから、特に海外での短期留学、中長期の語学留学の需要が高 まっており、NOVAホールディングスでも子会社のNOVA海外留学株式会社を設立し、ニューヨー ク、ロンドン、バンクーバー、トロント、シドニーなど、世界各都市で拠点を構え、 展開を模索していた。

一方、株式会社ラストリゾートは、主に語学留学、ワーキングホリデー、ホームス テイの斡旋・サポート事業を展開し、国内 7 都市、海外 8 都市に拠点を構え、特に、 海外直営オフィスでのサポートを活かしたワーキングホリデープログラムに強みを発 揮し、創業以来 18 年で、9 万人以上の留学サポートの実績と業界第 3 位のシェアを誇る業界大手である。

今後、ラストリゾートがNOVAグループの一員となることにより、全国のNOVA約 50,000 人の生徒、契約の各企業、NOVAグループ学習塾に通う 約 50,000 人の生徒に販路を広げ、利用客に、更に幅広く充実した 留学及海外生活の斡旋・サポートサービスを提供すると発表した。

業界初 個別指導塾に学習塾にロボットの先生が登場

近畿圏を中心に約200教室「個別指導キャンパス」の塾名で小、中、高校生を対象に個別指導を行う新教育総合研究会株式会社(大阪市北区)はこの度、ソフトバンク社のロボット・Pepperを特任講師として任命した。

9753 福盛訓之(41)代表は、ペッパーの音声認識や発声、身ぶり手ぶりなどを使った対人コミュニケーション機能を活用し、子供が楽しみながら学べるようにする。また、日常の個別指導で学んだ単語の確認テスト、ゲーム感覚で楽しみながら復習できるコンテンツなど、学習内容の定着度向上に向けての開発や実証実験を行う予定と話している。

年内は実証実験を続け、ペッパーの供給体制を鑑みながら、順次各教室への導入を検討している。「個別指導キャンパス」は約1万人が在籍している。