Category: 塾ニュース

高槻市、小中9年間の給食無償化を先行実施 新年度の給食が開始

 高槻市は4月10日、市立小中学校で2026年度の給食を開始した。同市はすでに、義務教育9年間にわたる給食費の恒久的無償化を実現しており、国の制度に先行した取り組みとして注目されている。

 国は2026年4月から公立小学校を対象に給食費の負担軽減策を実施するが、高槻市ではこれに先立ち、独自施策として無償化を段階的に導入。2022年度に中学校、2023年度に小学校へと拡大し、北摂地域で初めて小中9年間の給食無償化を達成した。

 この日の給食開始では、パンや牛乳、豚肉とマカロニのトマト煮などが提供され、各校で児童生徒が久しぶりの給食を楽しむ様子が見られた。教室では配膳やあいさつを行い、笑顔で食事をとる姿が広がった。

 市によると、中学校の生徒数は2026年4月時点で約7800人。無償化により、生徒1人あたり年間約7万円の負担軽減につながるという。

 同市はこれまでも子育て世帯への支援を重点施策として進めており、今回の取り組みも家計負担の軽減と教育環境の充実を図る狙いがある。今後も国の制度と並行しながら、独自の支援策を継続していく方針だ。

マイナビ、中学校向けキャリア教育を全国展開 1万人超が参加、出張授業の募集開始

 株式会社マイナビは、中学生向けキャリア教育の出張授業を全国で展開し、これまでに45都道府県・117校で実施、延べ1万293人が参加したと発表した。あわせて、2026年6月から10月にかけて実施する出張授業の開催校募集を開始した。

 同社は、NPO法人企業教育研究会と共同で、カードゲーム教材「カードゲームで学ぶキャリア図鑑」を開発。2024年7月から無償で出張授業を行っている。2027年までに全47都道府県での実施を目標とする。

 取り組みの背景には、若年層のキャリア意識の課題がある。同社の調査によると、大学1・2年生の約6割が将来の進路を明確に描けていない一方、進路が定まっている学生の多くは高校生段階でキャリアを意識していた。こうした状況を踏まえ、早期からのキャリア教育の重要性が高まっている。

 授業では、カードゲームやアニメーションを活用し、職種や業界の多様性、社会の仕組みを体験的に学ぶ構成とした。講師は各地域のマイナビ社員が務め、地元企業の事例を交えながら、仕事と地域社会の関係や産学官連携の考え方についても解説する。

 参加した生徒からは「楽しみながら職業を学べた」「将来について考えるきっかけになった」といった声が寄せられ、教員からも進路指導への活用を期待する意見が上がっている。

 同社は今後も、出張授業や職業体験イベントを通じて、中学生が主体的に将来のキャリアを考える機会の提供を継続する方針だ。

大阪経済大ラグビー部、西尾レントオールとスポンサー契約 関西大学Bリーグで初

 大阪経済大学体育会ラグビー部は、西尾レントオール株式会社とスポンサー契約を締結した。4月2日に発表会を行い、同社がユニフォームスポンサーとして支援する。関西大学ラグビーBリーグにおけるユニフォームスポンサー契約は初めて。

 契約の背景には、同大と同社のこれまでの関係性がある。就職・キャリア支援の分野で連携を深めてきた実績があり、同社には同大出身者が多数在籍している。こうしたつながりを踏まえ、クラブ活動支援の一環として契約が実現した。

 また、日本ラグビーフットボール協会が2025年度からユニフォームスポンサー制度を解禁したことも後押しとなった。同大は今回の契約を、ラグビー部の競技力向上と活動基盤強化につながる契機と位置付けている。

 発表会でスポーツ・文化センター長の明石光史氏は、選手を中心に大学や企業など多様な主体が支える「アスリートセンタード」の重要性に言及し、「今回の支援はチームの飛躍に向けた大きな契機になる」と述べた。

 西尾レントオールの富井孝昌氏は「学生に企業を知ってもらう機会としても意義がある」とし、競技と学業の両立を期待。ラグビー部の森岡良介監督は「支援への感謝とともに、期待に応える責任を感じている」と語った。

 共同主将の手崎大志選手と平原海人選手も、競技力と人間力の向上を掲げ、「結果と姿勢の両面で応えられるチームを目指す」と決意を示した。

 同大は今後、ラグビー部の強化と人材育成を進めるとともに、産学連携の取り組みを一層強化する方針だ。

複数ドローンで思考力育成 HDL、授業モデル公開 導入後の発展重視へ

 ドローン教育事業を手がけるHDL合同会社は4月10日、教育用ドローンCoDrone EDUを活用した学校向け授業モデル「複数ドローン授業〈ドローンショー発想〉」を公開した。ドローン教育において、導入時の体験にとどまらず、その後の学習の広がりを重視する新たな選択肢として提案する。

 同モデルは、複数のドローンの動きをブロック形式で設計し、シミュレーターで検証したうえで、Pythonコードとして実機に反映する一連の流れを体系化したもの。単体操作にとどまらず、動作の順序設計や役割分担、全体構成を考えるプロセスを通じて、論理的思考力や問題解決力の育成を狙う。

 学校現場ではドローン活用が広がる一方、「操作体験で終わる」といった課題も指摘されている。同社は、既存の導入校に対しては授業の高度化を、導入検討校に対しては継続的な学習展開を見据えた教材選定の重要性を訴える。

 また、教員向けマニュアルを整備し、授業設計から実施、振り返りまでを一体で支援する点も特徴とした。成果が動きとして可視化されるため、評価や発表活動にもつなげやすいという。

 同社は今後、ドローンを単なる体験教材にとどめず、継続的な学びへ発展させる教育モデルの普及を進める方針だ。

a.school 探究人材育成講座「探究PLAYers!」刷新 3講座体系へ再編、法人支援も本格化

 探究学習事業を手がける株式会社a.schoolは4月7日、探究ファシリテーター養成講座「探究PLAYers!」を全面リニューアルしたと発表した。新講座の開設と講座体系の再編により、受講者の多様なニーズに対応するとともに、法人向け支援を本格化する。

 新たに開設した「教養講座」は、探究学習を理論や他分野の知見から捉え直す単発型の講座。国際バカロレアやイエナプラン、デザイン思考、認知科学などをテーマに、平日夜に開催する。入門者から実践者まで幅広い層の参加を見込む。

 既存講座も見直し、基礎を学ぶ「入門講座」、現場での実践力を高める「実践講座」とあわせ、「入門・教養・実践」の3講座体系に再編。経験や関心に応じて段階的に学べる構成とした。

 同講座はこれまで5年間で累計250人以上が受講し、高い満足度を得てきた。一方で、教育現場では探究学習の重要性が高まる中、指導者の育成や組織への定着が課題となっている。

 こうした背景を踏まえ、同社は学校や民間教育事業者などを対象とした法人向け支援も強化。研修や組織開発支援を通じて、個人のスキル習得にとどまらず、組織全体に探究文化を根付かせる体制づくりを後押しする。

 探究学習の普及が進む中、人材育成と組織変革を一体で支援する取り組みとして注目されそうだ。

東大発AI教育塾「ミライ式」、FCオーナー公募開始 異業種からの参入拡大へ

 AIを活用した教育事業を手がける株式会社TricoLogicは4月8日、学習塾「ミライ式」のフランチャイズ(FC)加盟オーナーの一般募集を開始したと発表した。これまで紹介制に限定していたが、異業種からの参入実績が積み上がったことを受け、初めて広く公募に踏み切る。

「ミライ式」は、東京大学の研究室発のAIスタートアップが展開する学習塾で、「考える力」と学力向上の両立を掲げる。全科目のプリント学習に加え、意見発表などを通じて思考力を育成するカリキュラムが特徴で、大阪を中心に約15教室を展開している。

 今回のFC募集では、製造業や不動産業、建設関連など教育業界以外からの参入も想定する。運営を本部に委託できるモデルも用意し、本業と並行した事業展開を可能とする。

 同社はまた、AIを活用した業務効率化や研修プログラムを提供し、オーナー企業の生産性向上にもつなげる方針。教室を地域の学びの拠点と位置づけ、コミュニティ形成や企業の採用力向上といった副次的な効果も見込む。

 代表の西尾彰将氏は「AI時代には課題解決そのものよりも、何を実現したいかという意思が重要になる。理念に共感するパートナーとともに、教育の価値を全国に広げたい」としている。

 同社はこれまで、小学館集英社プロダクションとの連携や、自治体・金融機関と協働したAI研修などを展開。教育と産業の接点を広げてきた。今回の公募を通じ、事業の全国展開を加速させる考えだ。

LINE WORKS、メジャーアップデートを実施。指定日時にメッセージ送信ができる「送信予約」機能を追加

 LINE WORKS株式会社は4月9日、同サービスのバージョン4.5をリリースし、指定日時にメッセージを送信できる「送信予約」機能を追加したと発表した。有償プラン(スタンダード、アドバンスト)の社内メンバー向けルームで利用できる。
 今回のアップデートは、勤務時間外の業務連絡を避ける「つながらない権利」への関心の高まりや、働き方の多様化を背景に開発された。従来は受信側が通知設定で対応する仕組みが中心だったが、新機能により送信側も配慮したコミュニケーションが可能になる。
 送信予約は、最短15分後から最大7日後まで、15分単位で送信時間を指定できる。1アカウントあたり最大10件の予約が可能で、リマインド通知や一斉連絡などへの活用を想定している。予約メッセージは送信時刻まで編集できる。
 同社は、拠点の分散化やシフト勤務の増加により、連絡タイミングの最適化が企業の課題になっていると指摘。従業員の心理的負担の軽減や労務リスクの低減と、業務連絡の確実性を両立する手段として本機能を位置付ける。
 LINE WORKSは、チャットや掲示板、カレンダーなどを備えたビジネス向けコミュニケーションツールで、スマートフォン中心の現場業務にも対応する点が特徴。富士キメラ総研の調査では、有料ビジネスチャット市場で国内シェア首位を維持しているという。

中学生の睡眠、年100時間不足 保護者の7割は「足りている」と認識にギャップ

 中学生の睡眠時間が推奨水準を下回る一方で、保護者の多くが「十分」と認識している実態が明らかになった。学習塾選びサービスを運営する株式会社DeltaXの調査で分かった。

 調査によると、中学生の平日の平均睡眠時間は7.56時間。厚生労働省が推奨する8~10時間と比べ、約26分不足している。1日あたりの差は小さいものの、平日ベースで換算すると年間で約100時間の不足に相当する。

 睡眠時間の分布では「8時間」が33%で最も多く、「7時間」が28%で続いた。全体として極端な短時間睡眠は少ないものの、8時間未満は55%に達し、半数以上が慢性的な睡眠不足の状態にあるとみられる。

 生活リズムを見ると、平日の就寝時間は23時前後、起床は6時台が中心。起床時間が学校により固定されるため、睡眠時間は就寝時間に大きく左右されている。

 一方、休日の平均睡眠時間は8.4時間と増加するが、起床時間の遅れにより生活リズムが後ろ倒しになる傾向も確認された。保護者の86%が「休日は平日より遅く起きてもよい」としており、平日の不足分を補う一方で、週明けの生活への影響も懸念される。

 こうした実態に対し、保護者の認識にはズレがある。「子どもの睡眠は足りている」との回答は、「十分」(24%)と「まあまあ」(47%)を合わせて約7割に達した。

 実際には推奨水準を下回る状態が続いているにもかかわらず、多くの家庭では問題視されていない状況が浮き彫りとなった。また、睡眠改善のために具体的な対策を講じている家庭は32%にとどまった。

 生活リズムの乱れの背景としては、スマートフォンやゲームの利用が挙げられる。保護者からは「使用時間が長くなりがち」「制限しても守られない」といった声が多く、夜間の利用が就寝時間の遅れにつながっているとみられる。

 対策としては、利用時間のルール設定に加え、「寝室に持ち込ませない」「アプリで使用制限をかける」など、家庭ごとにさまざまな工夫が行われている。

 今回の調査からは、中学生の睡眠不足が慢性的に続いている一方で、その深刻さが十分に認識されていない実態が明らかになった。起床時間の調整が難しい中で、睡眠時間を確保するには就寝時間を前倒しする必要がある。

 そのためには、夜間のスマートフォンやゲームの利用をどうコントロールするかが重要な課題となりそうだ。

アンケート調査概要
調査対象:中学生の子どもを持つ保護者(有効回答数100名)
調査時期:2026年2月
調査機関:自社調査
調査方法:インターネットを使用した任意回答
調査レポート名:「中学生の生活リズム」に関する実態調査
https://bestjuku.com/shingaku/s-article/49763/

『LOVOT』が累計20冊の教科書・副教材・学校図書館図書に掲載

 LOVOTを開発するGROOVE X株式会社は8日、同製品が2026年度に新たに教科書や副教材など3冊に採用され、掲載教材数が累計20冊に達したと発表した。

 新たに採用されたのは、高校英語教科書「CROWN論理・表現Ⅰ」(三省堂)、小学校向け社会科資料集の付録ポスター(文溪堂)、学校図書館向け図書(ほるぷ出版)の計3点。小学校から大学まで、国語や社会、英語など幅広い教科で活用が広がっている。

 高校教材では、未来社会やテクノロジーを扱う単元の中で、人に寄り添うコミュニケーションロボットの事例として紹介。小学校教材では、AIの身近な活用例として掲載され、児童がテクノロジーと生活の関係を考えるきっかけとなる内容となっている。

「家族型ロボット」と位置付けられるLOVOTは、人に懐く、抱っこを求めるなど情緒的なインタラクションを特徴とし、教育分野に加え、医療・介護領域でも導入が進む。近年はメンタルケアやコミュニケーション促進といった観点からの活用も目立つ。

 教育現場では、AIやロボットを題材とした探究学習の重要性が高まっており、教材への掲載はその流れを反映した動きといえる。今後も、テクノロジーと人間の関係性を学ぶ素材として、ロボットの活用が一段と広がる可能性がある。

算数の勉強で悩みは少ない日本。しかし家庭環境により差 スプリックス6か国国際調査

 算数の学習に対する悩みは日本の子どもで比較的少ない一方、家庭環境による差が課題として浮き彫りになった。公益財団法人スプリックス教育財団が公表した国際調査で明らかになった。

 同財団が実施した「基礎学力と学習の意識に関する保護者・子ども国際調査2025」は、日本、米国、英国、フランス、中国、南アフリカの6か国の小学4年生を対象に分析したもの。算数の学習における課題意識や計算力、家庭の社会経済的背景(SES)との関係を調べた。

 調査によると、日本の子どもは他国と比べて「算数の勉強で課題がある」と感じる割合が総じて低く、特に「何のために勉強しているのかわからない」とする回答は6.2%にとどまった。一方で、「覚えなければいけないことが多すぎる」「上手な勉強方法がわからない」といった回答は約3割に上り、暗記負担や学習方法に関する悩みが一定数存在する。

 計算力との関係では、各国共通で成績が低い層ほど課題を強く感じる傾向が確認された。日本では特に「覚える量が多すぎる」と感じる割合の差が大きく、計算力の低い層ほど暗記負担を強く認識していることが特徴的だ。

 さらに、日本では家庭の社会経済的背景による影響も顕著だった。世帯年収や教育費などをもとにしたSES別で比較すると、低所得層ほど「覚える量が多い」「勉強方法がわからない」といった課題を感じる割合が高く、他国に比べて差が大きい傾向が見られた。

 高SES層では課題意識が低く、算数を単なる暗記ではなく理解を伴う学びとして捉える機会が多い可能性が指摘される一方、低SES層では適切な学習方法や支援にアクセスしにくい状況が示唆される。

 同財団は、算数の学力向上には「暗記中心の学習からの転換」「わからない点を解消する力の育成」「学習方法の支援」が重要と指摘。特に家庭環境に左右されない学習機会の提供や、個別最適な支援の強化が必要だとしている。

 日本は基礎学力水準自体は高いとされるが、その内側では家庭環境による格差が広がっており、教育政策や現場での対応が問われている。