東京理科大学経営学部の全面移転に伴い、久喜市に譲渡された久喜キャンパス跡地(同市下清久)の活用方針がまとまった。乳幼児段階からの子育て支援や生涯学習センターを備え、福祉の分野を結びつけた「一大教育センター」とする計画で市は意見公募を始めた。跡地は約5万3千平方メートルで、校舎など6棟も譲り受けた。大学側の帳簿価格は土地と建物で計50・4億円。大学から寄付された1億円は「東京理科大学教育振興基金」として積み立てる。
島根大学は発光ダイオード(LED)照明製造のDoライト(島根県出雲市)、パソコン製造の島根富士通(同)と共同で、看護・介護用のLED照明を開発した。ライトはお辞儀した姿勢を2秒間保持することで点灯する。看護師らの頭部に装着することで手が自由に使えるようになるほか、暗い病室で必要な部分だけを照らして他の患者の迷惑にならないようにする。2017年春の発売を目指す。価格は1万5000円程度を想定。
NECと東京大学は9月2日、人工知能(AI)の研究で包括提携すると発表した。基礎研究から実用化まで幅広く連携し、まず消費電力を現在の1万分の1以下に低減した省エネ情報処理技術の開発を目指す。今後のAIの普及をにらみ、NECは東大の研究開発人材を取り込んで競争力を高める。第1弾として東大の合原一幸教授とNECの技術者らで10人以上のチームをつくり、少ないエネルギーで高度な処理ができるアナログ回路を開発する。
大学設置・学校法人審議会は8月26日、国家戦略特区に指定された千葉県成田市で、国際医療福祉大(栃木県大田原市)が申請していた医学部の新設を認めるよう、松野博一文部科学相に答申した。政府は医学部の新設を抑制していたが、昨年、37年ぶりに東北薬科大(現・東北医科薬科大、仙台市)での新設を認可。国際医療福祉大がこれに続いた。国際医療福祉大は4週間以上の海外での臨床実習を予定。設置審は実習の質確保や、実習先をアジア中心から欧米などに広げることなどを留意事項として指摘した。
中央教育審議会の教育課程部会は8月26日、2020年度以降に小中高校で導入する学習指導要領の改訂に関する審議まとめ案を了承した。アクティブ・ラーニング(能動的学習)を全教科に取り入れ、英語教育を小学3年生からに前倒しする。審議まとめ案は「グローバル化や人工知能(AI)の進化などで将来の予測が難しくなる中、社会で自立的に生きる力が必要」などと改訂の方針を強調。「何を学ぶか」だけでなく、「どのように学ぶか」も重視し、教育内容のみの改訂にとどまらず、知識の深い理解を目指すとした。
東北大学は仙台市、宮城県、東北経済連合会と共同で、自動運転車などの実用化を進める「東北次世代移動体システム技術実証コンソーシアム」を設立した。関連企業などと連携し、自動運転や自動飛行技術の研究開発や拠点整備に取り組み、普及につなげる。仙台市は昨年8月に国家戦略特区に指定されており、東北大キャンパスや市内の過疎地域などで自動運転技術の実証実験をする方針。新たな産業を生み出し、雇用創出なども目指す。
九州工業大学はヤフー子会社のIDCフロンティア(東京・新宿)と共同で、あらゆる機器がインターネットにつながる「IoT」を活用して介護現場で職員の負担を減らす実証実験を今秋から始める。センサーを駆使して職員の行動を把握する九工大の独自技術と同社のビッグデータ解析技術を組み合わせ、限られた人員を効率的に配置できるようにする。2017年3月まで実施したうえで、同社は同年秋をめどにサービス開始を目指す。
2012年開学の沖縄科学技術大学院大学(OIST、沖縄県恩納村)は科学技術分野での国際的な知の拠点を目指し、国家プロジェクトとして設立された。学生の半数超は外国人留学生。教授陣もグローバルな大学で成果を上げた研究者が集う。学生は現在、30以上の国と地域から集まる。5年一貫制の博士課程で公用語は英語。入学希望者は委員会で審査し、高い研究レベルが要求される。スケジュールは海外の多くの大学に合わせる。16年9月には35人が新たに入学し、開学から5年を迎える17年には本格的に卒業生が世に出る。
福井県立大学は2017年度の入試から、これまで4学部で計80人だった推薦入学の募集人員を計101人に増やす。原則として県内の高校卒業予定者が対象で、人口が減るなか、学生の県内定着を促す。各校1人までだった普通科からの推薦枠も拡大し、2~3人まで認める。多様な人材を集めるため、海洋生物資源学部では国内の理数系学術大会で一定の成績を収めた生徒の推薦枠も新設する。
秋田県は、県立大本荘キャンパス(由利本荘市)のシステム科学技術学部の学科再編構想を固めた。現行は①機械知能システム学科②電子情報システム学科③建築環境システム学科④経営システム工学科の四つ。このうち、機械知能と電子情報のシステム2学科を再編し、新たに機械工学科(定員60人)と育成に力を入れる航空機産業に対応する「知能メカトロニクス学科」(同60人)、情報工学科(同40人)の3学科を新設する。学部の総定員240人に変更はない。年度内にも文科省に再編を申請し、2018年度からの実施を目指す。