Archive for: 7月 2015

「189」に 児童相談のダイヤル変更

児童虐待の通報や子育ての悩みなどを24時間受けつける児童相談所の全国共通ダイヤルの番号が7月1日から「189」に変わる。「いちはやく」の語呂合わせで、これまでの10桁より覚えやすくした。東京都は当面、平日午前9時から午後5時まで中核の児相である児童相談センターに臨時職員を配置。夜間は専門の相談員がコールセンターで電話を受け、緊急時に警察などに連絡する。千葉市は1週間ほど、午後5時半~午前8時45分の夜間と、土日祝日の昼間の電話対応職員を1人から2人に増やす。

愛媛大に「社会共創学部」

愛媛大に来年4月、新学部「社会共創学部」ができる。入学定員が180人で、農山漁村や地域に伝わる文化などを活用、管理する能力を養う「地域資源マネジメント学科」や、地元産業の発展に貢献する人材を育てる「産業イノベーション学科」など4学科からなる。各学科に2~3コースを置き、水産業の分野に携わる「海洋生産科学コース」や「農山漁村マネジメントコース」などがある。文理融合やフィールドワークを重視する点も特徴。海洋生産科学コースでは、水産業が盛んな南予地域での就業体験も行う。

月刊私塾界2015年7月号(通巻411号)

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巻頭言

夏期講習等の準備に余念が無い季節になりました。塾生全員の学力を向上させ、一人でも多くの外部生獲得を目指してください。
最近ふと40年余り前のことを思い出し、少し調べた。それは、当時の世界的シンクタンク「ローマ・クラブ」から出された、或る報告書である。題して「成長の限界」(1972)。人類の未来に関し、次のように書かれている。「人類が、このまま成長を続けていけば、人口爆発、食糧危機、資源枯渇、エネルギー不足、環境破壊などの『地球規模の諸問題』によって、100年以内に、経済の成長は限界に達し、突然の制御不能な人口減少が生じるだろう。」と。
それから幾星霜。これら人類が抱えた課題は、解決の方向に向かっているだろうか。否、それどころか悪化の一途を辿っているようにさえ見える。
では、人類は何もせず、手を拱いていたのだろうか。これも、否である。様々な改善策を採ってきた。多大な努力も払ってきた。しかし、どれ一つとして、解消する方向に進んでいる、とは言い難い。
何故か。田坂広志多摩大学教授は、「知の変革」が進まなかったからだ、と述べる。知のパラダイムシフトができなかったのである。
学習塾の世界ではどうだろか。生徒の学力を、必ず上げることができるようになっただろうか。生徒募集は、常に上手くいくようになっただろうか。これら学習塾の根本的な課題は、何一つ解決する方向にないようにみえる。
ここにも「知の変革」が必要である。

(如己 一)

目次

  • 6 【SPECIAL REPORT 1】
      私塾界リーダーズフォーラム2015 in 東京
       これからの教育ICTを考える
  • 19 目次・巻頭言
  • 20 NEWS ARCHIVES
  • 46 千里の道も一歩から ~編集長備忘録~
  • 47【特集】
       そろばんから脳力開発まで
      9歳までの新市場のつくりかた
  • 56 HOT TOPICS 1 「体験」と「学び」で仕事への向き合い方を考えよう
  • 59 HOT TOPICS 2 「チョーク1本で教育改革を」
               第10回 全国模擬授業大会・10周年記念大会で
               日本一の授業めざす 
  • 64【SPECIAL REPORT 2】
      第22回 東進衛星予備校全国大会
    独立自尊の社会・世界に貢献する人財を育成する
  • 70 教育サービス業界 企業研究(34) ラインズ株式会社
  • 72 挑む私学 同志社中学校・高等学校
  • 75 日本教育ペンクラブ・リレー寄稿(259)
  • 76 疾風の如く(72)
      エデュケーショナル・デザイン株式会社/D‐SCHOOL(静岡県)
      代表 脇田 真太郎さん
      教室長 吉元 和彦さん
  • 78 好機到来 CA Tech Kids 上野 朝大 社長(3)
  • 80 新米塾長のための「学習塾経営基礎講座」(24)
  • 82 白書界隈徘徊話(4) 西村克之
  • 84 自ら動き出すチームにする方法(9) 中谷彰宏
  • 86 新米塾長のための「部下とサシで行きたいごはん屋さん」(24)
  • 87 芸術見聞録(24)
  • 88 高校生からの子育てハイウェイ(3)
  • 89 クロスワードパズル「塾長の机」
  • 90 為田裕行の「教育ICT行」(4)
  • 92 新・授業改革を目指して(85) 石川幸夫
  • 94 林明夫の「歩きながら考える」(119)
  • 96 咲かせよ桜(10) 小林哲夫
  • 100 未之知也(いまだこれ知らざるなり)(27)
  • 102 論点2015(7) 少子化問題。どこから来て、どこへ行く? ―後編
  • 106 編集後記
  • 108 Book Review
  • 110 塾長のためのガジェット講座

「バカロレア」履修促進へ特例案 文科省が提示

文部科学省は6月22日、「国際バカロレア」の16~19歳向けプログラムについて、高校の学習指導要領と両立して履修できる特例措置案を中央教育審議会の部会で示した。高校普通科の卒業には、生徒は90単位程度の取得が必要。案では、算入できる単位数を現行の20から36に増やすことを提示。英語、数学、理科の必修科目と総合的な学習の単位はそのまま同プログラムの履修に置き換えられるようにする。1年生で必修科目を履修し、2、3年で同プログラムを履修すれば、全体で90単位程度に抑えることができるという。

法政大 特産ヒノキの化粧品

ローザ特殊化粧料(東京都昭島市)が発売した化粧品シリーズ「ランバージャック」は、同檜原村で取れたヒノキを原料に使った地産品だ。自社ブランド品の開発経験に乏しかったが、法政大多摩キャンパス(同町田市)で消費者心理を学ぶ学生とコンセプトやデザインについて議論を重ね、消費者のニーズに合った商品を開発した。ターゲットは40~50代の女性。「リラックスできる香り」がコンセプトに。昨年11月にヒノキの香りがする金箔入りのローションなど3種の女性化粧品、4月には虫よけ用のスティック型化粧品を発売した。

「日本語」教科化、国際人を養成へ 佐賀・鳥栖市

人口約7万人の佐賀県鳥栖市は今春から市内全ての小中学校の授業に全国でも珍しい「日本語」を新教科として取り入れた。鳥栖市内の全小中学校で一貫教育を行っており、9年間のカリキュラムを編成している。新教科の日本語は9年間の学びを貫く“心柱”に当たり、文部科学省の「教育課程特例校制度」の認定を受けて実現した。日本語の教科化は平成19年度の東京都世田谷区、21年度の新潟県新発田市に続き国内3例目。鳥栖でも教員らが苦心しながら小学校で低中高学年別に3冊、中学で1冊の教科書を2年がかりで編集した。

小堀遠州の茶室「十三窓席」150年ぶり復活

小堀遠州(1579~1647)が造った茶室「擁翠亭」が、京都市北区の古田織部美術館内の庭園で約150年ぶりに再建され、6月27日、報道陣に公開された。擁翠亭は、独立した茶室としては最も多い13の窓を持つことから「十三窓席」と呼ばれ、内部は明るく開放的。遠州が追求した「きれいさび」と呼ばれる美意識の極みとされる。