Archive for: 12月 2020

GoToトラベル再開可否、1月初めに判断

 参院国交委員会の閉会中審査で、年末年始に全国で一時停止する観光支援事業「GoToトラベル」再開の可否について赤羽一嘉国土交通相は、2021年1月初めに政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会で議論し、判断するとの見通しを12月24日に明らかにした。
 GoToトラベル事業は、12月28日から1月11日まで全国で一斉停止する。赤羽一嘉国土交通相は、感染状況が1月にならないと定まらないことから、事業再開可否の判断がタイトになることに理解を求めた。

ファミリーマート SDGs教育の支援、オンラインでの出前授業を実施

 株式会社ファミリーマートは、こどもたちの教育支援の取り組みとして、SDGsなどをテーマに、社員を派遣して講義を行う「出前授業」や、こどもたちの訪問を受け入れる「企業訪問」を実施している。2020年からは、新型コロナウイルスの影響を鑑み、オンラインによる「出前授業」を開始し、合計14校で実施した。(2020年12月時点)

■こどものSDGs教育の支援など、多様なメニューを展開
 出前授業は、小学校から高校までが対象。依頼された各学校からのニーズに合わせて授業内容を決定。従来は、コンビニエンスストア業態や商品、サービスなどを紹介する授業が主だったが、昨今では、SDGsをテーマにした授業が増えている。SDGsの基本的な知識の説明だけでなく、同社のSDGsに関連した具体的な取り組みの紹介や、「環境」をテーマに自身の環境目標を考えるようなワークショップの開催なども行い、参加者が、自身の身近な話題を通じて、SDGsを考える学びの場を提供する。

■オンラインでも開催
 新型コロナウイルスの影響も鑑み、オンラインを利用した出前授業も開催。本年度開催の約7割がオンライン。インターネット環境がある学校であれば全国で実施可能。
 また、こどもたちのキャリア教育支援の一環として、職場体験の受け入れなども行っていたが、昨今は、「働くことは」や「仕事とは」をテーマにしたオンライン授業として開催するなど、各学校と連携して取り組みを進めている。

■実施事例「被災地支援に関連した出前授業~ワカメ販売指導授業~」
 2012年から毎年9月に、東日本大震災で津波被害を受けた岩手県大船渡市立末崎中学校で「ワカメ販売」を支援する授業を行っている。実際の販売時に役立つような挨拶や接客、手作り販促物の作成などをテーマにした出前授業を近隣の加盟店と合同で実施。2020年9月で9回目の実施となったが、今後も被災地支援の取り組みの一つとして継続していくという。

■その他のファミリーマートの「こども支援」の取り組み例について
①ファミマこども食堂
 ファミリーマートの店舗スペースを活用し、地域のこどもたちや近隣の皆さまが、食事を楽しみながら地域交流を図ることを目的とした取り組み。食事だけでなく、レジ打ち体験や品出し体験などのメニューも用意している。(※店舗により、一部内容は異なる)。2019年4月から取り組みを始め、2019年度は全国で350回以上開催し、延べ4,000人以上が参加。
 2020年度は、コロナウイルス感染症予防に配慮し、ご家庭や学童施設と店舗をオンラインでつなぐ「デジタルファミマこども食堂」の取り組みも進めている。
②ありがとうの手紙コンテスト
 全国の小学生を対象に、「感謝の気持ち」を伝えることの大切さを学んでいただくことを目的に、2009年から毎年「ありがとうの手紙コンテスト」を開催。これまで12回の開催で延べ40万通の作品が寄せられた。2019年3月より文部科学省後援事業に認定され、実際の教育現場でも活用されている。本年度は約3万通の応募があり、12月25日に審査結果を発表する。
③募金活動を通じたこども支援
 ファミリーマートの店頭募金「夢の掛け橋募金」などを通じて、公益社団法人「セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン」や特定非営利活動法人「国際連合世界食糧計画WFP協会」の活動を支援している。セーブ・ザ・チルドレンは、日本を含む120ヶ国でこども支援を行う、民間・非営利の国際組織。緊急・人道支援や保健・栄養、教育などの分野で活動している。国際連合世界食糧計画WFP協会は、飢餓をなくすことを使命に活動するWFP国連世界食糧計画(以下、国連WFP)を支援する認定NPO法人で、日本における公式支援窓口。食料支援が世界の平和構築に寄与したことが認められ、国連WFPは2020年のノーベル平和賞を受賞した。

「脱ガソリン」軽自動車も対象に追加、2030年代半ばまでに全ての新車販売を電動車に

 2030年代半ばまでの目標としている新車販売を電動車のみにする「脱ガソリン」の対象に、軽自動車も加える方針を固めたと12月23日に政府は明らかにした。
 軽自動車は2019年の国内新車販売の約34%(147万台)を占める。普通車より値段が安いことから利用者の需要は高く、軽自動車の「脱ガソリン」による影響は大きい。高止まりとなっている蓄電池の低価格化に取り組み、2030年までに購入や維持費用をガソリン車並の水準に引き下げる方針だ。

 地球温暖化対策の実行計画に一連の方針を明記する。

電子工作キット「エレキット」より、小学校・教育機関向けプログラミング教材『PIECEプログラミングモジュールセット』が登場

 電子工作キット「エレキット」の企画・製造・販売の株式会社イーケイジャパン(福岡・太宰府、森下 則之 代表)は、小学校でのプログラミング教育向け教材として『PIECEプログラミングモジュールセット』を発売した。

『PIECEプログラミングモジュールセット』は、プログラミング的思考を学ぶ為の教材。入力と出力を組み合わせて身の回りにある機器の動きをシミュレーションしたりオリジナルの装置を考えることで、背後にあるプログラミングに気付き、楽しく学ぶことができる。

 青黄赤の3つのLED、ボタン入力をプログラムで制御できるプログラミングモジュールと、LIGHT(明るさ) センサーモジュールのセットになっており、例えば周囲の明るさの変化などのセンサー入力に応じて、LEDの光り方を制御することができる。プログラムはエレキットオリジナルソフト「PaletteIDE(パレット・アイディーイー)」を使ってアイコンを並べるだけで作成可能。また、学習テーマに沿ったテキスト資料など、スムーズな授業をサポートする為の副教材も用意している。
 

■福岡県教育委員会によるモデルカリキュラムに使用

福岡県教育委員会が作成したプログラミング関連資料『理科モデルカリキュラム』にも使用されている。https://www.pref.fukuoka.lg.jp/contents/programming.html

  • 製品仕様

製品名: PIECEプログラミングモジュールセット
型 番: ZZ-04
学納価: 4,290円(税込)(本体価格 3,900円)
セット内容:プログラミングモジュール本体、LIGHTセンサーモジュール、USBケーブル(A-TypeC)
対応OS:Windows 8 / 8.1 / 10、 MacOS10.10~10.15
JAN: 4952682107354
製品情報URL: https://www.elekit.co.jp/product/ZZ-04

熊本市現代美術館にて「ムーミン展 THE ART AND THE STORY」開催中

 フィンランドを代表する芸術家、トーべ・ヤンソンが生みだした「ムーミン」シリーズは、小説、絵本、新聞連載コミック、アニメ、商品など、さまざまなかたちで親しまれている。
 「ムーミン展 THE ART AND THE STORY」は、ムーミンの原点である9冊の小説の挿絵原画を中心に、多彩に展開するムーミンの世界に浸ることができる展覧会。小説や絵本の代表的な場面を原画で楽しめるほか、風刺雑誌の挿絵、企業広告やグッズ、フィギュア、舞台に至るまで、約 500点の貴重なコレクションとともに知られざるムーミンとなかまたちの魅力を紹介する展覧会となっている。

1 開催概要
◆展覧会名:ムーミン展 THE ART AND THE STORY
◆会期:2020年 11月 14日(土)‐ 2021年 1月 11日(月・祝)(50日間)
◆会場:熊本市現代美術館 熊本市中央区上通町 2-3 びぷれす熊日会館 3階
◆開館時間:10:00-20:00(展覧会入場は 19:30まで)
◆休館日:火曜日 (ただし12月 29日は開館 )、年末年始(12月 31日、1月 1日)
◆観 覧 料:
  一般 1,300(1,100)円
  シニア( 65歳以上) 1,000(800)円
  学生(高校生以上) 800(600)円
  中学生以下無料
・( )内の料金は、20名以上の団体/下記各種手帳等を提示された方に適用
各種障害者手帳 (身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳、被爆者健康手帳等。付き添いの方 1名も適用 )、電車・バス 1日乗車券等、 JAF会員証、緑のじゅうたんサポーター証
・美術館友の会証をご提示の方無料 (1展覧会につき1回限り) 

◆主催:ムーミン展熊本実行委員会(熊本市現代美術館[熊本市、公益財団法人熊本市美術文化振興財団]、KAB熊本朝日放送)、朝日新聞社
◆協力:ライツ・アンド・ブランズ、 S2、フィンエアー、フィンエアーカーゴ
◆協賛:NISSHA、ゆめマート熊本 、シアーズホームグループ
◆後援:フィンランド大使館、熊本県、熊本県教育委員会、熊本市教育委員会、熊本県文化協会、熊本県美術家連盟、熊本国際観光コンベンション協会、 NHK熊本放送局、 J:COM、エフエム熊本、 FM791
https://www.camk.jp/exhibition/moomin/

立命館とatama plus、AIや学習データを活用し、新しい高大接続と入試の在り方を考える共同研究会を設立

 atama plus 株式会社(東京・品川区、稲田 大輔 代表取締役)と学校法人立命館(京都市中京区、森島 朋三 理事長)は、2020年12月22日、AIや学習データ等を活用した高大接続、入試企画の検討に関わる連携協定を締結した。新しい高大接続と入試の在り方を考える共同研究会を立ち上げ、2021年1月より、立命館大学に進学する附属校生を対象にAI先生「atama+(アタマプラス)」を活用した大学入学前基礎学力定着の実践研究を開始し、2021年4月より学習歴を踏まえた新たな入試企画やオンライン入試プラットフォームの開発検討に取り組む。

◆研究テーマ・アクションプラン
研究会では、以下3つのテーマに取り組んでいく。
(1)附属校生の学内推薦合格後の基礎学力定着モデル構築
従来より、立命館守山高校の立命館大学理系学部及び経済学部への進学が決定した3年生を対象に、合格決定後に学内補習を実施していたが、今般、更に基礎学力向上を図るため、同生徒を対象に2021年1月よりAI先生「atama+」を活用した入学前教育モデルの構築を開始する。生徒は、AIによる診断で自分が習得している範囲を確認し、苦手の根本原因を発見し、「atama+」での学習を通じて大学教育の土台となる基礎学力の習得を目指す。2021年9月を目処に対象生徒の大学授業理解度を検証し、その結果をもとに次年度の入学前教育や授業改善等につなげていく予定だ。

(2)学習歴を踏まえた新たな入試企画の検討
附属校の学内推薦入試を現状の調査書における評定平均値を基準としたものから、探究型学習等により培った力と基礎学力を共に評価できる新たな入試に転換していく研究を開始する。2022年度入試(現高校2年生対象)以降の学内推薦入試での適用を目処に、調査書の評定平均値だけでなく、各生徒の理系科目の分野別習得状況などを加えて合否を決める入試の仕組みの研究に取り組む。まずは、2021年4月より立命館守山高校内で「atama+」の授業内活用を開始し、入試の参考情報となる分野別習得状況を可視化する。同時に生徒の基礎学力を高めることで(1)のテーマとも連携させていく。

(3)オンライン入試のプラットフォームの開発
すべての生徒に公平平等に入学の機会を提供するために、オンラインでの入試の可能性を検討する。atama plusのオンライン模試実施経験等を踏まえ、実際の一般選抜で利用する場合の課題等を明確化し、オンライン入試のプラットフォームの開発を行う。限りなく移動や集合形態を前提としない形で受験できるプラットフォームを追求していく。

12月20日、福島市「緊急警報」発表 市立学校・幼稚園、23日一斉休校

 福島市は12月20日、市内で感染者が急増して医療体制が逼迫しているとして「緊急警報」を発表した。年末年始に不要不急の外出、帰省を控えるよう家族に呼び掛けることや忘年会を控えること、家庭内でもマスクなど基本的な感染対策を徹底するように呼びかけた。
 また緊急警報を受け、同日福島市は、新型コロナウイルス感染拡大防止のため12月23日に市立の学校や幼稚園を一斉休校すると発表。対象は、市内の全ての小中学校、特別支援学校、幼稚園。冬休みは24日から。

「未来社会の実験場」 2025年大阪・関西万博、基本方針閣議決定

 2025年開催の大阪・関西万博の基本方針を政府は12月21日に閣議決定した。テーマは、「いのち輝く未来社会のデザイン」。デジタル活用や感染症対策、脱炭素社会の在り方を発信する。万博会場は、新たな技術やシステムの可能性を実証する「未来社会の実験場」と位置付けられ、空飛ぶ車や自動走行ロボットによる配送サービスなどを体験ができる。体験実験により、実用化へ向けた課題発見を目指す。
 万博は、2025年4月13日~10月13日に大阪市の人工島・夢洲で開催。2005年に開催された愛知万博(2205万人)を上回る2820万人の来場者を想定している。

すらら調査 コロナ休校中の学習時間は前年度比3倍超

 株式会社すららネット(東京・千代田区、湯野川 孝彦 代表取締役社長)は、「すらら」のコロナ休校中の学習時間データを分析し、継続利用校の2020年3~5月の学習時間は前年度と比較し310パーセントと、3倍を超える学習を行っていたという研究結果を、日本デジタル教科書学会で発表した。

 すららネットは、アダプティブな対話式 ICT 教材「すらら」を、国内では 約 2,100校の塾、学校等に提供している。

 すららネットでは、個別最適化した個々の学習記録を詳細に確認できる「すらら」の学習データを用い、新型コロナウイルス感染拡大に伴う学校休校期間中(2020年2月27日から4月30日、休講終了日は地方・学校によるが一律で4月30日までとして計算)の学習時間を過年度と比較した。対象は2018年度から2020年度の期間「すらら」を継続利用している47校13,138名の中高生。

 2018年から2020年における各年3月から5月の学習時間の平均は、2018年が1.1時間、2019年が2.7時間、2020年が8.4時間となり、2019年と2020年を比較すると310.3パーセントと大きく増加したことがわかった。「すらら」にはレクチャー、ドリルという二つの学習スタイルがありますが、特にレクチャーの学習時間の伸びが顕著で、授業を受けられない新規学習単元の学習を「すらら」で行っていたことがわかった。

 文部科学省では、児童生徒の標準学習時間を1教科で月約10コマとしており、この情報に基づくと2科目で児童・生徒に必要とされる学習時間は2科目合計で約13時間となる。休校時においても「すらら」が活用されたことにより、休校中の生徒の学習を一定程度補完することができたことを、データが裏付ける形となった。

 通常、学年切り替わりの春休みにあたる3月、4月は学校における「すらら」学習時間数が一時的に減少する傾向がある。2020年は3月、4月、5月ともに例年と比較し学習時間は大きな伸びを見せた。学校で学習を進めることができない生徒が「学びをとめない」ために3月、4月に「すらら」で学習したことが推察される。5月の学習時間の微減は、各学校においてオンライン授業等のインフラが整い、一部の授業が実施できるようになったためと思われる。

千葉県より新種鉱物「房総石(ぼうそうせき)」を発見 -天然ガスハイドレートと相似な構造を有するシリカクラスレート鉱物-

 独立行政法人国立科学博物館(林 良博 館長)は、国立研究開発法人産業技術総合研究所、国立大学法人東北大学、千葉県立中央博物館、国立研究開発法人物質・材料研究機構、アマチュア研究家の西久保勝己氏、本間千舟氏、結晶形態研究者の高田雅介氏と共同で、千葉県内で採取された鉱物が新鉱物であることを突き止め、「房総石」と命名した。

  房総石は、同じく千葉県から2011年に報告された新鉱物「千葉石」を詳しく調べる過程で発見された。千葉石と房総石はともに、ありふれた成分である二酸化ケイ素を主成分とするが、ケイ素原子と酸素原子から構成された「かご」状の結晶構造を持ち、「かご」の内部にはメタンなどの天然ガス分子が閉じ込められている。これらの結晶構造は、水分子による「かご」の中にガス分子が閉じ込められた天然ガスハイドレートと相似形だ。

 天然ガスハイドレートには、最も量の多いメタンハイドレート(別名I型)の他に、II型、H型と呼ばれる計3種が知られており、千葉石はII型、房総石はH型相当の構造をもつ。房総石は結晶内に天然ガスを閉じ込めたタイムカプセルとみなすことができ、地層中での有機物の分解・脱ガス反応を調べる新たな手がかりになると期待されている。

 この研究の成果は、英国の学術雑誌『Mineralogical Magazine』2020年12月号に掲載されている。

  • 研究成果のポイント

1.   千葉県南房総市より新種の鉱物が発見され、「房総石」と命名された。
2.   千葉県内からの新鉱物は「千葉石(ちばせき)」に続き2種目。
3.   「房総石」と「千葉石」は共に、メタンなどの天然ガス分子を含む特殊な鉱物。
4.   これらの鉱物は天然ガスハイドレートと同様の結晶構造をもち、天然ガスの起源を調べる新たな手がかりになると期待される。