Category: 塾ニュース|地域教育

文部科学省、「土曜授業」で学校と学習塾の連携を後押し

全国学習塾協会の「塾の日シンポジウム2013 in TOKYO」で

公益社団法人全国学習塾協会(安藤大作会長)が10月14日に行った「塾の日シンポジウム2013 in TOKYO」で、文部科学省生涯学習政策局社会教育課の坪田知広課長は、土曜日の教育活動の推進について、地域社会や産業界と連携し体系的で継続的なプログラムを実施していくと話した。

公益社団法人全国学習塾協会の安藤大作会長

公益社団法人全国学習塾協会の安藤大作会長

文科省は、今年11月を目途に学校教育法施行規則の改正を行い、これまで以上に土曜授業への取り組みをしやすくするとともに、質の高い土曜授業実施のための支援策や地域における学習やスポーツ、体験活動など様々な活動の促進のための支援策を講じることにより、子どもたちにとってより豊かで、有意義な土曜日授業の実現を目指すという。

いよいよ塾と学校が連携していく機会が来た

文部科学省の来年度の概算要求には、土曜授業推進事業と地域の豊かな社会資源を活用した土曜日の教育支援体制等構築事業を合わせて、およそ20億円を盛り込んでおり、大分県豊後高田市で月3回行われている「学びの21世紀塾」の取り組みをモデルにして、市民講師を中心とした講座の設置や、確かな学力の定着や体力づくりの機会を提供し、地域の子どもに平等な学習を保証して格差を無くそうとしている。

文部科学省生涯学習政策局社会教育課の坪田知広課長

文部科学省生涯学習政策局社会教育課の坪田知広課長

坪田氏は「いよいよ学校と塾が連携していく機会が来ました。一部の自治体では連携してはいけないという誤解もあるが、学校の授業ではできない発展的な学びの機会を塾に担っていただきたい」と話し、「堂々と連携が図れるように文科省としても背中を押していきたいので、是非とも協力をお願したい」と会場に集まった学習塾関係者に呼びかけた。

文科省は、第2期教育振興基本計画等を踏まえ、すべての学校区で学校と地域が組織的に連携・協働する体制づくりを進めて行くにあたり、今後の土曜日の教育支援体制等の構築や、学校支援地域本部や放課後子供教室の取り組み内容の充実に向けて検討を行い、また、中央教育審議会生涯学習分科会の下にワーキンググループを設置して、今後の教育支援体制や活動のあり方について検討を行っていくことになっている。ただ、各地域の自治体への周知も含め、地域コーディネーターの協力が不可欠であるため、坪田氏は「事業構築にあたって、ぜひ塾の皆さまからご意見、ご協力をいただき、成功事例を作って普及させていきたい」と話した。

概ね評価できるが、取り組みは慎重

塾の関係者からは、子どもたちの健全育成を目指す立場として地域に貢献でき、活性化にもプラスの効果を期待できるとして、概ね文科省の取り組みを評価する声は多かった。一方で、全国学習塾協会の安藤大作会長は「国などの許認可を必要とせず事業が出来る業界だけに、公たる事業の一翼を担うには、少なくとも業界内部で自主基準を設け、業界全体として社会の中で信頼を担保される努力をしていくことは不可欠」として、手放しで喜べない業界全体の抱える現状について語る。

数年前から地域の公立小学校との連携授業を行っている、わたなべ英数塾(福島県いわき市)の渡辺稔塾長は「学校の先生方は生徒に指導する責任を負う立場から、民間事業者が学習指導という核心部分に入り込むことの困難を解消するために、各地域の教育委員会と学習塾関係者とが十分なコンセンサスを得る必要があり、各校の校長や教職員に周知徹底することともに、連携の密度を上げていくことが必要」といい、公教育との連携に大きな壁が残されていることを明かす。

大阪府大東市で行われている「学力向上推進事業」

大阪府大東市で行われている「学力向上推進事業」

しかし、同協会九州沖縄支部が中心となって、学校が夏休みに入ってからの数日間、佐賀県の公立中学校に塾の講師を派遣し「夏期特別授業」を実施しているほか、4年前から大阪府大東市の「学力向上推進事業」で、土曜日に小学4年生から6年生の児童と中学生を公民館に集めて学習指導を行っている同近畿支部などの活動を見ると、地域ごとに少しずつ連携が広がって行っている様子も窺える。また、学習塾の特徴を活かす取り組みとして、千葉県学習塾協同組合の西出一信理事長は「一人の生徒を小学生・中学生・高校生になるまで長い間継続して指導している塾も稀ではありません。そのノウハウは「小中接続」および「中高連携」が課題となってきている現状に対して何らかの役割を担えるのではないでしょうか」と語る。

今後、学校と塾との連携が深まっていくなかで、継続的に活動が広がっていくことを期待したいところだが、長崎県佐世保市の学習塾「智翔館」の加納達也総塾長は「地方では質の高い教科指導を求めて塾に支援を依頼する学校もあるが、それを認める教育委員会はごく少数ではないか」と公と民が連携を広げていく際の課題を挙げる。また、NPO塾全協東日本ブロックの沼田広慶理事長も「文部科学省と経済産業省で作成されつつある民間教育事業者に対するガイドラインと合わせて、今回の支援活動もこうした視点から注意深く見守りたい」と公と民の連携強化を慎重に受け止める意見も多いことから、本誌としても11月から動き出す中教審のワーキンググループの動きには注目していきたい。

高校無償化法改正案を閣議決定

政府は10月18日、2014年度から公立高校授業料の免除に所得制限を設ける高校無償化法改正案を閣議決定した。改正に合わせて無償化の対象とならない世帯収入の基準額を910万円以上とする政令を出す。法改正に伴い、授業料を徴収される生徒は約79万人となる見込み。所得制限で捻出される財源は、低所得世帯を支援する給付型奨学金制度の創設や、公立校より授業料が高い私立校への支援金の加算などに充てられる。
所得制限は14年度入学の高校1年生から適用され、2年生、3年生は現行制度を継続。

信学会 才教学園への経営参加

適切な免許を持たない教諭が授業をしていた問題があった松本市の小中一貫校の私立才教学園は十二日、県内各地で予備校や幼稚園などを運営する学校法人「信学会」と提携したことや同会中信本部の小松崇本部長が新理事長に就任したことなどを発表した。学校側は今回の提携理由に、信学会が信頼できる教育事業を展開していることや山田前理事長と以前からつながりを持っていたことを挙げた。
信学会のサイトでは、「学校法人信学会は、学校法人才教学園(松本市村井町北2丁目14−47)の再構築に向けた経営参加をいたします。今後は広範な支援体制をもってして才教学園小学校・中学校の更なる発展に寄与して参ります。」とコメントを残している。

Z会元社長が静岡県教委委員長に

静岡県教育委員会は10月7日、18日に任期満了となる高橋尚子委員長の後任に、委員長職務代理者で大学入試などの通信教育で知られるZ会元社長の加藤文夫委員を選出した。委員長職務代理者には、静岡文化芸術大准教授でバルセロナ五輪柔道銀メダリストの溝口紀子委員を指定した。任期はいずれも19日から1年間。加藤委員は1972年に東大農学部を卒業。商社勤務を経て、98年に増進会出版社(現・Z会)取締役に就任。Z会の社長を2005年4月から12年6月まで務め、現在は顧問。県教育委員には09年8月に就任した。

習いごと 礼儀や精神面を鍛える武道系が増える

礼儀作法や精神力を磨かせようと、親が率先して空手や剣道などの武道を習わせる子どもが増えている。道場側も、激しい稽古だけでなく、長く続けられるよう指導を工夫している。武道に通う子どもが増えた背景には、習い事の種類が増え、組み合わせが多様化していることも影響している。ベネッセ教育総合研究所の13年の調査によると、スポーツ活動をしている幼児の約25%、小学生の約30%が2つ以上の運動を掛け持ちしている。運動系だけでなく、運動系と英会話などの学習系、運動系とピアノなどの情操系というケースもある。

なかでも礼儀や精神面を重視する武道は特徴が際立ち、組み合わせ時の選択肢に挙がりやすい。特に小さいうちは、複数の種目を習わせる親が多い。最初から一つのスポーツに絞らず、子どもの可能性を探る傾向があるようだ。

全国学力テスト 大阪市教委、全校結果公表へ

大阪市教育員会は10月8日、教育委員会会議を開き、市立小中学校で4月に実施した全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)について、小規模校を除く全校の校長が学校別の平均正答率を原則公表するよう、内規を改定した。文部科学省の実施要領では、校長に公表・非公表の判断を委ねてきたが、市の新しい内規に従わない場合、市教委は処分を検討するといい、校長は結果公表を実質的に義務化されることになる。

千葉県の高校無償化対象外 1学年で11,000人

滝本寛・千葉県教育長は10月2日のの県議会で、高校授業料無償化制度に所得制限が導入された場合、県内で1学年あたり高校生約11,000人が対象外となる見通しを明らかにした。

政府は来年度から、原則として年収910万円以上の世帯を無償化の対象外とする方針を決め、15日召集予定の臨時国会に関連法改正案を提出する。文部科学省の全国抽出調査では、高校生の22%の世帯で無償化の対象外となり、県はこの割合から人数を試算した。

伊藤大貴・横浜市議が行うイベント「世界の教育を体験しよう!!」に、ボードゲームで学ぶ「マインドラボ」が協力

フューチャーインスティテ p4soutlet ュート株式会社(東京都港区、鶴谷武親社長、以下・フューチャー)は、横浜市の伊藤大貴(ひろたか)市議が10月13日(日)に横浜市緑区で行うイベント「世界の教育を体験しよう!!」に協力する。フューチャーは、私立学校や学習塾に対して提供している、ボードゲームを教具として使って「生きる力」を養うカリキュラム「マインドラボ」のカリキュラムを提供するとともに、講師を派遣する。

「マインドラボ」の授業の様子

マインドラボ」は、ボードゲームを教具として使い、「生きる力」を高めていくカリキュラム。ボードゲームをプレイする楽しさの中で、「生きる力」を身につけることを目指している。カリキュラムは年間単位で提供され、「認知スキル」「社会スキル」「感情スキル」「倫理スキル」を学習目標として設定している。

マイ pass4sure 000-284 ンドラボ」のカリキュラムは、現在世界15カ国で1000を超える幼稚園や学校のカリキュラムとして採用され、1万人以上の先生がトレーニングを修了し、200万人以上の子どもたちに教えている。日本では4校の私立学校で導入されている。

伊藤大貴 横浜市議

伊藤大貴 横浜市議

伊藤市議は教育に関心を持ち、2013年4月には中原徹・大阪府教育長との共著『学校を帰れば日本は変わる』を出版。ボードゲームの教育的効果について評価をし、マインドラボが導入された学校を見学し、教育効果を確信。地元横浜で、教育に関心のある市民向けの体験ワークショップとして、今回のイベントを企画した。

「世界の教育を体験しよう!!」は、10月13日(日)午後1時~3時に、横浜市緑区の中山地区センターにて開催される。対象は小学校2年生~6年生の児童と、その保護者。児童たちがボードゲームを通じて学ぶ様子を、保護者にも見てもらい、子どもたちに受けさせたい教育についての意見交換なども行う予定。申し込みは、横浜市会議員伊藤ひろたか政務活動事務所eメールで。

元NHKアナウンサー・ジャーナリストの掘潤氏 ロジムと小学生向けのワークショップを開催

論理的に考える力を育む学習塾ロジム(東京都江東区、苅野進塾長、以下・ロジム)と一般社団法人ジュ pass4sure 000-M15 ニアプレゼン協会(東京都港区、山本宏義代表理事、以下・ジュニプレ)は、10月13日(日)に、NPO法人8bitNews(東京都渋谷区、掘潤代表、以下・8bit)とキッズジャーナリスト・ワークショップ「発信は止まらない!」を開催する。元NHKアナウンサーでジャーナリストの掘潤氏が講師となり、小学4年生~6年生に向けてワークショップを行う。

講師を務める堀氏は、市民の情報発信力底上げのため8bitNewsの代表理事としても活動している。このワークショップでは、新聞やテレビのニュースに書かれている物事をいかに読み解くかを、堀氏と小学生たちで考え、ニュース記事を書き、リポートを行う。

「私たちジャーナリストは、自分たちの手で、情報の真偽を見定め、分類し分析し、新たな価値をそこに生みだす経験を積み重ねています。試行錯誤を続け蓄えられる現場の最前線で得た経験を子ども達と共有し、それぞれが次の一歩を自らの力で選択し開拓できるようになる機会になればと思っています」と堀氏は語る。

物事を調べ、情報を精査し、まとめ、伝えるというプロセスに、子どもたちが学び、成長する機会を盛り込み、多くの人々が世界に向かって、自らの知見、情熱、想いを発信できる時代を見据え、子 pass4sure 000-853 どもたちに「発信リテラシー」を伝えることで、自分らしく生きる力を身につけてもらうことを目的とする。

  • 〈キッズジャーナリスト・ワークショップ 「発信は止まらない!」〉開催概要

 

  • jun hori 01s■堀 潤氏〈プロフィール〉
    NPO法人「8bitNews」代表。ジャーナリスト。1977年生まれ。01年にNHK 入局。「ニュースウオッチ9」リポーターとして主に事件・事故・災害現場の取材を担当。独自取材で他局を圧倒し報道局が特ダネに対して出す賞を4年連続5回受賞。10年、経済ニュース番組「Bizスポ」キャスター。12年より、アメリカ・ロサンゼルスにあるUCLAで客員研究員。日米の原発メルトダウン事故を追ったドキュメンタリー映画「変身─Metamorphosis─」を制作。13年よりフリーランス。

大阪市の民間人の校長の不祥事の対応、再検討

このところ世間を賑わしている、大阪市の民間人の校長による不祥事。大阪市教育委員会で、その再発防止策の議論が進んでいる。今後、セクハラなどの不祥事があれば、公募で着任している校長であろうとも、降格や職種転換で校長職から外せるように今後、やっと検討することとなった。公教育だからこそ、一般企業以上にリスクマネジメントを常に意識し、当たり前のことをすぐに対応できる体制を整備してもらいたい。