花まる学習会などを展開する花まるグループ(株式会社こうゆう、埼玉・さいたま市)は、キャス・キャピタル株式会社の経営参画から1年を迎え、全国での事業展開を本格的に加速させる。首都圏および関西の計5エリアで学習塾の新規開校や教室の移転・拡大を進めるほか、新規事業として展開してきたフリースクール事業を神奈川県・埼玉県へ初めて広げる。
キャス・キャピタルは2024年12月に花まるグループの経営に参画。これを機に、教室展開や人材配置、新規事業への投資を中長期視点で進められる体制が整った。参画から1年で、武蔵小杉、豊洲、武蔵浦和、天王寺、兵庫県岡本の5エリアにおいて、教室の新設や移転、拡張を決定している。
注目されるのが、フリースクール事業「花まるオールインクルーシブスクール(AIS)」の拡大だ。東京都・千葉県での運営実績が好調に推移したことを受け、2026年4月から神奈川県川崎市(武蔵小杉)および埼玉県さいたま市(武蔵浦和)で初展開する。いずれも学習塾とフリースクールの両機能を備えた拠点とし、子どもの状態や家庭の選択に応じた学びの場を提供する。
背景には、不登校や行き渋りなど、子どもを取り巻く教育環境の変化がある。文部科学省の調査によれば、小中学校における不登校児童生徒数は増加を続け、2024年度には35万人を超えた。花まるグループは、学力向上だけでなく「安心して過ごせる居場所」や「自分のペースで学び直せる環境」へのニーズが高まっているとみる。
同グループは創業以来、「生きる力を育む教育」を掲げ、学習塾事業においても非認知能力や体験価値を重視してきた。フリースクール事業では、子どもを支える「安全基地」を土台に、再び学びや社会とつながる力を育てることを目的としている。今回の拠点拡大は、こうした実践を地域の中で選べる教育インフラとして広げる試みだ。
花まるグループでは今後も、教育の質を現場で担保しながら、経営基盤の強化を生かした持続的な事業成長を目指すとしている。学習塾とフリースクールを横断する展開は、教育業界における多様な学びの受け皿づくりとして、今後の動向が注目される。




