WTCと東京都市大学、旧芝離宮を舞台に産学連携の最終審査

 株式会社世界貿易センタービルディング(WTC)と一般社団法人浜松町芝大門エリアマネジメントは、東京都市大学都市生活学部との産学連携プログラムとして、旧芝離宮恩賜庭園における文化体験施設およびPR施策をテーマとした最終審査会を実施した。学生による提案の中から最優秀賞など各賞が決定した。

 本プログラムは、実在する都市空間を舞台に、学生の柔軟な発想と実務者の知見を融合させた実践型の学びを目的とするもの。今年度は新たに「メンター制度」を導入し、WTC社員やまちづくりの現場に関わる実務者が企画段階から学生を支援した点が特徴だ。

 最終審査会では、各チームが事前調査や分析に基づく提案を発表。独創性、論理性、実現性、デザイン性、プレゼンテーション力などの観点から評価が行われた。

 最優秀賞には、報奨旅行で訪日する外国人を主なターゲットに、日本文化の「道」と四季を掛け合わせた体験施設「季和苑」を提案したチーム「マネズ」が選ばれた。浜松町エリアの国際的MICE拠点としての強みを生かし、滞在価値の向上につながる点が高く評価された。

 このほか、盆栽を通じて庭園と人との継続的な関係性を構築する提案が「ベストイノベーター賞」、ネオ和菓子による体験型企画が「ベストパフォーマンス賞」、陶芸体験を軸に旅の時間軸を表現した提案が「ベストデザイン賞」をそれぞれ受賞した。

 参加した学生からは、「都市と庭園のコントラストに新たな魅力を感じた」「実際の場所を前提に考えることで、利用者視点の重要性を実感した」「企画段階からのメンターの助言が提案の質を高めた」といった声が寄せられた。

 東京都市大学と浜松町芝大門エリアの連携は2018年に始まり、これまで学生による情報発信や調査活動を通じて地域理解を深めてきた。今回の取り組みでは、より実践性を高め、まちづくりに活用可能なアイデア創出へと発展させた。

 浜松町芝大門エリアマネジメントは、「人が育ち、その学びがまちに還元される循環をつくることが重要」としており、今後も産学連携を通じたエリア価値向上に取り組む考えだ。

 学生の視点を生かしたまちづくりと、民間デベロッパーによる実務知の融合は、都市再開発と高等教育の新たな連携モデルとして注目されそうだ。

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