月刊私塾界2026年2月号(通巻538号)

巻頭言

 貴塾ではAIを導入しているだろうか。
 世間では、AIが人間の仕事を奪う、と言われることがあるようだ。
 大規模な技術革新では、仕事の性質は変化するのが常だ。自動車の登場で、馬車の御者が自動車の運転手になったように。AIの普及でも同様の変化は避けられない。
 一方で、AIが多くの職種を完全に代替できるとは考えられない。
 LLM(大規模言語モデル)は主にテキストデータを学習するが、仕事の大半はマニュアル化できるものではない。ノウハウは上司と部下、社員同士の信頼関係に基づくものだ。人間同士のつながりを、インターネット上のテキストデータで学習したAIが完全に代替することはできない。
 AIを使えば、過去の取引情報を要約し、営業担当者がより多くの知識を持って商談に臨める。重要なのは、顧客は機械ではなく人間と話したいという点である。
 人間の社員は会社のために働くが、LLMは誰のためにも働いていない。単なるソフトウエアに過ぎない。これは非常に重要なポイントだ。私たちが人財を採用するのは、その人が会社のために働いてくれるからである。
 AIは生産性を高めるが、仕事そのものはできない。「タスク」は「作業」であり、「ジョブ」は「仕事」に近い概念だ。AIはタスクに適しているが、人の仕事を担うことはできない。仕事とは、人と人との関係性に基づくからである。
 如何だろうか。読者諸氏が塾内でAIを活用する際の指針になりはしないだろうか。 

(如己 一)

目次

  • 6 HOT TOPICS 注目のRobloxを使ったプログラミング教育とは?
  • 10 Special Report カンリー×私塾界 共同オフラインセミナー デジタル時代における 新たな入塾生獲得戦略と未来展望
  • 14 塾長の決断(5) 株式会社育星舎 代表取締役 村東 慎右 氏 引き継いだ塾を立て直し、本領発揮へ
  • 16 挑む私学 京都光華中学校・高等学校
  • 19 目次・巻頭言
  • 20 NEWS ARCHIVES
  • 50 千里の道も一歩から ~編集長備忘録~
  • 51 【特集】Seminar Report
 私塾界PREMIUM SEMINAR 2025
  • 68 企業研究(154) 株式会社SAMURAI
  • 71 日本教育ペンクラブ・リレー寄稿(384)
  • 72 疾風の如く(199) Tkechiyo塾(愛知県) 塾長 守田 浩規 さん
  • 74 現代学習塾経営概論(35)
  • 76 For Whom the 塾 Tolls(54)
  • 78 自ら動き出すチームにする方法(137) 中谷彰宏
  • 80 One Target(14) 的場一成
  • 82 PAPER REVIEW(23) 浅見貴則
  • 84 シン・ジュクジン(51)
  • 85 芸術見聞録(151)
  • 86 わが子、就学中(59)
  • 87 塾長の机
  • 88 為田裕行の「教育ICT行」(131)
  • 89 10¹⁵ PETA(58)
  • 90 キクチカラ(14) 菊地香江
  • 91 Opinion from School(79)
  • 92 林明夫の「歩きながら考える」(246)
  • 94 塾ソムリエの講師研修指南 西村則康(名門指導会代表 塾ソムリエ)(65)
  • 96 私塾界インサイト(95)
  • 100 塾はどこから来たか、塾は何ものか、塾はどこへ行くのか―そして私(51)
  • 102 咲かせよ桜(131) 小林哲夫
  • 106 論点2026(2) 令和8年度 文部科学省 概算要求のポイント
  • 110 編集後記
  • 112 Book Review
  • 114 塾長のためのガジェット講座

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