国際交通安全学会、カンボジア教育省と覚書締結

交通安全教育の推進へ 教員養成や共同研究で連携

 公益財団法人国際交通安全学会(IATSS)は、カンボジア王国の教育・青年・スポーツ省と、同国における交通安全教育の推進に向けた覚書(MoU)を締結した。教員養成や共同研究、啓発イベントの開催などを通じて、カンボジア国内の交通安全教育の充実を図る。

 署名式は6月5日、カンボジア教育省で行われた。ハン・チュオン・ナロン副首相兼教育・青年・スポーツ大臣の臨席のもと、IATSSの武内和彦会長と同省のキム・セタニー副大臣が双方を代表して署名した。式典には、教育省関係者のほか、JICAカンボジア事務所、現地活動パートナーであるNGO「SALASUSU」の関係者らも出席した。

 今回の覚書では、交通安全教育に関する三つの協力項目を柱に据えた。第一に、教員養成や教員の能力向上を通じた教育体制の強化。第二に、データ収集・分析を含む交通安全教育に関する共同研究。第三に、会議、ワークショップ、ウェビナーなどの学術・啓発イベントの共同開催である。

 IATSSは2015年以来、カンボジア教育省、公共事業運輸省、プノンペン王立大学、JICAなどと連携し、教材開発や研究、人材育成、若者の交通安全意識を高める実践的なプログラムに取り組んできた。今回の覚書締結は、これまでの協力関係をさらに発展させる節目となる。

 カンボジア教育省は、IATSSが過去10年間にわたり同国の交通安全教育推進における重要なパートナーであったと評価したうえで、今回の署名は、カンボジアの子どもや若者のために交通安全教育をさらに進展させる強い決意を示すものだとしている。

 交通安全教育は、子どもたちの命を守る基礎的な学びであると同時に、持続可能な交通社会の実現にもつながる。今回の連携は、日本の知見を生かした国際的な教育協力の一例として、今後の展開が注目されそうだ。

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