総合教育サービスを展開する株式会社ウィザスは、同社が運営する第一ゼミナール鶴見校において、2026年春の高校入試で大阪府公立高校の最難関とされる文理学科を受験した生徒10人が全員合格したと発表した。合格率は100%となり、同校が4年間取り組んできた個別最適化自立型指導「第一ゼミPLS」の成果としている。
第一ゼミPLSは、従来の集団指導や個別指導とは異なる学習スタイルとして展開されている。「Positive Learning System」の略で、生徒一人ひとりの学力状況や目標に応じて学習プランを設計し、自ら学ぶ力を育てることを重視する。
同社によると、PLSの特徴は、画一的に授業を受けるのではなく、生徒自身が「自分に必要な学びは何か」を考え、目的から逆算して学習に取り組む点にある。すでに理解している内容を聞き続ける必要がなく、反対に分からないまま授業が進んでしまうことも避けられる。
また、従来の個別指導で課題となりやすい「先生依存」や受け身の学習にも陥りにくいという。無学年制の学習空間の中で、周囲の仲間や先輩後輩が努力する姿に刺激を受けながら、自分の目標に向かって学習を進める仕組みを整えている。
同社は、今回の合格実績について、過去問演習や受験テクニックの反復だけによるものではなく、生徒が学ぶ目的を明確にし、課題を乗り越える力を身につけた結果だとしている。難関校受験においても、「教わる教育」から「自ら学ぶ教育」への転換が成果につながったと位置付ける。
PLSでは、生徒が課題を発見し、目標を設定し、計画を立て、実行し、振り返る学習サイクルを重視する。変化の激しい時代において、正解を覚える力だけでなく、前例のない問題に向き合い、自ら考えて学び続ける力を育てることを目指している。
卒業生からは、自分の苦手や進度に合わせて予習・復習を進められたこと、周囲と比較して焦ることなく学習できたこと、理解度を自分で把握して質問する習慣がついたことなどが成果として挙げられている。高校入学後も、授業や探究活動で主体的に質問したり、リーダーシップを発揮したりする力につながっているという。
別の生徒は、分かっている内容は飛ばし、苦手な教科や単元に時間を集中できたことを評価している。夏までに理科・社会に注力し、直前期は英語と数学に重点を置くなど、自分に合わせた戦略的な学びができたことが合格につながったと振り返った。
教育現場では、受験指導においても知識の詰め込みだけでなく、学習者自身が目標を立て、計画的に学ぶ力の育成が求められている。第一ゼミナール鶴見校の事例は、個別最適な学習設計と自立型指導を組み合わせることで、難関校合格と非認知能力の育成を両立する取り組みとして注目されそうだ。



