近畿日本ツーリストはグローバル人材を育成する小中高校生向け教育旅行の販売を始めたと発表した。教育研修を手掛けるigs(東京・渋谷)のプログラムを採用した国内外での教育旅行を近ツーが作成、進学校などに1年間で30校に販売する。igsはディベート大会の運営や世界の優秀な学生を集めたキャンプの企画ノウハウなどを持つ。近ツーは国内合宿や会議などの運営を手掛けており、両社の得意分野を持ち寄る。
学習塾ロジムはオンライン英会話スクールを展開する株式会社ぐんぐんと提携し、中高生クラスの英語カリキュラムにオンライン英会話を導入する。ぐんぐんの提供するオンライン英会話は、フィリピンのコールセンターに常駐するフィリピン人講師とスカイプを使ってレッスンするというもの。昨年ロジムはそれを試験的に利用し、今回本格採用が決定した。
ぐんぐんが提供するレッスンは1回につき15分だが、ロジムが実施する授業は1回30分。オンライン英会話レッスンを含めたロジムの英語クラスの授業料は、1万4700円(中1、中2、週2時間)、1万8900円(中3以降、週3時間)となる。レッスンの前にはロジムの講師が「今日はフィリピン人講師とどんな内容を話すか」を生徒と打ち合わせ、より効果的な授業を目指す。また、レッスン終了後はフィリピン人講師がロジムの講師へ、その日おこなった内容を即座にフィードバック。それを参考に、ロジム側は次回のレッスンの目標や課題を生徒と共有する。
こうしたレッスンを導入したのは、ロジムの指導する文法学習とオンライン英会話を組み合わせることで、「書く、読む、聞く、話す」力をバランスよく育んでいくためだ。それによって国内の大学受験対策のみならず、大学入学後の留学や、海外大学への進学にも役立てたい考えだ。また、現在は週1回の授業内での会話形式のレッスンだが、ロジム講師管理の元で365日毎日の宿題として会話レッスンを今後導入する予定だという。
ロジムの担当者は「トライアルで感じたのは、実際に外国人講師に教室で授業をおこなってもらうより、オンライン英会話のほうが確実に上達するということ。したがってコストが安いからというより、効果がより期待できるからオンラインを選んだ」と語る。また、実際にレッスンを受けている生徒からは「ロジム授業で習った言い回しや文法をオンラインで実際に使うことで、本当に身に付いたと実感できる」という評価が寄せられている。
──全国の学習塾に通う生徒にアンケート
今年設立25年を迎えた公益社団法人全国学習塾協会(安藤大作会長)は、10月14日に浅草ビューホテル(東京都台東区)で「塾の日シンポジウム2013 in TOKYO」を開催した。その中で、全国の学習塾に通う小学生から大学生までの計2,523名を対象に、今年8月15日から9月25日にかけて行った「国際化時代」に関するアンケートの調査結果を発表した。
発表によると有効回答の2,176件のうち、およそ73.8%の1,606名が「海外に行った経験がない」と答えた。海外に行った経験のある584名のうち、およそ96.5%が家族や友人との旅行を含む1ヶ月未満の短期間で、渡航の目的は「異文化の体験」と「語学力を高める」ため、という回答が多かった。
また、「海外に出たくない」と答えたのは全体の11.3%で、そのうち海外に行ったことがない子どもは、91%に登った。海外に出たくない理由(複数回答可)の中で多かったのは「関心がない」が39%、「費用の問題」と「怖いから」が同じ33.3%だった。この回答理由には、諸外国に対する誤解や情報不足も要因の一つにあると考えられる。
一方「海外で働きたいか」を訪ねたところ、国や地域や期間による条件付のものも含めると「海外で働きたい」が56・3%で過半数を占め、「働きたくない」41.9%を上回った。働きたい期間は「1年以上2年未満」16.8%、「1年未満」16.7%、「3年未満」8.2%と比較的短期間が上位を占めた。渡航の目的を見ると「自分を成長させるため」という回答が29.2%で多かったものの、「働きたい国」では「先進国」が40.1%と多かった。
これは、教育を通して海外の国々の生活様式や文化の違いにについて、しっかりと伝えられていないということが考えられる。また、外国は恐いところで、留学するためには、生活費も含め、たくさんのお金がかかるという認識は、情報不足や先入観といったものが要因として考えられる。
しかし「将来働いている職場から海外派遣を命じられたら従うか」を聞いたところ、「喜んで従う」「命令なら仕方なく従う」という回答を含め「従う」と答えたのは69.5%と大半を占め、「断れないなら退職する」と答えた5.6%を大きく上回った。「退職する」と答えたうちの86.8%は海外未経験だったことからも、未知の世界に対する恐怖があるようだ。
今回の調査にあたって集計と分析を行い、調査結果を発表した全国学習塾協会関東支部の井原大平氏は「教育においては、語学教育の見直しと、日本と世界各国の文化の違いについて教えることが必要となってくるのではないか。現在は、語学ができないから海外に行かない、海外に行ったことがないから語学ができない、というグローバル教育における負のスパイラルが働いているのではないか」と、シンポジウムに参加した民間教育関係者に問い「だからこそ、大人が子どもの手を引いて、海外に行くために背中を押してあげるべきではないか」と訴えた。
【アンケートの集計方法と主旨】
公益社団法人全国学習塾協会に加盟する、全国の学習塾に通う小中高校大学生2523名からアンケートを収集し、「小学生」「中学生」「高校生」「大学生」を、それぞれ「海外経験あり」「海外経験なし」「男子」「女子」で16項目に分け詳細集計を行った。「小・中・高・大」の属性ならびに、「海外経験」のあり・なし、「性別」の記載のなかった347件については、無効として集計から除外した。集計に当たっては、データの正確性、信憑性を高めるため「同一の場所」で「同一のルール」に基づいて「同一人物」が責任を持って集計し、全国学習塾協会の複数人のチェックを行った。
[調査期間]2013年8月15日〜2013年9月25日
[対象]全国の「塾に通う」小中高校生。及び卒業生等を含めた大学生以上。
[集計分析期間]2013年9月10日〜2013年10月10日
フューチャーインスティテ p4soutlet ュート株式会社(東京都港区、鶴谷武親社長、以下・フューチャー)は、横浜市の伊藤大貴(ひろたか)市議が10月13日(日)に横浜市緑区で行うイベント「世界の教育を体験しよう!!」に協力する。フューチャーは、私立学校や学習塾に対して提供している、ボードゲームを教具として使って「生きる力」を養うカリキュラム「マインドラボ」のカリキュラムを提供するとともに、講師を派遣する。
「マインドラボ」は、ボードゲームを教具として使い、「生きる力」を高めていくカリキュラム。ボードゲームをプレイする楽しさの中で、「生きる力」を身につけることを目指している。カリキュラムは年間単位で提供され、「認知スキル」「社会スキル」「感情スキル」「倫理スキル」を学習目標として設定している。
「マイ pass4sure 000-284 ンドラボ」のカリキュラムは、現在世界15カ国で1000を超える幼稚園や学校のカリキュラムとして採用され、1万人以上の先生がトレーニングを修了し、200万人以上の子どもたちに教えている。日本では4校の私立学校で導入されている。
伊藤市議は教育に関心を持ち、2013年4月には中原徹・大阪府教育長との共著『学校を帰れば日本は変わる』を出版。ボードゲームの教育的効果について評価をし、マインドラボが導入された学校を見学し、教育効果を確信。地元横浜で、教育に関心のある市民向けの体験ワークショップとして、今回のイベントを企画した。
「世界の教育を体験しよう!!」は、10月13日(日)午後1時~3時に、横浜市緑区の中山地区センターにて開催される。対象は小学校2年生~6年生の児童と、その保護者。児童たちがボードゲームを通じて学ぶ様子を、保護者にも見てもらい、子どもたちに受けさせたい教育についての意見交換なども行う予定。申し込みは、横浜市会議員伊藤ひろたか政務活動事務所へeメールで。