Category: 塾ニュース|教育ICT

学校情報化で調達指針 文科省

文部科学省は7月29日、学校で子供が使うコンピューターや校内のネットワークシステムの標準的な仕様を定めることなどを盛り込んだ「教育の情報化加速化プラン」を発表した。授業で必要な機能は備えつつ、価格を抑えて普及を促すため、教育委員会や学校と企業が連携し、来年度にも調達用ガイドラインを作る。
子供向け教材の開発や教員を支援する人材を確保するための官民協議会も来年度に設置。プログラミング教育が始まる2020年度以降を見据え、全国でICT(情報通信技術)を効果的に活用できる環境整備を急ぐ。

エレコムがVR機器 32商品を順次投入

パエレコムはジェットコースターやダイビングの映像を疑似体験できる仮想現実(VR=バーチャル・リアリティー)機器事業を本格化する。7月末からスマートフォンと組み合わせて頭に付けると立体的な画像が見られるVRグラスなど32商品を順次投入。都市部や大型の家電量販店を通じて販売する。VRグラスは2機種を発売。ピントなどを調整できる上位機種の想定価格は税別3980円。映像に応じて音の聞こえる方向が変わるヘッドホンなどもそろえる。

NTT、グループでAIロボ実証実験

NTTは7月25日、NTTドコモなど主要グループ企業と人工知能(AI)技術を使ったロボットの実証実験を始めると発表した。NTT本体が基礎技術を開発し、グループ各社が高齢者に応対するロボットなどの実用化を進める。10月以降にロボット関連の新事業を立ち上げる計画だ。実証実験に参加するのは、NTT、ドコモのほか、NTT東西、NTTコミュニケーションズ、NTTデータ。NTT本体の研究開発部門が、音声処理など基礎技術をクラウドコンピューティングを通じてグループ各社に提供する。

リクルートマーケティングパートナーズ アクティブ・ラーニング向け教材配信

リクルートマーケティングパートナーズ(東京・中央)は、オンライン学習サービス「スタディサプリ」上で、議論やプレゼンを通して主体的に学ぶ「アクティブ・ラーニング」用の教材配信を始めた。2020年度以降の新大学入学試験などの対応で授業に導入したい学校などの利用を見込む。まず高校生の数学や英語、家庭科など6教科9教材を用意。教材は随時追加する。

タブレットで学ぶ 岐阜市の2中学校 ベネッセ貸与

岐阜市立の三輪と藍川の両中学校で7月14日、タブレット端末を使って学習の意欲と学力の向上をめざす試みが始まった。ベネッセホールディングスのベネッセ教育総合研究所が主要5教科の教材を組み込んだ端末を両校2年生の計249人に1台ずつ貸与。生徒は学校や自宅で操作する。端末には学習に対する意識や取り組みの変化を測るアンケートもあり、ベネッセ側のサーバーで回答を集約。各校の授業と同社の教材の改善に役立てる。各端末では生徒ごとに目標と学習計画を設定。進行に従って励ましや注意喚起も電子メールで届くという。

ペッパーで 子供の満足度調査サービス

ソフトバンクグループはヒト型ロボット「ペッパー」を使って遊園地などを訪れた子どもの満足度を調べるサービスを開発した。ペッパーが備える年齢や性別、感情の読み取り機能を活用して、どの乗り物が楽しかったかなど子どもの本音を調べられる。文字が書けない幼児の感想も得られ、設備の改善に生かせる。子ども向け施設や展示会の運営会社の需要を狙う。7月にもサービスを始める。

10~20年後ロボットなどに代替可能な職業 野村総合研究所調査

野村総合研究所の試算によると、10~20年後にAI(人工知能)やロボットに代替可能な職業に就いている人は、全労働人口の約49%にもなるという。「取り立てて人間にやってほしい理由もない(付加価値が低い)仕事は早晩消えていく」と<テクノ失業の恐怖>を予測する。野村総研は代替可能性が高い100種の職種リストをまとめていて、こんな仕事が挙げられている。『事務員』『受付』『経理事務』など、かつての末端ホワイトカラー職種がすでに激減しているという。
https://www.nri.com/jp/news/2015/151202_1.aspx

Z会の「タブレットコース」を授業に導入 西伊豆町

西伊豆町教育委員会は6月から、通信教育の「Z会」(本社・長泉町)のインターネットを利用した通信教育教材「タブレットコース」を町立仁科小学校の4年生の授業に採り入れる。「タブレットコース」はインターネットで配信される教材をタブレット端末で閲覧して学習する。教材には動画も含まれ、理解度に応じた練習問題を出題するなど、紙の教材ではできないことを可能にするのが特徴だ。本来は児童個人向けだが、西伊豆町では教師用だけを契約、教室内のテレビに教材を映し出して授業に利用する。

小学生らのプログラミングの祭典 文京区で開催

小学生らのプログラミングの祭典「スクラッチディイン東京」(実行委員会主催、NPO法人CANVAS共催)が5月21日、文京区の東京大学情報学環・福武ホールで開かれた。約800人の親子が訪れ、ワークショップなどを楽しんだ。このイベントは、米マサチューセッツ工科大学(MIT)メディアラボが子ども向けに開発した「スクラッチ」というプログラミング言語を使って、様々なプログミングを楽しもうというもの。スクラッチは世界中に提供されていて、小学生や幼児のプログラミング授業でもよく使われている。

教育ICTは、次のステージへ入ったか? 第7回教育ITソリューションEXPO

第7回教育ITソリューションEXPO(EDIX)が、5月18日から20日にかけて開催された。学校や塾・予備校などの教育関係者が、ICTの導入・検討するために数多く来場した。
今回のEDIXには、過去最多の680社が出展。特に目立ったのは、アクティブラーニングを意識した展示だ。ICTを使うことによって、教室に留まらず、遠隔地の学校や企業であっても協働で授業や実習を行え、能動的に学ぶことができるサービスが多く提案されていた。
ヤマハの模擬授業の様子。多くの人が注目していたその中でユニークだったのが、ヤマハ株式会社の提案である。ヤマハは、同社の製品であるボーカロイドを使った〝音楽〟のアクティブラーニングを紹介していた。興味を持った人も多く、開催されていたセミナーも盛況だった。
学びNEXTゾーンには、プログラミングロボットなども展示されていた これらに加えて、今回から「学びNEXT みらいの学びゾーン」という名称で、最先端の学びを提案する企業を集めたゾーンが新設された。
 この学びNEXTでは、STEM教育やプログラミング、人工知能、あるいはVR(仮想現実)などを使った学びが提案されていた。また、理科実験の教材やカリキュラムなどがセットになっている理科実験トータル支援システムなどもあった。
今までは、それまで使っていた教材や設備をただ電子化することに主眼が置かれていた向きがある。しかし、今回のEDIXでは、アクティブラーニングなどの新しい学びに対するICTの利活用法に主眼を置いたサービスや商品も増え、バラエティー豊かになってきた。学びNEXTが新設されたことも大きなトピックであり、教育ICTが次のステージへ入ったと感じさせる内容だった。
 ただ一方で、同じようなものに感じる製品が多くあったのも確かだ。今後、ICTを使うことによって生まれる新しい学びの提案が、使いやすさも含めて、どのようにアップデートされていくのか期待したい。