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幼児期から私立中高に進学する意義を考える 京都の幼児教室が教育講演会

幼児教室「けいkids+」(京都府右京区、兼田眞里代表)は3月5日、同教室に子供を通わせる母親を中心に「私立中高に進学する意義を考える~心の教育を通じた社会に通用する人間づくり~」をテーマにキャンパスプラザ京都で教育講演会を開催した。

けいkids+の兼田眞里代表

けいkids+の兼田眞里代表

他府県から参加する母親も合わせて約30名が参加した。講師には、2012年から3年間で入学者数を4倍以上に伸ばした龍谷大学付属平安中学高等学校・校長補佐の平井正朗氏を招き「私立中高に進学する意義」について90分にわたって講演した。

龍谷大平安の平井正朗校長補佐

龍谷大平安の平井正朗校長補佐

平井氏は具体的な数値データを紹介しながら、子供達が大人になる5年〜10年先の社会ではどういった人材が求められるようになるのか、それに応じて英語教育はどう変わるのか、そして中高期間に子供にどういった学習をさせるべきなのか、そのためにはどういった観点で学校選びをするといいのか、といったポイントに焦点を当てて話しを進めた。

この日セミナーに参加した小学校受験を控える母親からは「志望校を考える時にその先の中学・高校・大学のことまで考えると大変参考になった」「我が子を彼ららしく育てるにはどうしたらいいか、深く考えさせられた」といった声が寄せられていた。同教室では、今後もこういった教育講演会を開催していく予定だ。

教育講演会の様子

教育講演会の様子

ECCがオンライン英会話を開始

ECC(大阪市)は4月1日から、定額で毎日受講できるオンライン英会話サービス「ECCオンライン」を始める。利用者は午前10時から午前0時までの間で、授業の時間を自由に選ぶ。最低金額として月に900円を払うと25分の授業を2回受けられ、500円の追加で1回ずつ増える。6400円で毎日利用できるようになる仕組み。講師が利用者のパソコンの画面に会話の内容に関連する文字や絵をかいたり、教科書を表示したりする。授業はフィリピン子会社が雇用した講師が受け持つ。2020年までに年間15億円の事業に育てることを目指す。

ニチイ学館 水泳教室で英会話も勉強

ニチイ学館は、4月から子供向け英会話塾「COCO塾ジュニア」を提携先の水泳教室で始める。ネイティブの講師が水泳の前に幼稚園児らに教える。1カ所で水泳と英語を学べる利点をアピールする。富山県で始め、来年3月までに50カ所に広げる。

タブレット端末のリアルタイム対戦型授業「FLENS」 福岡の全教研で導入

FLENS(フレンズ)株式会社(東京都品川区大井、大生隆洋代表)は、同社が提供する全国のライバルと対戦するタブレット授業「FLENS特訓シリーズ」を、株式会社全教研(福岡市中央区、中垣一明代表)が、2月より導入を開始したと発表した。全教研は、50年以上にわたって福岡、筑後、北九州、大分、佐賀、長崎エリアに教室を開校し、幼児から高校生を対象に早期才能開発教室、学習塾、才能開発講座などの教室を展開している。

全教研に通う九州の生徒たちが、全国の生徒たちとリアルタイムで対戦を行い、学習成果を競い合う。今回は、小学生と中学生のクラスにFLENS特訓シリーズを導入するといい、小学生は「算数特訓講座」を受講し、全国の他の学習塾の生徒との競い合いを通じて学習に対する目標意識の向上を狙う。中学生は、理科・社会に加え、英語のオリジナルテキストを使い、FLENSのプラットフォーム上で確認テスト、定期試験対策を実施する。FLENSは、2015年2月時点でのべ約1万4000名の小・中学生が利用している。

目の前の問題をすぐに動画解説 「速答カメラ」アプリの可能性に迫る

速答カメラが対応している中学数学のフォレスタ

速答カメラが対応している中学数学のフォレスタ

個別指導塾「森塾」や学習アプリの企画制作、学習塾用教材の開発・販売などを手がける株式会社スプリックス。同社は2月、教科書や問題集のわからない問題を動画で解説するスマートフォンアプリ「速答カメラ」をリリースした。

 

 

速答カメラはスマホでテキストを撮影するだけのシンプルな操作性

速答カメラはスマホでテキストを撮影するだけのシンプルな操作性

このアプリは、解けない問題に当たった時に、生徒が速答カメラアプリで問題を撮影して画面上に現れたアイコンをタップすると、一問一答形式の動画解説を見ることができる。

シンプルで直感的に操作でき、とても使いやすい。再生される動画は、単に問題の解説をするだけでなく、問題を解くために必要なポイントまで解説してくれる。そして、繰り返し再生や再生スピードの調整も可能になっているため、何度でも自分のペースで反復学習が進められる。

スプリックスの常石博之副社長

スプリックスの常石博之副社長

スプリックスの常石博之副社長は「とくに数学は、解答を見てもわからない問題があります。自宅で学習するときに、動画で解説を見ることができれば、生徒の理解が進むと考えました。そのために作ったのが、この速答カメラです」と話す。

また、速答カメラを個別指導塾で導入することによって恩恵を受けるのは、生徒のみならず講師にとっても強力な支援ツールとなりそうだ。

リクルート、「受験サプリ」に加え「勉強サプリ」も オンライン学習月980円 小中学生に

リクルートマーケティングパートナーズ(東京・千代田)は3月2日、小中学生向けのオンライン教育サービス「勉強サプリ」を始めたと発表した。月980円(税別)の定額で授業の動画や問題集が利用できる。小学4年から中学3年が対象で、パソコンやスマートフォンで使える。1500時間分の授業の動画を配信する。国語や算数などの主要教科のほか、プログラミングやプレゼンテーションの講座も用意する。問題を解くとキャラクターが成長するなどのゲームの要素を取り入れる。保護者には子供の学習状況をメールで報告する。

「UOZUアカデミー」改め、「学び舎プラット」として始動

「新塾名『学び舎プラット』を発表する岡本純一塾長」

「新塾名『学び舎プラット』を発表する岡本純一塾長」

3月1日(日)、富山県魚津市にて、富山教育企画(岡本安克代表)が創立30周年・新塾名披露式典を開催した。同社は地元の地名の魚津(うおづ)にちなんだ「学習塾UOZUアカデミー」として、長らく魚津市に根ざした教育活動をしていたが、創立30周年を機に「学び舎プラット」として再始動する。新しい塾名の由来の一つは「プラットフォーム」とのことで、生徒が行き交う場所になって欲しいという思いがあるとのこと。北陸新幹線の開通により脚光を浴びている富山県であるが、この30周年を機に、更に地域に根ざして邁進していく心意気が感じられた。式典では「フリースクール寺子屋ありがとう」主宰の岸本達也氏による基調講演や懇親会などもあり、最後まで密度の高い会となった。

学研がカワイ音楽教室に新コース

学研HDは4月、河合楽器製作所の「カワイ音楽教室」に国語や算数を教えるコースを新設する。全国約2千ある既設のカワイ音楽教室に「学研教室コース」を埼玉県と浜松市に計5教室を設ける。年内には30教室に広げる計画だ。受講料は2教科で月8230円。早期に100教室5千人の受講を目指す。

株式会社成学社(開成教育グループ)が保育園を開園

かいせい保育園の外観

かいせい保育園の外観

学習塾「開成教育セミナー」や「個別指導教育学院フリーステップ」を運営する株式会社成学社(開成教育グループ)が、この4月、大阪府豊中市に「旭丘かいせい保育園」を開園する。

同園の特徴は、「かいせいピグマリオン」というカリキュラムを、知育教育として導入しているところにあるだろう。これは、幼児英才教育「ピグマリオンメソッド」の創設者・伊藤恭氏によって、同園のため独自に作成されたカリキュラムとなっている。

ピグマリオン・メソッドとは、教えるのではなく、子どもたちの自ら学ぶ意欲を大事にし、指先→空間→図形→数論理→言語という順番で認識能力を高 め、養うことを目的としたメソッド。その教材には、たくさんの図形に触れ、遊びを通して図形形態把握能力を育成する「天地パズル」や、数を数えるのではな く、『5進法』から入り、20までの足し算・引き算を自在に行えるようにするための教具「ヌマーカステン」などを使用し、楽しみながら、数・図形・空間把 握能力、言語力、知識力を養う。そして最終的には、社会性・人間性を身につけ、自己愛だけでなく、他者への愛を育めるようになっている。

かいせい保育園の内装

かいせい保育園の内装

さらに、絶対音感トレーニングとして、田中準子氏の音楽指導法「J・Tメソッド」を毎日の保育に取り入れる。遊びの楽しさから達成する喜びへ無理な く導くこのメソッドを通して、見る力、聞く力、集中力を高め、絶対音感・リズム感を育成する。言語教育としては、週1回の英会話の時間も設けられている が、英会話だけでなく、詩などの音読の時間を設け、母国語である日本語をしっかりと身につけることを何より大事にするそうだ。

また、腰骨を立て(背筋を正して姿勢を伸ばし)精神を統一する「立腰(りつよう)」プログラムを導入し、子どもたちが自ら心と体を整える力を育成し、挨拶など、基本的なマナーや礼儀作法を学べるようになっている。

成学社の平野秀一取締役

成学社の平野秀一取締役

成学社の平野秀一取締役は「未来を担う子どもたちは、みな素晴らしい可能性を秘めています。これらのプログラムは、それを引き出し、豊かな感性、知性が育まれるようなプログラムになっています」と話す。

同園の知育教育プログラムは、小・中学受験にも対応できるように想定されているといい、園児たちの卒園後の成長も見据えたサービスを提供するのだと いう。ここ数年、学習塾が幼児教育に進出するケースが増えているが、旭丘かいせい保育園のように、学習塾の特性を活かし、子どもの学力を長期的に育成して いく保育園や幼稚園の開園は、今後も続くものとみられる。

明光教育研究所の第1回給付奨学金、募集が締め切られる

一般財団法人明光教育研究所が、第1回給付奨学金制度の奨学生募集を2月13日に締め切られた。今回支給される奨学金は、返済不要の給付型奨学金となっており、1家族最大50万円が支給される。

対象者は、特別の考慮に値する事情があり、学習意欲が高くても経済的理由で学習の機会に恵まれない小学校から大学(高等専門学校及び専修学校(専門学校など も含む)に在籍する児童、生徒、学生。45名程度の採用者を予定している。給付期間は、1年間となっており、再度審査した上で、最長申込時の在籍校、又は 入学予定の学校の最終学年まで支給される(※審査により進学時の継続支給も可能)。

奨学金は、授業料や入学金などの学費のほか、教材や給食費、塾などの費用など学習に関するものを対象に支給される。また、奨学金を給付するだけでなく、学習の相談などにも乗ってくれるなど、金銭以外のフォローも用意している。

明光教育研究所の渡邉弘毅代表理事

明光教育研究所の渡邉弘毅代表理事

個別指導塾「明光義塾」を中心に事業活動を行っている株式会社明光ネットワークジャパン。明光教育研究所は、同社の会社設立30周年を機に、創業者である代 表取締役社長の渡邉弘毅氏と代表取締役副社長の奥井世志子氏の私財により 、昨年5月に設立された。経済的理由で学習機会に恵まれない児童や生徒に対する教育費の援助、自立学習教育システムの研究及び開発を行うことなどを目的と している。

塾に関係する財団による給付型奨学金制度は、ほとんどない。そのような中、勉強を教えることから一歩踏み出した同財団の活動は、これからの塾を考える上でも、とても意義深いものがある。代表理事を務める渡邉氏は今回の奨学金制度についてこう語る。

「我々に続いて同じような活動がもっと増えることを望みます。我々がその先鞭となることができれば大変喜ばしいことです」

同財団は、来年以降も奨学金の給付を続け、将来的には、募集人数を増やすことも考えているそうだ。また、公益財団法人化も視野に入れ、多くの子どもたちの利益となるため、持続的な活動をおこなうという。