豊島区は3月20日、区庁舎の跡地再開発で東京建物とサンケイビル、鹿島のグループを優先交渉権者に選んだと発表した。再開発ビルは地上30階建てと7階建ての2棟。超高層棟にはオフィスのほか、9スクリーンのシネコン、イベント広場などを設ける。中層棟には音声合成ソフト(ボーカロイド)専用劇場、ミュージカルや歌舞伎にも対応する1300席の多目的ホールなどを入れる。全体で年650万人の集客と同270億円の経済波及効果を見込む。4月までに基本協定を結び、2016年に着工。19~20年に完成する計画だ。
気象庁は3月23日、東京都心で桜(ソメイヨシノ)が開花したと発表した。平年より3日早く、昨年より2日早かった。
同日朝日新聞の天声人語は、「相次ぎ届く花の便り」と題し、在原業平の読んだ〈世中(よのなか)に絶えて桜のなかりせば春の心はのどけからまし 解説:もし桜がなかったなら、どんなにか春をのどかに過ごせるだろう〉を冒頭に、各地から届く花の便りをモチーフにしたエッセーを掲載した。歌にはそれほどに桜の存在は大きいという、逆説の賛辞が含まれると筆者は説く。掲載のタイミングが良すぎるというご意見はさておいて、業平の花に対する思い入れは日本人に共通する心情ではなかろうか。
花を待ち望む心、花を見て美しい言える心、散る花に無常を感ずる心。これこそ日本人共通の花に対する想いだと思う。天声人語は、〈散ればこそいとゞ桜はめでたけれうき世になにか久しかるべき〉。この世は無常、桜は散るからこそ素晴らしい、という称賛だ。古今、ほめ方も色々である、と結ぶが、西行法師の<願はくは花の下にて春死なむ そのきさらぎの望月のころ 解説:願いが叶うならば、何とか桜の下で春に死にたいものだ。しかも草木の萌え出ずる如月(陰暦二月)の満月の頃がい い)という辞世の歌>にして欲しいものである。花には無常が潜む、とまとめたら如何。