レジャー施設「東京サマーランド」(東京都あきる野市)が小学生の子供を持つ30~49歳の男女千人に、子供に夏休み中に教えたいことを複数回答で聞いたところ、最も多い答えは「生活習慣」(59%)だった。「お手伝い習慣」(54%)、「計画性」(52%)が続いた。「冒険心」や「友達の大切さ」など精神面で子供の成長に期待する親は、いずれも4割程度だった。子供に体験させたいこととして7割が「家族でお出かけ」、6割が「夏ならではのレジャー(プールなど)」を挙げた。
国立社会保障・人口問題研究所が行った2013年の「全国家庭動向調査」は昨年7月に全国の約1万2千世帯に調査票を配布し、有効回答が得られた夫のいる女性6409人の回答を分析した結果、ゴミ出しや日常の買い物など夫が行っている家事の割合は以前より上昇しているものの、なお妻の48%が夫の家事に不満を持っていることが分かった。夫婦で行う家事全体のうち夫が行っている割合は平均で14.9%だった。08年の前回調査から0.4ポイント増え、初めてこの質問をした98年の第2回調査からは3.6ポイント上昇した。家事の中で「夫が週1~2回以上している」との回答が最も多かったのは「ゴミ出し」の40.6%。次いで「日常の買い物」の36.6%だった。
学習塾の新規事業の成功事例として、「就労移行支援事業」がおもしろい。学習塾「武田塾」を展開する株式会社A.ver(エイバー)は、「就労移行支援事業リバーサル」を東京都と千葉に2拠点展開する。
「就労移行支援事業」とは、障害者自立支援法に定められた就労支援事業のひとつで、障害を持っている人の中で、企業などへの一般就労を希望する65歳未満の人 に対して、事業所内での作業訓練や、企業等での職場実習、就職後の職場定着支援などを行う事業である。リバーサルは、その事業を学習塾運営のノウハウを最 大限に生かしながら展開している。
リバーサルの塾経営のノウハウを生かした取り組みのひとつに、利用者に対して、個別のカリキュラムを組ん で就業支援をしていることがある。なぜその形をとるのかというと、事業所に来る人たちは障害の度合いも、目指す就職先もバラバラだからだ。そして、これら が、偏差値や目指す学校がバラバラな生徒に個別指導で教えることと共通している点に注目したい。他の支援事業所のほとんどが集団用にカリキュラムを組むこ とが多い中、リバーサルは塾経営で培ったノウハウを生かし、個別指導の形でひとりひとり専用のカリキュラムを組む。このように、随所に塾経営のノウハウを 生かした運営がされている。
株式会社就労移行支援の上原俊也氏も就労移行支援事業の魅力に引き込まれたうちの一人だ。上原氏は学習塾業界に 長く身を置く中で、新規事業の責任者として就労移行支援事業に携わった。その結果、多くの利用者を獲得、就職実績を出すことにも短期間で成功した。「この事業に関わる中で、就職支援を必要とする存在の多さに気付き、もっと世の中に広めるべきだと確信した」と上原氏は言う。障害者(身体・知的・精神)は約 800万人いると言われている。ニーズを感じた上原氏はこの就労移行支援事業を広める新会社を設立。今秋から支援した新しい事業所が関東を中心に5事業所 オープンするそうだ。
「短期間で就職実績が出せたのも、教育にたずさわってきた塾経営のノウハウも利用できるのはもちろんのこと、教育とい う観点からもこの事業は塾経営者に向いているのではないだろうかと思います」と、上原氏が語るように、塾経営者の新たな試みとして注目してはいかがだろう か。