ユーグレナは航空機向けバイオ燃料の精製プラントを国内に建設する。米石油大手シェブロンから技術供与を受け、2018年までの稼働を目指す。ユーグレナは、藻の一種でバイオ燃料の原料となるミドリムシの培養技術を持つ。ミドリムシから搾った油は原油と同様、航空機燃料にするには精製が必要だ。国内には航空機燃料向けにバイオ燃料を精製する設備がなく、バイオ燃料の航空機での利用を目指す上で課題となっていた。投資額は数十億円とみられる。植物由来のバイオ燃料を航空機向けに精製するプラントはアジア初。
大学受験予備校「城南予備校」などを運営する株式会社城南進学研究社は、新たに私立大学医学部受験にフォーカスした「城南医志塾」とAO・推薦入試に特化した「城南AO推薦塾」を開校した。
私立医学部の1次試験突破には、短時間に大量の問題を、正確かつスピーディーに解答する能力が必要になる。城南医志塾では、その能力を養成するために、高い受験学力を集団授業の中で「Input」し、毎日の授業後に個別演習で正確な「Output」を身につけ、その正確なアウトプットを短時間に行う「Speed」を鍛えるために、その頭文字をとって「I・O・Sカリキュラム」と名づけたカリキュラムを開発。それをベースに集団指導と個別指導のどちらも取り入れた授業が行われる。
特筆すべき点は2次試験対策として設けられている「医志教育」だろう。城南医志塾には、現役の顧問医師が在籍している。その医師の監修のもと、医師としてのやりがいや覚悟、医療現場を知る機会が設けられている。具体的には、毎月1回、現役の医師による講演の開催や、医療倫理を育むためのディベート会など、試験対策を超えた学習機会が用意されている。
「学力だけでなく、現役の医師にご協力をいただいて、試験に合格するためでなく、目的意識を持った志の高い生徒を育てたいと思っています」と、同社事業本部教務統括部医学部受験指導センター室長の岡本泰氏は語る。
一方、城南AO推薦塾は、AO・推薦入試での難関大学合格から大学卒業後のキャリア形成までを見据えた専門塾だ。城南予備校のオプションコースで10年以上培ったノウハウをベースに、より発展させ、専門化したカリキュラムが組まれている。
「社会では、主体性やリーダーシップ、グローバルに活躍できる人物が求められています。しかし、一般入試用の指導の中では、主体性や協調性を教えるのはどうしても難しい。それをシステム化し、指導するのがこの推薦塾です」と同社事業本部営業企画部次長の岡田雄介氏は語る。
同塾では、生徒ひとりに対して、平均15回から20回もカウンセリングを行う。また、インプットだけでなく、「J-tensaku」という専門ツールを開発し、WEB上で志望理由書などをいつでも何度でも添削指導が受けられるようになっている。さらに、「高校生国際会議」と連携して生徒の活動をフォローするしくみも備えるなど、ただ入試対策のために指導するのではなく、大学入試の先も見据えられた指導が行われる。
株式会社Z会は1月21日、株式会社igsZの株式を70%取得し、筆頭株主として資本参加したと発表した。
同社は、通信教育事業・対面教育事業・出版事業をはじめ、模試・教材販売、ウェブを用いた指導サービスなど多岐に渡る教育サービスを展開している。一方、igsZは、国際リーダー育成のための塾を運営する。また、国内外トップランクの高校・大学への進学支援を主たる事業として、英語でのコミュニケーション力と高い思考能力を備えたグローバル・リーダーの養成をおこなっている。
Z会はこの資本参加によって、世界のトップ大学や日本のスーパーグローバル大学を目指す小中高生を対象とした「英語で考えるリーダー塾igsZ」を、igsZ渋谷校だけでなく、同社の教室でも今春よりスタートさせる。
「アメリカのボーディング・スクール(全寮制寄宿学校)と提携し、そのサマー・スクールに参加するプログラムなども準備しています」とigsZの藤原敏晃取締役が語るように、先進的な教育プログラムが用意されるようだ。
さらに、この提携によって「英語4技能試験」の実施など、今後予想される入試改革に対応する教育プログラムの開発や、通信教材にクリティカル・シンキング(複眼思考)の養成講座を導入するといったシナジーも期待される。