learningBOX、利用企業数が2000社を突破 提供開始から10周年

 learningBOX株式会社は9月15日、eラーニングシステム「learningBOX」の利用企業数が、2026年8月末時点で2000社を突破したと発表した。同サービスは2016年9月に提供を始め、2026年9月で10周年を迎えた。

 learningBOXは、教材作成、配信、問題演習、試験、成績管理などをオンラインで行う学習管理システム。企業研修や学校教育、資格・検定対策に加え、外国人材教育、障害理解、スポーツ現場のハラスメント防止教育などにも利用領域を広げている。同社によると、2025年に利用企業数1500社を超え、その後約1年半で500社増加した。

 導入事例の一つである東京リーガルマインドでは、国家資格対策講座の問題集や暗記カードなどを配信し、年間約50万円のコストと、1週間当たり約32時間の作業を削減したという。ただし、これは個別の導入事例であり、すべての利用企業で同様の効果が得られることを示すものではない。

 塾や教育事業者にとっては、独自教材のオンライン化や小規模講座の開発を、比較的少ない運営人員で進める選択肢の広がりを示す数字といえる。

公文、モンゴルで公文式学習を正式展開 5校約700人が学習開始

 株式会社公文教育研究会は9月15日、United Focus LLC(ユナイテッドフォーカス)とライセンス契約を結び、モンゴルで公文式学習を正式に展開すると発表した。契約期間は5年間。2026年9月からウランバートル市内の5校で、約700人の児童・生徒が学習を始める。

 授業では、タブレットを使うデジタル形式の学習サービス「KUMON CONNECT」を活用し、算数・数学を提供する。公文はユナイテッドフォーカスに対し、モンゴル国内の学校等で公文式学習を提供するライセンスを付与する。

 正式展開に先立ち、2025年4月にはクンズ校の小学2~4年生約120人、同年9月にはモンゴルアルダー校の小学3年生約120人を対象にパイロット導入を実施。約1年間の検証を経て、導入校を5校に広げた。

 今回の取り組みは、現地企業とのライセンス契約、学校導入、デジタル教材を組み合わせた海外展開である。国内教育企業にとっても、教室物件や講師配置への依存を抑えながら、現地の教育機関を通じてサービスを広げる事業モデルとして注目される。

次期学習指導要領の「審議まとめ(案)」、9月25日に中教審で審議

 文部科学省は9月15日、中央教育審議会初等中等教育分科会の教育課程企画特別部会を9月25日に開催すると発表した。第18回となる今回の議題は「次期学習指導要領等に向けた審議まとめ(案)」で、次期改訂に向けた検討が取りまとめ段階に入る。

 会議は同日9時30分から12時まで、対面とオンラインを組み合わせて開かれる。一般向けにはYouTube Liveで配信し、会議資料は開始時刻に文科省ウェブサイトへ掲載する予定。現時点では、審議まとめ案の具体的な内容は公表されていない。

 学習指導要領の改訂は、学校の教育課程だけでなく、教科書・教材の編集、学習塾の年間カリキュラム、模試や入試対策にも中長期的な影響を及ぼす。特に、これまでの審議で検討されてきた情報活用能力、デジタル学習、教科横断的な学びなどが、取りまとめ案でどのように整理されるかが焦点となる。塾・教材事業者には、会議資料の公開後、変更の方向性と実施時期を確認することが求められる。

通塾家庭の91・8%で保護者が送迎 花まる教育研究所調査、半数がオンラインを検討

 株式会社こうゆうが運営する花まる教育研究所は9月14日、「子どもの学習系習い事の環境調査」の結果を公表した。調査は7月28日から8月4日まで、年中から小学6年生の子供を持つ保護者を対象にインターネットで実施し、208人から回答を得た。

 オンライン形式を利用していない家庭122件のうち、保護者が毎回または時々送迎している割合は91・8%だった。送迎上の課題は「時間がとられる」が66・7%で最も多く、「雨の日が大変」51・4%、「熱中症・猛暑が心配」38・7%と続いた。「特に負担ではない」は7・2%で、92・8%が何らかの負担を感じていた。

 オンライン形式を現在または過去に検討した家庭は49・2%、実際の利用率は28・4%だった。利用理由は「送迎の負担がない」81・4%、「通塾時間がかからない」66・1%が上位となった。利用者の74・5%は学習効果を感じると回答した一方、55・9%が「友達との交流がしにくい」とした。

 回答者は花まるグループの会員やSNSフォロワーで、教育関心層や首都圏在住者が多い。このため全国の保護者全体を代表する結果ではない。ただ、送迎時間が塾選びの隠れたコストとなっていることを示しており、オンライン併用、授業時間、立地、送迎サービスを検討する際の参考になる。

atama plus、英検対策をAI教材に追加 旺文社教材とAI添削を組み合わせ2027年3月提供

 atama plus株式会社は9月14日、AI教材「atama+」に実用英語技能検定の対策機能を追加し、2027年3月から提供すると発表した。文法、語彙、過去問題、予想問題を一つの教材で扱い、英語4技能の学習に対応する。

 対象は準1級、2級、準2級プラス、準2級、3級、4級、5級。旺文社の「英検®過去6回全問題集」から6回分の問題を大問ごとに演習できるほか、「7日間完成 英検®予想問題ドリル」を搭載する。準1級から3級は4技能に対応し、4級と5級では一次試験に加えてスピーキングテストを扱う。ライティングではAIによる添削、スピーキングではAIによる自動採点を搭載する予定である。

 atama+は全国4500教室以上の学習塾で導入されている。発表によると、2026年度入試で英語外部検定を利用する大学は国公私立全体の65%。小学生の英検受験者も10年間で1・5倍の約38万人に増えた。

 塾にとっては、専門性を必要とする二次試験やライティング指導を教材で補完し、多教室間の指導品質をそろえる手段になり得る。一方、AI採点は日本英語検定協会の監修や品質承認を受けたものではない。教室での運用時には、講師による確認やフィードバックとの役割分担が必要になる。

文科省、MEXCBTの次期基盤へ情報提供募集 2027年度全国学力調査は小中とも全面CBT化

 文部科学省は9月14日、令和9年度「文部科学省CBTシステム(MEXCBT)の改善・活用推進事業」に関する情報提供依頼を開始した。受付期間は9月28日まで。2027年度の全国学力・学習状況調査で、小学校、中学校とも悉皆調査の全教科と児童生徒質問調査をMEXCBTで実施することを踏まえ、全国規模のCBT基盤を中長期的に見直す。

 情報提供を求める規模は、1日当たり数十万人、実施期間全体で約200万人×複数教科。問題作成・配信、記述式採点、自動採点、不正防止、学習ログ分析のほか、手書き文字認識、生成AI、CAT、IRTなどの先端技術も対象とする。QTI、xAPI、LTIといった国際標準、他システムとの相互運用性、データ可搬性、障害のある児童生徒への合理的配慮や多言語対応についても情報を集める。

 今回の手続きは調達公募ではなく、将来のシステム構成を検討するためのRFIである。文科省は実際に事業を行う場合、改めて公募する予定としている。

 全国学力調査の全面CBT化は、学校だけでなく、模試、デジタル教材、学習塾の評価方法にも影響を及ぼす可能性がある。塾側でも端末上での解答、記述式のデジタル採点、学習データ連携を前提とした教材・指導設計が重要になりそうだ。

佐野市、AI型教材「キュビナ」を全市立校24校に導入 約7300人が利用

 株式会社COMPASSは9月8日、栃木県佐野市がAI型教材「キュビナ」を市立の小学校、中学校、義務教育学校全24校に正式導入したと発表した。対象は小学校1年生から中学校3年生までの約7300人で、利用は2026年7月に始まっている。佐野市は、第2期佐野市教育振興基本計画に基づき、一人ひとりの理解度に応じた学習やICTを活用した授業改善を進めている。

 キュビナは児童生徒の解答内容を分析し、習熟度に応じた問題を提示する。小中学校9教科に対応し、授業内の演習や家庭学習などでの利用を想定する。同社によると、キュビナは全国220以上の自治体、約3300校で導入され、利用者は100万人を超える。今回の事例は、一部校での実証ではなく全市立校を対象とする点が特徴だ。自治体単位でAI教材の導入が広がれば、塾には学校での学習状況を前提とした指導や、対話、動機付け、受験戦略など、人が担う支援の明確化が求められることになりそうだ。

不登校児童生徒が商品開発に挑戦 HELLOlife、職業体験と社会参加を組み合わせ

 NPO法人HELLOlifeは9月から10月にかけて、不登校や不登校傾向にある子供たちが開発した菓子を、大阪市の日本茶カフェ「CHASHITSU time」で販売する。職業体験を通じて社会との接点をつくる「はたらくフリースクール」の一環で、参加者が企画や試作、広報まで手掛けた。

 対象は小学4年生から中学3年生。子供たちはグループに分かれ、店舗で販売する商品を企画したほか、CM制作や広報施策にも取り組んだ。商品に使う茶葉の生産者を訪ね、原材料の生産から販売までに関わる人や仕事を学ぶフィールドワークも実施した。

 同事業は2024年11月に始まり、2026年7月までに延べ422人が参加した。10月27日から始まる第5回では、キャリア学習と職場体験を組み合わせたコースを設け、10月20日まで参加者を募集する。参加費は無料である。

 不登校支援を教科学習に限定せず、商品開発、仕事、社会参加まで広げた点が特徴だ。学習塾やフリースクールにとっても、地域企業や店舗と連携したキャリア教育プログラムを設計する際の参考事例となる。

デジタル・ナレッジ、学習履歴と生成AIによるキャリア形成支援システムを開発

 株式会社デジタル・ナレッジは、LMSに蓄積された学習履歴と生成AIを活用するキャリア形成支援システムを開発した。9月27日に札幌市教育文化会館で開かれる日本教育工学会2026年秋季全国大会で、東京学芸大学の研究者とともに成果を発表する。

 同社は、eラーニングによる学び直しが広がる一方、オープンバッジの取得自体が目的となり、個々の学習成果がその後の成長やキャリア形成につながりにくいことを課題としている。開発したシステムでは、「学習支援シナリオ」によって生成AIの振る舞いを制御。学習者が取り組んだ教材の内容や学習履歴などから学習の文脈を把握し、キャリア形成の段階に応じた支援を行う。

 資格や講座の修了履歴を証明するだけでなく、将来像を描き、次に学ぶ内容を選ぶ過程まで支援することを目指す。学習塾や教育事業者にとっても、成績や受講履歴を面談、進路指導、講座提案へ結び付ける仕組みとして参考になる。現段階では研究発表の予告であり、導入事例や学習効果の検証結果は公表されていない。

EdTechXが資金調達 AI個別英語教室を地域の教育事業者と全国展開へ

 株式会社EdTechX(東京都新宿区、五十嵐直史代表)は9月11日、PKSHA Algorithm Fundを引受先とするシリーズシード資金調達を実施したと発表した。調達額は公表していない。資金は子供向け学習AIエージェントの開発、直営教室でのモデル検証、教育事業者向け導入基盤の整備などに充てる。

 同社が展開する「エックス・ジュニア」は、幼児・小学生を主な対象とするAI個別英語教室。教室と家庭での学習データを連携し、AIが学習内容、反復の時期、発音や解答へのフィードバックを調整する。一方、教室スタッフは子供の変化を捉え、学習継続を支援する役割を担う。

 全国展開では、自社ですべての教室を開設するのではなく、ホームティーチャーや、既に教室・人材・保護者との関係を持つ地域の教育事業者との連携を重視する。AI学習システム、カリキュラム、教室運営の仕組みを提供し、既存教室への導入や共同展開を進める方針だ。

 AIによる指導の標準化と、地域教室が持つ学習習慣形成・保護者対応の機能を組み合わせるモデルである。講師確保や英語指導者の専門性が課題となる塾にとって、新コース開設時の人材負担を抑える選択肢となる可能性がある。