小学生対象の映画感想文コンクール2017 今年も開催

映画雑誌『キネマ旬報』を刊行する株式会社キネマ旬報社は、映画文化、映画芸術の振興に寄与すべく、小学生対象の映画感想文コンクール2017を開催する。今年は全国各地で無料の親子上映会も開催。親子で映画を楽しみながらコンクールに参加できる。上映日程は以下の通り。
(1)日時:7/29(土) 場所:札幌プラザ2.5(北海道札幌市)  上映作品:「この世界の片隅に」
(2)日時:8/5(土) 場所:昭和女子大学(『朝小サマースクール』内) 上映作品:「ミス・ペレグリンと奇妙なこどもたち」
(3)日時:8/6(日) 場所:キネマ旬報シアター(千葉県柏市) 上映作品:「この世界の片隅に」
(4)日時:8/19(土) 場所:都久志会館(福岡県福岡市) 上映作品:「この世界の片隅に」
(5)日時:8/19(土) 場所:屯田小学校(北海道札幌市) 上映作品:「この世界の片隅に」
(6)日時:8/26(土) 場所:中川コロナシネマワールド(愛知県名古屋市) 上映作品:「この世界の片隅に」

<映画感想文コンクール2017>詳細
主催:全国映画感想文コンクール実施委員会
後   援:一般社団法人外国映画輸入配給協会、一般社団法人日本映画製作者連盟、一般社団法人日本映像ソフト協会、全国興行生活衛生同業組合連合会(申請中)、全国都道府県教育委員会連合会、日本コンパクトディスク・ビデオレンタル商業組合
協   賛:ウォルト・ディズニー・ジャパン、東映、東映ビデオ、東宝、東宝東和、20世紀フォックス ホーム エンターテイメント ジャパン、バンダイビジュアル、ブルーレイディスク アソシエーション、ポニーキャニオン、ワーナー ブラザース ジャパン
開 催 地 域:日本全国(北海道、宮城県、千葉県、埼玉県、東京都、神奈川県、新潟県、静岡県、愛知県、三重県、岐阜県、京都府、大阪府、兵庫県、鳥取県、岡山県、広島県、香川県、福岡県、大分県、熊本県の21都道府県では、地方大会を開催)
参加対象者:全国の小学生
応 募 〆 切:9月15日(金)
対 象 作 品:開催年の夏休み中に鑑賞した映画であれば、劇場、レンタル、テレビ放送など、鑑賞方法や映画の種類は問わない

さらに詳しくは公式HPへ
映画感想文コンクール2017

湘南ゼミナール、更なる成長に向けファンドを活用したMEBOを実施

株式会社湘南ゼミナール(神奈川県横浜市)は6月30日、ファンドを活用したMEBO※により、新たなる成長ステージを創出することを決めた。同社は、神奈川・東京・千葉・埼玉・愛知・岐阜に進学塾「湘南ゼミナール」や、難関国私立高校受験の「SHOZEMIアルファ」、個別指導の「スタディ・ナビ」などを展開しているが、法人設立から今年で30年目を迎えることから、今期を第二創業と位置づけ大きな改革に乗り出す。

福村賢一社長

同社の福村賢一社長は、「昨年の社長就任以来、会社の永続性を考え、事業承継については最も注力してきました。2018年に法人化から30周年を迎えることから、次の30年にはIPOも視野にいれながら社会の公器として、当社の理念である『人に学び 人を育て ひとにかえそう』を体現し続けていきます。当社の強みである人財および社風を最大限活かすべく、希望する従業員が出資することができるMEBOを共同出資元の雄渾キャピタル・パートナーズ株式会社(東京都千代田区)と設計しました。そういう意味でも、今回の変化は役社員による第二の創業です」と語った。

湘南ゼミナールは、16年5月期までの5期連続で売上高上昇率の2桁成長を続けており、17年5月期も10%超の成長を達成しているという。今回は、将来的なビジョンが双方に一致したファンドと手を組むことにより、ノウハウと資金を積極的に活用しながら、更なる業容拡大と企業価値の向上を目指し、大きく舵を切った同社に強い意気込みを感じる。

 

※MEBO=Management and Employee Buyoutの略で、経営陣と従業員が一体となり自社の株式を取得し企業の経営権を獲得する取引。

リプトンが紅茶で応援 第一弾は勉強を頑張る学生をサポート

ユニリーバ・ジャパン(本社 東京都目黒区:代表取締役プレジデント&CEO フルヴィオ・グアルネリ) が展開する紅茶ブランド「リプトン」は、前向きに頑張る人を応援する施策として、「リプトン ポジティブアクション」を2017年7月より実施する。日本紅茶協会 紅茶と健康事務局が行った紅茶と集中力に関する実験結果を受け、前向きに頑張る方々をリプトンの提供を通じてサポートする試みだ。第一弾では、勉強や部活を頑張りたい学生を応援する。

教育に対して先進的な取り組みが多く、教育プログラムの一環として企業との連携に積極的な、品川女子学院と提携し、校舎内に7月3日(月)~7月31日(月)の期間、紅茶を提供するスペースを設置。リプトン製品(リプトン コールドブリュー ティーバッグ アールグレイ)、オリジナルタンブラー(高等部の生徒のみ)、ウォーターサーバーを品川女子学院へ無償提供し、設置期間中は生徒が朝の授業前、お昼休み、放課後に自由に紅茶を飲むことが可能となる。

 さらに、従来から集中できる学習環境の整備にも注力し、現役での志望大学合格を目指す独自の指導方法で学習塾を展開する栄光ゼミナール大学受験ナビオとも連携を開始する。今回、8月14日(月)~8月18日(金)の「夏の短期集中特訓」という特別講座期間に、受講する高校2年生、国立最難関コースを受講する高校3年生、英語運用力測定テストTEAP対策集中コース受講生(高校1年生~3年生)を対象に、リプトン製品を無償提供をし、栄光ゼミナール大学受験ナビオで学ぶ生徒の学習環境の向上を支援する。

 また、今後サポートを希望する学校・塾には数量限定で紅茶の提供を実施する予定。
 

学研HDが自社株買い 最大11億円

学研ホールディングスは6月30日、11億5850万円を上限に自社株買いを実施すると発表した。取得株数の上限は35万株で、発行済み株式(自己株式を除く)の3.79%に当たる。期間は7月3日から10日まで。提携先の学習塾大手の市進ホールディングスが学研HD株33万8000株を売却する意向で、株式売却による需給の悪化を避ける。

KEC教育グループ、木村剛氏が代表取締役社長に就任

大阪府や滋賀県を中心に塾予備校、語学スクール、日本語教師養成講座などを展開するKEC教育グループ(ケイ.イー.シー.株式会社)は7月1日、学院長の木村剛氏が代表取締役社長に就任したことを明らかにした。創業以来代表取締役社長を務めたルパン木村節三氏は、代表取締役会長に就任した。

木村剛氏

同社は、小・中・高校生を対象にした学習・受験部は「KEC近畿教育学院」「KEC近畿予備校」をそれぞれ14拠点で、「KEC個別指導メビウス」を6拠点で展開。2016年にはKECビジネススクール&コンサルティング東京事業所開設した。

『月刊私塾界』7月号では、株式会社スタディラボが提供するオンライン英会話教材「OLECO(オレコ)」が通常授業に導入した同グループの英語教育改革の取り組みについても紹介している。

塾に先生がいない 人手不足、影響じわり

日本経済新聞は6月24日の夕刊一面トップに「塾に先生がいない 人手不足、影響じわり タブレット使い映像講義 」と題した記事を掲載した。講師がいない教室で教える学習塾は「市進学院」のこと、生徒は端末を通じて自分のレベルにあった映像講義を視聴したり、苦手分野の問題を解いたりして学ぶ。生徒20人に対し、従来は最低10人は必要な大学生アルバイトが1~2人で済む。所謂「自立学習」である。「明光義塾」も高校生向けにタブレットで学ぶコースを導入している、と記事は続ける。

「スクールIE」、「ITTO個別指導学院」は英会話教室と塾のかけもち教師で、人手不足解消の一手とばかりに登場し、「TOMAS」のリソー教育は人材会社と組み、大学生向けの就活相談を無料で始めた、と記事を結んだ。学習塾業界の人手不足もここまできたか?

塾の採用難 対策は?

私塾界の「学習塾白書2016」によると、学習塾業界の2015年度の市場規模は1兆3,510億円と、3年連続で横ばいとなった。学習塾が主たる事業とする会社は全国に4,287社(経済産業省 平成27年度特定サービス産業実態調査報告書の学習塾を運営する会社の単独事業所と本社)のうち、アンケート調査に協力したのが426社、うち上位100社の売上合計は7,089億円である。これは学習塾業界も寡占化の時代に突入したことを意味する。講師数も8万8074人と微増だが、アルバイトなどの非常勤講師が増え、正社員の専任講師は減っている。
講師確保に向けた取り組みも動き出した。公益社団法人全国学習塾協会(安藤大作会長)は「安心塾バイト認定制度」を開始、株式会社成学社(太田昭弘代表)、株式会社スプリックス(平石明社長)などを認証した。成学社は認定により知名度が向上し、講師に応募する学生が増えたと発表している。

鷗州コーポレーション 峯岳徳氏が代表取締役社長に、桑原克己氏が代表取締役専務に就任

株式会社鷗州コーポレーションは、6月28日に開催した株主総会で、代表取締役副社長の峯岳徳(みね・たかのり)氏が代表取締役社長、同社専務取締役でAIC NZ.Ltd.取締役社長の桑原克己(くわばら・かつみ)氏が代表取締役専務に就任したことを明らかにした。同社は、国内外で正規の学校経営・学校支援事業、およびスポーツ支援事業を展開し、鹿児島・福岡・山口・広島・岡山・兵庫・大阪・京都に鷗州塾、AIC開智学館、鷗州ハイスクール、進学ゼミWIN、鷗州個別ゼミ、AICかもめ個別教室、鷗州塾パソコン教室、AIC幼稚舎、AIC Kidsを運営している総合教育機関。

峯岳徳氏

峯氏は、「『日本の学校へ進学したい』『海外の大学に進学したい』といった、生徒たちのあらゆる夢に応えられる『総合学習機関』として、さらに組織を磨いていきたい。グループには、ニュージーランド(AICNZ)と日本(AICJ鷗州学園)に学校があり、飛躍的な英語力を獲得できるメソッドを確立している。また、27万人近くいる卒塾生の有機的な繋がりを活かし、社会に出ても塾生同士が共創し合える文化を今後さらに高めていきたい」とコメントした。

桑原克己氏

また、桑原氏は「進学塾の鷗州塾と、インターナショナルスクールのAICおよび、国際バカロレア認定校であるAICJ中学高等学校それぞれの強みを活かし、相乗効果を発揮できるように取り組みたい。まずはAICNZで培った英語教育メソッドを日本国内外に展開して行きたい」と意気込みを語った。

これまで23年にわたって、同社の代表取締役社長として鷗州塾の経営を指揮してきた宇津田敬二氏は相談役に就任する。

スタディサプリと佐賀県武雄市 中学生の学力・学習意欲向上のためのICT教材を用いたアクティブ・ラーニングを開始

株式会社リクルートマーケティングパートナーズ(本社 東京都中央区:代表取締役社長 山口 文洋)が提供するオンライン学習サービス『スタディサプリ』は、2017年5月から佐賀県武雄市と『中学生の学力・学習意欲の向上』に関連した業務連携協定を締結し、取り組みを開始した事を発表した。

佐賀県武雄市では、2014年度より市内すべての小学校の全児童に、2015年度からはすべての中学校の全生徒に1人1台のタブレットを配布し、動画を活用した予習を行った上で授業に臨む「スマイル学習(武雄式反転授業)」を実施している。『スタディサプリ』は、“世界の果てまで、最高のまなびを届けよう“をコンセプトに、教育環境格差の解消を目指し2011年にスタートした、 実力派講師による講義動画10,000本以上が月額980円(税抜)で見放題のオンライン講義動画だ。

業務連携協定では、2017年5月より、武雄市内の中学校2校において、個人の習熟度に合わせて学習内容を提供するアダプティブラーニングの手法を取り入れるとともに、学習の状況や理解度を踏まえ、個々に適切なアドバイスを実施していくことで、学力・学習意欲の向上を図る。具体的には、各生徒は、朝学習を中心に『スタディサプリ』を利用し、個別に単元を選択しながら学ぶことで、苦手分野や理解の足りていない単元など、学年を超えて学習することが可能となる。また、学力や学習意欲の向上については、全国的な学力調査や武雄市が実施するアンケート調査の結果等を分析し、効果のほどを定量・定性面から検証していく。

月刊私塾界2017年7月号(通巻435号)

巻頭言

第3次AIブームと云われて久しい。これは爆発的に普及したインターネットとともに、ビッグデータを使った機械学習が広がり、更にディープラーニングの開発により拍車がかかる。
 しかし、AIと言えばGoogleやIBM、マイクロソフトなどが代表的企業で、日本企業の名は出て来ない。この彼我の差や如何に。答えは、若手が権限や発言権を持っているかどうかに因る。硬くなってしまった頭では、新しい世界を創造、想像できない。
 ノーベル物理学賞に輝く天野 教授は、24歳時の窒化ガリウム結晶創製という研究成果で受賞した。アインシュタインは25歳時の研究で受賞した。アップルやマイクロソフトの創業者が頭角を現すのも20代前半である。
 学習塾業界でも同じような現象が起きている。AIを利用したアダプティブラーニング、探求学習、ICTをフル活用した英語教育、そして授業料無料の学習塾などなど。皆20代から30代半ばの方が立ち上げている。どれも斬新なアイデア満載だ。古い世代では及びもつかないフォーマットである。
 彼ら彼女らに共通することがある。世の中を変えようとする強い意志、利益一辺倒でない、基本的にオープンソースであり独占しない、アライアンスに対してもオープン、覇権を目指さないなどだ。
 AIが普及し、多くの仕事がなくなると云われるが、前記のようなマインドであれば、恐れることは無い。そして社会を変革することを期待する。読者諸兄もチャレンジを。

(如己 一)

目次

  • 6 CatchUp01 株式会社学研アイズ
      合格実績にこだわり続けながら、未来を見据えた教育も積極的に導入
  • 8 CatchUp02 株式会社もものはな
      小学生のうちから医学部を目指す子を育てる塾
  • 10 CatchUp03 KEC近畿教育学院
      「〝英語に強い〟KEC教育グループ」の英語教育改革
  • 12 挑む大学 武蔵大学
  • 16 挑む私学 夙川学院中学校・高等学校
  • 19 目次・巻頭言
  • 20 NEWS ARCHIVES
  • 44 千里の道も一歩から ~編集長備忘録~
  • 45 【特集①】株式公開企業塾
       2017年2・3月期決算を読む
  • 54 【特集②】アジアは新たな市場となり得るか?
       教育サービスの海外進出
  • 62 HOT TOPICS 1
       塾業界の労働環境向上のために
       「安心塾バイト認証制度」に存在感
  • 64 HOT TOPICS 2
       順位は決めない、選りすぐりの講師が
       洗練された授業を披露する
  • 66 HOT TOPICS 3
       講師たちの熱気がほとばしる
       第12回全国模擬授業大会、栃木で開催
  • 70 続・特別インタビュー
       ピグマリオン学育研究所 所長 伊藤 恭 氏
       浜学園グループの幼児教育を支え続けてきた
       メソッド、ついに全国展開へ
  • 72 教育サービス業界 企業研究(57) 株式会社サン・ロワ
  • 75 日本教育ペンクラブ・リレー寄稿(282)
  • 76 疾風の如く(96)創心館(大阪府)共同代表 安延 伸悟さん 白数 大介さん
  • 78 好機到来(27)株式会社パラリア 代表 浅見 貴則さん
  • 80 新米塾長のための「学習塾経営基礎講座」(51)
  • 82 白書界隈徘徊話(28) 西村克之
  • 84 自ら動き出すチームにする方法(34) 中谷彰宏
  • 86 陥穽葉書(4)
  • 88 もしも科学の視点が塾であったなら(2)
  • 90 塾の家計簿(2)
  • 92 新米塾長のための「部下とサシで行きたいごはん屋さん」(48)
  • 93 芸術見聞録(48)
  • 94 高校生からの子育てハイウェイ(27)
  • 95 塾長の机
  • 96 為田裕行の「教育ICT行」(28)
  • 98 新・授業改革を目指して(97) 石川幸夫
  • 100 林明夫の「歩きながら考える」(143)
  • 102 塾悟性論(4)
  • 104 咲かせよ桜(31) 小林哲夫
  • 108 未之知也(いまだこれ知らざるなり)(51)
  • 110 論点2017(7) 国立大学教育学部附属校縮小から見えてくるもの
  • 114 編集後記
  • 116 Book Review
  • 118 塾長のためのガジェット講座