麴町学園で「ロボッチャ・ジャパンカップ2025」開催 全国80チームが競技

 麴町学園女子中学校高等学校(東京都千代田区)は3月15日、校内の大築アリーナで「ロボッチャ®ジャパンカップ2025(RJC2025)」を開催する。大会は一般社団法人ロボッチャ協会が主催し、全国から約80チームが参加して年間チャンピオンを競う。

 ロボッチャは、パラスポーツのボッチャをベースに、ロボット工学とプログラミングを組み合わせたテクノロジースポーツ。大会では通常競技の10分の1サイズのコートとボールを使用し、参加チームが自作した投球用ロボットにプログラムで指示を出しながらゲームを進める。

 RJC2025は子どもから大人まで参加できるオープン部門として開催され、予選リーグ、敗者復活トーナメント、決勝トーナメントの3段階で優勝チームを決定する。競技を通じて、参加者同士の技術交流やコミュニケーションを促し、創造力や問題解決力を育むことを目的としている。

 麴町学園ではSTEAM教育の一環としてロボッチャを授業や探究活動に取り入れており、独自カリキュラム「みらい科」でプログラミングやデータサイエンス、エンジニアリングを学ぶ機会を提供している。学校説明会では在校生がメンターとしてロボッチャ体験を運営するなど、生徒主体の活動として展開している。

 2026年度には「ロボッチャ開発を通じたエンジニアリング・デザイン・プロセスの実践と探究」をテーマに、村田学術振興財団の助成を受けた研究プロジェクトも開始する予定。3Dプリンターなどのデジタル工作技術を活用し、状況に応じて柔軟に対応できる汎用ロボットの開発を目指す。

 また同学園は2025年に創立120周年を迎え、STEAM教育の拠点として3Dプリンターやレーザーカッターを備えた「デジタルラボ(デジラボ)」を整備。教科横断型の学習環境を整え、生徒が社会課題をテーマに探究する教育を強化している。

Minecraftカップ全国大会で「TBS賞」決定 3月に教育版マイクラ体験イベントも開催

 TBSホールディングスは、ゴールドパートナーとして参画した「第7回Minecraftカップ」全国大会で、独自の企業賞「TBS賞」の受賞作品を決定した。大会は2月15日、東京大学大学院 情報学環・福武ホールで開催され、各地区大会を勝ち抜いたファイナリストが作品を発表した。

 大会テーマは「未曾有の災害から人類の命をまもれ!~レジリエンスを備えたまちづくり~」。過去最多となる836作品の応募があり、子どもたちは教育版のMinecraftを活用し、災害に強いまちづくりをテーマにした作品を制作した。

 TBS賞には「より強く!何度でも立ち上がる!未来の沖縄・沖縄マイクラ部」が選ばれた。作品は沖縄の伝統文化であるエイサーをモチーフに、古来の情報伝達の知恵と地域文化を未来の防災やレジリエンスの視点で表現した点が評価された。授与式では同社特任執行役員が「沖縄の子どもたちが未来に希望をつなぐというメッセージに胸を打たれた」とコメントした。

 大会関係者からは、ゲームを通じて学びを深める「Edutainment(教育×エンターテインメント)」の可能性にも期待が寄せられた。大会運営委員長で東京大学教授の鈴木寛氏は、子どもたちが取材や調査を行いながら作品制作に取り組むことが探究的な学びにつながると指摘した。

 また同社は、3月20日から東京・赤坂で開催する体験型イベント「AKASAKA あそび!学び!フェスタ 2026」で、教育版Minecraftを使ったワークショップを実施することも発表した。会場は赤坂サカスで、TBS番組と連動した「あそび×学び」のコンテンツを展開する。イベントは3月20日から22日まで開催され、入場は無料(事前登録制)。

 TBSグループは今後も、コンテンツ制作力と教育を掛け合わせたEdutainment事業を推進し、次世代クリエイターの育成を支援していくとしている。

日本の女性ITエンジニア比率19.5% OECD調査で14位、IT教育の女性比率は最下位水準

 総合人材サービスを手がけるヒューマンリソシアは、IT分野における女性の就業状況を国際比較した調査結果を発表した。経済協力開発機構加盟国など38カ国を対象に分析したところ、日本のITエンジニアに占める女性比率は19.5%で、主要国33カ国中14位となった。一方、ITおよびSTEM分野の大学卒業者に占める女性比率は最下位水準で、教育段階からの人材育成が課題として浮き彫りになった。

 調査は国際労働機関の統計や各国政府データを基に実施した。日本の女性ITエンジニア比率は19.5%で、調査国平均の20.8%をやや下回る水準。順位は14位で、上位はイスラエル(28.8%)、アイルランド(26.3%)、エストニア(24.5%)だった。日本は主要7カ国(G7)では中位に位置している。

 ITエンジニアを含む情報通信産業全体の女性比率は日本が30.1%で、36カ国中21位。業界全体では一定の女性参画が見られるものの、技術職に限ると女性比率が約10ポイント低く、職種による差が存在することが示された。

 日本の女性ITエンジニア比率は近年、緩やかに上昇している。企業による多様な人材活用の推進や働き方改革、大学などからITエンジニアとして就職する新卒者の増加などが背景にあるとみられる。

 一方で教育面では課題が残る。大学のIT分野およびSTEM専攻の卒業者に占める女性比率を比較すると、日本はいずれも調査国の中で最下位水準となった。将来のIT人材供給構造に影響する可能性があり、教育段階から女性の参入を広げる取り組みが重要だと指摘している。

 同社は、人口減少が進む日本においてIT人材の確保は企業と社会の重要課題だとし、教育から就業までの各段階で多様な人材の参画状況を継続的に把握していく必要があるとしている。

生成AI、東大二次試験で合格圏 東進調査、理三水準も突破

 ナガセが、2026年2月25・26日に実施された東京大学の二次試験問題を用いて最新の生成AIの解答能力を検証したところ、3種類すべてのAIが得点率8割以上を記録し、最難関とされる理科三類の合格水準を上回る結果となった。最高得点は9割に迫る水準だった。

 検証では、Claude Opus 4.6、Gemini 3.1 Pro、GPT‑5.2の3モデルを使用。文系・理系ともに得点率は8割を超え、例年6割前後とされる合格ラインを大きく上回った。総合得点ではClaude、Gemini、GPTの順となった。

 教科別では差もみられたが、文系数学では3モデルすべてが満点を記録するなど、記述式問題への対応力の高さが目立った。AIは単に解答を導くだけでなく、途中の思考過程を含む記述答案も正確に構成できる水準に達しているという。

 一方で課題も明らかになった。図形問題では図から情報を読み取る過程で苦戦し、「平面上に図示せよ」といった設問では計算式まで到達しながら図示ができないケースが確認された。また日本史では史料をもとに時代背景を踏まえて用語を書き換える問題に弱く、史料の要約にとどまる傾向が見られた。

 回答時間は人間を大きく上回る速さで、日本史や世界史は1~2分程度、最も時間を要する数学でも20分未満で解答した。

 今回の検証は、AIの事前学習の影響を排除するため、試験当日に問題を入力して実施。東進の教務部門が作成した模範解答と採点基準を用い、部分点を含めて得点化した。

 同社は、こうした検証結果をAI教育コンテンツの開発に活用する方針だ。東進ではAIを用いた志望校対策演習などを展開しており、累計200億件以上の学習データと約45万問の問題データベースをもとにAI教材の高度化を進めている。さらに、英作文や小論文の添削を支援する生成AIシステムを学校向けにも提供しており、教育現場での活用を拡大している。

城南進研、上場維持基準の改善計画が進展 流通株式時価総額は適合水準に

 城南進学研究社は、東京証券取引所スタンダード市場の上場維持基準への適合に向けた改善計画の進捗状況を公表した。課題となっていた流通株式時価総額について、現在は基準に適合する水準に達しているという。

 同社は株主数、流通株式数、流通株式比率については既に基準を満たしている一方、流通株式時価総額のみが基準未達の状態だった。このため、株価向上に向けた業績改善と企業価値の向上を基本方針として取り組みを進めている。

 具体策としては、主要株主で取締役会長の下村勝己氏が保有株式の一部について信託契約を締結し、市場の流動性を考慮しながら段階的に売却を進めている。これにより流通株式数が増加し、現時点では流通株式時価総額が上場維持基準を満たす水準となったとしている。

 業績面では、2026年3月期第3四半期決算で営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する四半期純利益がいずれも黒字化し、前年から大きく改善した。今後も収益回復を進め、企業価値の向上につなげる方針だ。

 株主還元策としては、2026年3月期の配当を当初予定の1株5円から、記念配当2円を加えた7円に引き上げる予定。また株主優待制度の拡充も実施した。

 さらに知名度向上と株式の流動性向上を目的に、札幌証券取引所への重複上場を申請しており、現在審査が進められている。

 同社は、これらの施策を通じて株価の向上と流通株式数の拡大を図り、上場維持基準の安定的な達成を目指すとしている。改善期間は2025年4月1日から2026年3月31日までとなっている。

高校授業料の所得制限撤廃へ 文科省、就学支援金など2法案を閣議決定

 政府は2月27日、教育関連の2法案を閣議決定した。提出されるのは「高等学校等就学支援金の支給に関する法律の一部改正案」と「公立義務教育諸学校の学級編制及び教職員定数の標準に関する法律の一部改正案」。いずれも今国会での成立を目指す。

 高校授業料を支援する制度を見直す「高等学校等就学支援金の支給に関する法律改正案」は、所得制限の撤廃などが柱となる。授業料を社会全体で支える仕組みに改めることで、生徒の家庭の経済状況に左右されず、希望に応じた教育を受けられる環境整備を進める狙いだ。

 もう一つの「公立義務教育諸学校の学級編制及び教職員定数の標準に関する法律改正案」は、公立中学校の学級編制の標準を引き下げる内容。2026年度から中学校で35人学級を導入する。中学校の学級編制基準の見直しは約40年ぶりとなる。

 学級規模の縮小により、生徒一人ひとりのニーズに応じたきめ細かな指導体制の整備と、教員の働き方改革の推進を図るとしている。

 文部科学省の松本剛明文部科学相は、年度内の成立に向け「全力を尽くしていく」と述べた。

学習塾の日本版DBS対応を支援 全国学習塾協会が実務要点集や研修教材を提供

 全国学習塾協会は、2026年12月25日に施行予定の「こども性暴力防止法(日本版DBS)」への対応を支援するため、学習塾事業者向けの包括的な実務支援を開始すると発表した。制度対応に必要な実務整理や研修教材の提供を通じ、業界全体の安全性向上を図る。

 今回の支援は①対応実務の要点集、②研修教材一式、③協会独自の認証制度――の3つで構成する。要点集は、こども家庭庁が示す制度資料などを踏まえ、学習塾の現場で必要となる対応を整理・要約したもの。協会の正会員には本通知以降、順次無償で提供する。

 研修教材は、同法で求められる従業員向け研修に対応した内容で、研修動画や理解度テスト、修了証発行システム、ケーススタディ用マニュアルなどで構成する予定。全国学習塾協会の正会員には無償で提供し、会員ではない事業者には要点集とのセットで有償提供する。教材の提供開始は2026年9月以降を予定している。

 会員ではない事業者向けの提供価格は、運営教場数に応じた料金体系を設定。1教場の場合は6万4000円、2~9教場は7万9000円、10~24教場は10万8000円などとなる。一方、協会への入会費用は入会金3万円と年会費を合わせ、1教場の場合で5万4000円としており、入会も選択肢として検討を呼びかけている。

 また、制度対応に関する実務相談にも対応する。正会員は認定申請準備や運用手順など実務全般について相談でき、非会員は教材セット購入事業者に限り相談を受け付ける。

 さらに協会は、独自の認証制度「こども安全塾認証制度(仮称)」の創設も準備している。日本版DBSでは、子どもと接する従業員が3人未満の事業者は認定対象外となるため、規模の小さい塾も含めて安全対策を対外的に示せる仕組みとする。現在、内閣府への申請を進めており、承認後に詳細を公表する予定だ。

高卒採用に「探究」のデータ活用 ミスマッチ解消へ実証開始

 教育事業を展開するMoonJapan(東京)とキヤノンマーケティングジャパンは、高校の「探究」学習で得られるデータを活用した新しい採用モデルの構築に乗り出した。生徒が授業を通じて培う主体性や粘り強さといった「非認知能力」を可視化し、企業との適切なマッチングを図る実証実験を進める。
 背景には、高校卒業後の高い離職率がある。厚生労働省の調査によると、令和4年3月に卒業して就職した生徒の37.9%が3年以内に離職しており、採用時における企業と求職者の情報不足が要因の一つとされている。現在の選考プロセスでは生徒の強みが十分に伝わりにくい一方、学校現場では長期にわたる試行錯誤のプロセスがデータとして蓄積されていることに着目した。
 今回の取り組みでは、MoonJapanが保有する活動ログや成果物、教員のフィードバックなどのデータを構造化し、採用現場で活用できる形式に整備する。学校側は蓄積されたデータベースを基に相性の良い企業を生徒に紹介し、企業側は面接だけでは見えにくい能力を把握することで、採用判断の納得感向上や入社後の定着支援に役立てる仕組みだ。
 実証実験は2026年4月から11月にかけて、岡山県を中心とする瀬戸内エリアで実施される。同エリアの高校2から6校、および企業30から50社が参加する予定で、得られた成果をもとに将来的な全国展開を目指すとしている。

スペースX、月面都市建設へ重点シフト マスク氏が火星優先から戦略転換を宣言

 米スペースXのイーロン・マスク最高経営責任者は、これまでの火星最優先の姿勢を転換し、月面への都市建設へ重点をシフトすると宣言した。同氏は2026年2月9日、自身のSNSにおいて、火星の都市建設には20年以上を要する可能性がある一方、月であれば10年未満で実現できる可能性があると言及。より迅速な文明の拠点構築を目指す方針を示した。
 戦略転換の理由として、地球からの距離と打ち上げ機会の差が挙げられている。火星への到達には約半年を要し、最適な打ち上げ機会は26カ月ごとに限られる。対して月は2日で到達可能であり、10日ごとに打ち上げ機会が訪れるため、開発サイクルを大幅に早めることができる。ただし、同氏は火星都市建設への挑戦も継続する意向で、今後5から7年以内には着手する予定だとしている。

すばる望遠鏡、日本の天文学の存在感を向上 初期論文の引用数が世界平均の2倍に

 ハワイ・マウナケア山頂(標高4139メートル)に位置する国立天文台ハワイ観測所すばる望遠鏡が、日本の天文学研究の国際的な地位を大きく引き上げている。東北大学学際科学フロンティア研究所の藤原英明特任准教授が、1996年から2007年までの論文データベースを解析した結果、同望遠鏡を用いた研究成果が極めて高い学術的影響力を持つことが明らかとなった。

 2000年に運用を開始したすばる望遠鏡は、口径8・2メートルの反射鏡と独自の観測装置を備え、数多くの新発見に貢献してきた。今回の調査によると、同望遠鏡に関連する論文数は国内の論文全体の10パーセント未満にとどまるものの、論文の重要性を示す指標である被引用度は世界平均を大幅に上回っている。特に2006年には世界平均の2倍以上に達し、被引用数が多い上位10パーセントの論文に限定した場合でも、世界平均の2・5倍を超える高い数値を記録した。
 こうした躍進の理由として、独自の装置による国際競争力の確保に加え、国際共同研究を積極的に推進する運用方針が挙げられる。これにより、日本の研究者が最先端の研究ネットワークに参加する機会が広がり、長期的な研究基盤の形成に寄与した。今回の研究は、大規模な研究インフラの整備が、国レベルの研究の可視性や競争力を高める上で極めて重要な手段であることを示している。