東京都江東区の運河を舞台とした、新しい形式の教育番組「みずのうえの学校」の放送が3月28日から開始される。総合エンターテインメント企業のアミューズと、地域密着で放送事業を展開する東京ベイネットワークが共同で制作した。水辺という特殊な空間を「教室」に見立て、地域の子供たちが自分たちの街の歴史や環境を深く学ぶ場を提供することが狙いだ。
番組の舞台となる江東区は、多くの運河が網の目のように張り巡らされた「水彩都市」としての側面を持つ。普段、陸上の道路から見慣れている景色を、水面という異なる視点から見上げることで、街の新しい表情や魅力を再発見していく。初回放送では、桜の名所として知られる深川周辺エリアを取り上げ、地域の文化や歴史に迫る。
移動手段として活用されるのは、米国で誕生した「HOBIE」と呼ばれる足漕ぎ式のカヤックだ。この船体には「ミラージュ・ドライブ」という特殊な推進装置が搭載されており、ペンギンの羽のような動きで効率よく進むことができる。安定性が極めて高く、初心者の子供でも容易に操作が可能だ。また、モーターを使わないため、水生生物を驚かせない静音性と、CO2を排出しない環境への配慮を両立させている。
番組には、オーディションで選ばれた10歳の俳優、中村りのあさんが生徒役として出演する。等身大の子供の視点で水辺を探索し、海に生息する魚やその餌場となる環境など、都市部に残る豊かな生態系に触れていく。また、江東区の地域史に詳しい文化財の専門家である久染健夫氏が制作に協力しており、教育内容の専門性も確保されている。
江東区の後援を受けて実施されるこの取り組みは、映像制作にとどまらない。将来的には、放送を通じて興味を持った親子が実際に運河に出て体験できるイベントや、参加型プログラムの実施も計画されている。デジタル技術が普及する現代において、あえて五感を使ったリアルな体験を重視し、地域への愛着と探究心を育むメディアモデルを目指している。
放送は東京ベイネットワークのほか、登録者数1.43万人を超える江東区の公式YouTubeチャンネルでも配信される。30年以上にわたり同区で通信サービスを提供してきた企業の知見と、エンターテインメントのノウハウを融合させ、次世代の学習機会を創出していく方針だ。
■『みずのうえの学校』放送概要
放送局:東京ベイネットワーク ほか
時間帯:土曜12:00~12:15 ※初回放送:3月28日(土)
制作:4K収録
配信:江東区公式YouTubeチャンネルにて配信予定(@江東区公式チャンネル・登録者数1.43万人)
https://youtube.com/channel/UCswt_A1_U0zRVdcnkR0kn5g?si=4E7c9Nba6KDe_XrZ
■『みずのうえの学校』プロジェクト
後援・協力
スポーツと人情が熱いまち 江東区
公式HP:https://www.city.koto.lg.jp/
制作協力
久染健夫 氏(江東区大島生まれ)
荒川区・江東区の文化財専門員を経て、深川江戸資料館、中川船番所資料館などで活動。江東区の地域史に精通。
衣装協力
株式会社ゴールドウイン(ヘリーハンセン)
公式HP:https://www.hellyhansen.jp/



