学研ホールディングス、レアジョブを完全子会社化へ

株式交換で7月末に経営統合、英語学習・リスキリング領域の一体化を加速

 株式会社学研ホールディングス(東証プライム、宮原博昭代表取締役社長)は5月15日、株式会社レアジョブ(東証スタンダード、中村岳代表取締役社長)を完全子会社化すると発表した。両社の取締役会が同日付で株式交換契約を締結。2026年7月31日の効力発生をもってレアジョブを100%子会社とし、レアジョブ株式は同月29日に上場廃止となる予定だ(最終売買日は28日)。

 両社の関係は24年11月の資本業務提携にさかのぼる。学研ホールディングスは三井物産からの譲り受けを含む市場取得でレアジョブ株の20%超を取得し、25年1月に持分法適用関連会社とした。提携後は社外取締役の派遣や語学・研修サービスのクロスセルを推進し、両社事業の補完性とシナジーの蓋然性を確認してきた。しかし、独立した上場企業間では機密保持や少数株主保護への配慮から、大規模なデータ共有や機動的な戦略投資に「構造的な限界」があると判断。25年10月頃に完全子会社化の検討を開始し、今回の合意に至った。

 完全子会社化の目的として学研ホールディングスは、①迅速な意思決定と柔軟な戦略投資の実行、②学習データ・コンテンツ・運営ノウハウの完全融合によるDX加速、③上場維持コスト削減や講師管理・インフラ共通化による収益構造の抜本改善——の三点を掲げる。中期経営計画「Gakken 2027 Value UP」(25年11月公表)で「語学(英語学習)」と「リカレント・リスキリング」を成長戦略の核心と位置付けており、レアジョブの完全取り込みはその最重要施策と位置付けられる。

 事業面での親和性も高い。学研グループは「Kimini英会話」でジュニア層向けオンライン英会話を展開、レアジョブは「レアジョブ英会話」でビジネスパーソン・中上級者を主力顧客とする。両社統合により幼児から社会人まで切れ目のない英語学習サービスラインが整う。レアジョブはさらに、AIスピーキングテスト「PROGOS®」、リスキリング支援の「資格スクエア」、ALT(外国語指導助手)派遣のボーダーリンクも傘下に持ち、グループの教育DX基盤として機能することが期待される。

 なお、レアジョブの26年3月期業績は売上高96億円・営業利益7800万円と前期比で大幅な収益悪化となっており、構造改革の加速が急務となっている。

 株式交換比率はレアジョブ1株に対して学研ホールディングス株式0・39株。直近3カ月平均株価に対するプレミアムは25%で、レアジョブの独立した特別委員会(社外取締役3名で構成)が5回にわたる交渉を経て妥結した。レアジョブは6月25日の定時株主総会で承認を付議する。

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