Category: 塾ニュース

愛知県立中川青和高等学校と一般社団法人アスバシ、アプレンティスシップ導入で連携強化

 愛知県立中川青和高等学校(名古屋市)と一般社団法人アスバシは3月25日、高校教育改革に向けたパートナーシップ協定を締結した。地域企業と連携し、「給与支給」「実践的学び」「単位取得」を組み合わせたアプレンティスシップ(徒弟制型教育)を本格導入し、3年間を通じたキャリア教育の新モデル構築を目指す。

 両者は2023年度から、県内初となる全日制単位制「キャリアビジネス科」の運営で連携してきた。今回の協定により、学校と地域が一体となって教育プログラムを設計・運用する体制を強化する。

 プログラムは学年ごとに段階的に構成。1年次は全員参加型のインターンシップ、2年次は企業人による講座などの企業連携型学習、3年次には実際に働きながら給与を得て単位も取得できるアプレンティスシップを実施する。

 この取り組みは、愛知県内の全日制単位制高校としては初の試みとなる。単なる職場体験にとどまらず、報酬を伴う実務経験を通じて職業観や責任感を育成し、「稼ぎながら学ぶ」実学教育を打ち出す。

 背景には、公立高校の志願者減少がある。2026年度から予定される高校授業料無償化の影響で私立志向が高まる中、特に専門高校では定員割れが課題となっており、魅力向上が急務となっている。

 今後は、地域企業と連携した「キャリアサポートネットワーク」を基盤に、公募型アプレンティスシップの展開も視野に入れる。両者は本取り組みを通じ、公立高校の新たな教育モデルを提示するとともに、18歳時点での進路選択の質向上を図る考えだ。

日本初、サスライアリの女王を展示 国立科学博物館の特別展で公開

 国立科学博物館は、2026年3月14日から開催される特別展「超危険生物展 科学で挑む生き物の本気」において、極めて希少な「サスライアリの女王」の標本を日本で初めて一般公開する。本標本は、テレビ番組の取材中にアフリカのケニア山麓で発見されたもので、世界でも数少ない貴重な個体の一つとされる。

 サスライアリは数千万匹という大規模な群れで移動し、獲物を食い尽くす生態で知られている。その中心となる女王アリは、常に膨大な群れの奥深くに保護されているため、専門家による長年の調査でも姿を確認することが困難であり、「生きる伝説」と称されてきた。今回の標本は、アリの研究に30年以上携わってきた島田拓氏や、九州大学総合研究博物館の丸山宗利准教授らの調査チームが、ケニアでの現地調査において遭遇・撮影に成功したものである。
 展示される女王アリは、体長が5センチを超える巨大な姿が特徴だ。黒い光沢を放つ腹部には卵が詰まっており、1日に数千個を産卵すると推定されている。また、その寿命は約30年にも及ぶと考えられており、昆虫の中でも極めて特異な生命力と繁殖能力を有している。本展では、この「アリの頂点」とも呼ぶべき存在の標本を通じて、生命の神秘と進化の多様性を提示する。
■開催概要
展覧会名:特別展「超危険生物展 科学で挑む生き物の本気」 
会 期: 2026年3月14日(土)~6月14日(日)
休館日: 月曜日、5月7日(木)
     ※ただし、3月30日(月)、4月27日(月)、
      5月4日(月・祝)、6月8日(月)は開館。
会 場: 国立科学博物館(東京・上野公園)
展覧会公式サイト:https://chokikenseibutsuten.jp
公式X: @chokiken2026
公式Instagram:@chokiken2026
※会期、開館時間等は変更する場合あり。
※入場料等の詳細は、今後公式サイト等で順次発表される予定。

「推し活」が自己成長の原動力に、新挑戦への意欲2・2倍 潜在市場は1283億円規模

 株式会社ジェイアール東日本企画が運営する応援広告事務局「Cheering AD」は3月12日、全国の15歳から79歳の男女2万2009人を対象に実施した「応援広告・推し活調査 2025」の結果を公表した。調査の結果、特定の対象を応援する「推し活」が、ファンの新しい挑戦を支え、日常をポジティブに変える原動力となっている実態が明らかになった。
 調査によれば、直近3年以内に新しい活動を始めた人の割合は、推しがいない層の26・6パーセントに対し、推しがいる層は58・9パーセントと約2・2倍に達した。挑戦の内容は、語学や資格取得、クリエイティブスキルの習得など多岐にわたる。「推しをもっと知りたい」「推しが頑張っているから自分も」という心理が、自己研鑽や行動変容を後押ししている。また、推しをきっかけに挑戦を経験した層の人生幸福度は、10点満点中6・4点となり、推しがいない層の5・2点と比較して高い水準を示した。

 現在の推し活スタイルとして、約4人に1人が「推し」を持っており、そのうち約6割が「2個以上の推し」を並行して応援している。特定の一人に執着するだけでなく、複数の対象を自分のペースで楽しむスタイルが定着している。また、ファンが有志で費用を出し合い、駅などに広告を掲出する「応援広告」の認知度も上昇しており、その潜在的な市場規模は1283億円にまで拡大していると推計された。
 今回の調査は、個人の活力が経済を動かす新たな好循環「推しサイクル」の浸透を裏付けるものとなった。応援広告を実施した層の83・5パーセントが「応援広告以外の推し活費用も増えた」と回答しており、個人の熱量がコンテンツ市場全体の活性化に寄与している。ファンの能動的な活動が、単なる消費行動を超えて社会や経済にポジティブな影響を広げる一助となっている。

政府、科学技術投資を60兆円に倍増へ 防衛・安全保障分野を初明記

 政府は2026年度から5年間の科学技術開発に関わる投資について、現行計画の2倍にあたる総額60兆円に増額すると17日、発表した。小野田紀美・科学技術政策担当相は閣議後会見で「研究力低迷や、物価・人件費の上昇が続く中で、我が国の存在感の埋没が懸念される。意欲的な目標を設定する」と述べた。

 30年度までの投資額として、策定中の「第7期科学技術・イノベーション基本計画」に明記し、今月中に閣議決定する。

 政府は科学技術予算などの総額の目標値を、5年ごとの基本計画に書き込んでいる。21~25年度の現行「第6期」については総額30兆円を目標に定めていた。ただ、22~24年には「新技術立国」を掲げる高市早苗首相が科技相となり、5年間の予算実績は43兆円を超えた。

 新しい基本計画では、科学技術と国家安全保障との連携や、デュアルユース(軍民両用)研究の推進を政府として初めて明記する。政府は17日、航空機の無人化・自律化などの「防衛産業」の研究開発を強化する重要領域として、新たに追加することを発表した。

 政府関係者によると、26年度から5年間の政府投資額について、自民党側から強い増額の要望があったという。通常の予算に加え、財政投融資や、企業の研究開発投資を促進する税制なども使い、政府投資倍増を目指すことにした。

関西大学、デジタル証明書を導入 学修成果の国際的可視化へ

 関西大学は、ネットラーニングホールディングスと連携し、学修成果をデジタルで証明する新たなサービスを導入した。国際技術標準「Open Badges 3.0」に準拠したデジタル証明書を発行し、リカレント教育における学修証明のDX(デジタルトランスフォーメーション)を推進する。

 対象は、社会人向けの履修証明プログラム「海外子会社の経営を担う人材を養成する大学院教育プログラム」の修了者。今年度は「ベーシックコース」と「アドバンストコース」の2コースで、従来の紙の履修証明書に加え、デジタル証明書を発行する。

 デジタル証明書は改ざん耐性が高く、オンラインでの提示や共有、第三者による検証が可能で、国内外の教育機関や企業に対して学修成果を円滑に示せるのが特長。グローバル人材のキャリア形成支援にもつなげる。

 同大は社会人の学び直し需要の高まりを背景にリカレント教育を強化しており、従来の紙中心の証明手段では国際的な活用に限界があった。今回の導入により、学修成果の可視化と利活用の高度化を図る。

 今後は対象講座の拡大や継続的な証明書発行を進め、学修履歴の蓄積・活用を促進する方針。あわせて、在学から修了・卒業までの学修歴を一元管理する仕組みや、デジタル学生証の導入も検討している。

法政大と東京家政学院が連携強化 系列中高を新設へ

 法政大学と東京家政学院は、連携強化に関する基本合意書を締結した。これに伴い、2027年4月から「法政大学千代田三番町中学校・高等学校」(予定)が誕生する。

 現在の東京家政学院中学校・高等学校を法政大学の系列校とし、校名を変更。両法人の教育理念を融合し、「自由を生き抜く実践知」を軸に、創造的な人材育成を目指す。

 教育面では、大学間の単位互換制度の活用や連携プログラムを推進。高校から法政大学への学校推薦型選抜の拡充も検討する。将来的には男女共学化も視野に入れる。

 両法人はこれまでも大学コンソーシアムを通じて連携してきたが、社会環境の変化を背景に関係を一段と強化。今後は連絡協議会を設置し、具体的な教育連携や事業展開を協議していく方針だ。

AIC、国際校ブランドを統合 一貫IB教育を強化

 AICエデュケーションは、運営するインターナショナルスクール「AIC World College」と「AICバイリンガル幼稚舎」の名称を、2026年4月1日付でそれぞれ「AICJ INTERNATIONAL SCHOOL」「AICJバイリンガル幼稚舎」に変更すると発表した。ブランドを「AICJ」に統合し、幼児から高校までの一貫した国際教育体制を強化する。

 今回の再編は、ニュージーランド発の教育機関Auckland International Collegeや、広島のAICJ中学・高等学校で培った教育実績を基盤とするもの。国際バカロレア(IB)のディプロマ・プログラム(DP)を軸に、初等(PYP)から中等(MYP)、高校(DP)までの連続的な学習体系を国内で構築する。

 あわせて、幼稚舎から初等部、初等部から中等部への推薦制度を拡充。2028年には大阪・吹田市に中等部の新設も予定し、教育パスの一体化を進める。

 特徴として、英語による国際教育に加え、日本語(国語)教育も週5〜6時間確保。日本の学習指導要領水準を満たしつつ、アイデンティティを備えたグローバル人材の育成を掲げる。

 同社は今後、「日本発」のインターナショナルスクールとして、IB教育と日本型教育の融合モデルの確立を目指す。

宮崎日大、生徒寮の通信環境を刷新 ICT教育の「自宅生格差」解消へ

 学校法人宮崎日本大学学園は、運営する生徒寮「桜俊館」において、学習用の無線LAN(Wi-Fi)環境の本格的な運用を開始した。同校の中学校および高校では、1人1台のタブレット端末を活用した教育を推進しているが、寮生活を送る生徒と自宅から通学する生徒との間に生じていた通信環境の格差を是正することが今回の整備の主な目的だ。
 宮崎市外などから入学した約250人の生徒が共同生活を送る同寮では、これまで学習用のネットワーク設備が十分に整っていなかった。近年、授業で配布されるデジタル教材には動画などの大容量データを含むものが多く、寮生は宿題や自習の際に個人のスマートフォンによるテザリングなどに頼らざるを得ない状況が続いていた。このため、自宅に通信環境がある生徒に比べて学習の利便性に差が出る課題があり、保護者からも改善を求める要望が寄せられていた。
 今回の整備では、男子棟、女子棟、および2棟の運動部棟を合わせた計4棟に、最新の通信規格である「Wi-Fi 6E」に対応した法人向けアクセスポイントなどが導入された。夕食後の自由時間などに多くの生徒が同時に接続しても安定した通信速度を維持できるよう、学校の教室と同等の多台数接続に適した高性能な機器が選定されている。
 一方で、生徒の規則正しい生活習慣を守るための運用上の工夫も施された。通信可能な範囲を学習室や食堂といった共用スペースに限定し、個人の居室にはあえて電波が届かないよう設計されている。また、利用時間についても放課後から午後23時までと制限を設けることで、深夜までの過度な利用による睡眠不足や生活リズムの乱れを未然に防ぐ仕組みだ。
 環境整備の結果、生徒たちは通信データ量を気にすることなく、ICT教材を最大限に活用して学習に励むことが可能となった。学習室に生徒が集まって自習に取り組む姿が見られるようになるなど、学習意欲の向上という好影響も現れている。また、外国人留学生が母国の家族とビデオ通話を行うなど、生活面での利便性も向上した。学校側は、経済的な負担軽減や学習環境の均質化により、入寮を検討する志願者やその保護者への安心感向上にもつながると期待を寄せている。

運河が教室、水上から地域探究 江東区で子供向け教育番組始動

 東京都江東区の運河を舞台とした、新しい形式の教育番組「みずのうえの学校」の放送が3月28日から開始される。総合エンターテインメント企業のアミューズと、地域密着で放送事業を展開する東京ベイネットワークが共同で制作した。水辺という特殊な空間を「教室」に見立て、地域の子供たちが自分たちの街の歴史や環境を深く学ぶ場を提供することが狙いだ。
 番組の舞台となる江東区は、多くの運河が網の目のように張り巡らされた「水彩都市」としての側面を持つ。普段、陸上の道路から見慣れている景色を、水面という異なる視点から見上げることで、街の新しい表情や魅力を再発見していく。初回放送では、桜の名所として知られる深川周辺エリアを取り上げ、地域の文化や歴史に迫る。
 移動手段として活用されるのは、米国で誕生した「HOBIE」と呼ばれる足漕ぎ式のカヤックだ。この船体には「ミラージュ・ドライブ」という特殊な推進装置が搭載されており、ペンギンの羽のような動きで効率よく進むことができる。安定性が極めて高く、初心者の子供でも容易に操作が可能だ。また、モーターを使わないため、水生生物を驚かせない静音性と、CO2を排出しない環境への配慮を両立させている。
 番組には、オーディションで選ばれた10歳の俳優、中村りのあさんが生徒役として出演する。等身大の子供の視点で水辺を探索し、海に生息する魚やその餌場となる環境など、都市部に残る豊かな生態系に触れていく。また、江東区の地域史に詳しい文化財の専門家である久染健夫氏が制作に協力しており、教育内容の専門性も確保されている。
 江東区の後援を受けて実施されるこの取り組みは、映像制作にとどまらない。将来的には、放送を通じて興味を持った親子が実際に運河に出て体験できるイベントや、参加型プログラムの実施も計画されている。デジタル技術が普及する現代において、あえて五感を使ったリアルな体験を重視し、地域への愛着と探究心を育むメディアモデルを目指している。
 放送は東京ベイネットワークのほか、登録者数1.43万人を超える江東区の公式YouTubeチャンネルでも配信される。30年以上にわたり同区で通信サービスを提供してきた企業の知見と、エンターテインメントのノウハウを融合させ、次世代の学習機会を創出していく方針だ。

■『みずのうえの学校』放送概要
放送局:東京ベイネットワーク ほか
時間帯:土曜12:00~12:15 ※初回放送:3月28日(土)
制作:4K収録
配信:江東区公式YouTubeチャンネルにて配信予定(@江東区公式チャンネル・登録者数1.43万人)
https://youtube.com/channel/UCswt_A1_U0zRVdcnkR0kn5g?si=4E7c9Nba6KDe_XrZ

■『みずのうえの学校』プロジェクト
後援・協力
スポーツと人情が熱いまち 江東区
公式HP:https://www.city.koto.lg.jp/
制作協力
久染健夫 氏(江東区大島生まれ)
荒川区・江東区の文化財専門員を経て、深川江戸資料館、中川船番所資料館などで活動。江東区の地域史に精通。
衣装協力
株式会社ゴールドウイン(ヘリーハンセン)
公式HP:https://www.hellyhansen.jp/

研究力ランキング、中国が上位独占 日本勢は東大が14位、京大が35位と苦戦

 学術出版大手シュプリンガー・ネイチャーによる最新の研究機関ランキング「ネイチャー・インデックス」において、中国の研究機関がトップ10のうち9枠を占める圧倒的な結果となった。国別順位でも中国は1位を維持し、2位の米国、3位のドイツ、4位の英国に続き、日本は世界5位に踏みとどまったものの、個別の大学順位では厳しい状況が続いている。

 日本勢で最高位となったのは東京大学の14位で、昨年の10位圏外から順位を上げたものの、中国勢が占めるトップ10には届かなかった。続く京都大学は35位、大阪大学は68位、東北大学は82位、名古屋大学は91位と、国内主要国立大学の多くが前年比で順位を落とす結果となった。私立大学では慶應義塾大学が164位、早稲田大学が192位にランクインした。