文部科学省は8日、全86の国立大学に、既存の学部などを見直すよう通知した。主に文学部や社会学部など人文社会系の学部と大学院について、社会に必要とされる人材を育てられていなければ、廃止や分野の転換の検討を求めた。国立大には、法人化された2004年度以降、6年ごとに「中期目標」を作って文科省に提出する義務がある。6月末が16年度からの目標案の提出期限で、大学の認可を受けるには、目標が通知の趣旨に沿っている必要がある。
政府は6月5日、2016年の日本での主要国首脳会議(サミット)を三重県で開き「伊勢志摩サミット」とすると発表した。主会場は志摩市の賢島。伊勢神宮は首相らが毎年参拝し、外国要人も頻繁に訪れるなど警備の経験が豊富だ。英虞湾にある賢島は本土と2本の橋でつながっており、交通を制限して不審者が入り込みにくいなど警備しやすい点も高く評価されていた。政府は近く伊勢志摩サミットの準備本部を設置する。日本でサミットを開くのは6回目。地方開催は00年の沖縄、08年の北海道・洞爺湖に続き3回目となる。
教科書会社が教員の個人宅を訪問営業する禁止行為が相次いでいるとして、文部科学省は注意を喚起する通知を出した。来年度から公立中学校で使う教科書が7~8月に選ばれるのを前に、宣伝活動が過熱しているという。通知は5日付。都道府県や市町村の教育委員会に対し、教科書会社による教員宅への訪問や見本の提供が禁止されていることを改めて示し、教育委員や教員が受け入れないよう求めた。教科書を決めるのは市町村教委だが、教員の一部はどの教科書がいいか助言する立場にある。
千葉県で教育に関する自治体の首長や教育委員の権限を、これまでより強める新制度がスタートした。首長が集めた「民意」を背景に素早い危機対応を可能にしたり、より丁寧に議論したりするなどの趣旨だ。5月20日午後。県庁であった初の「総合教育会議」で、森田健作知事は自ら任命した教育長と教育委員計6人を前に「道徳教育」「いじめ問題」「熱血教師の育成」の3項目を重視する考えを表明。教育委員たちからは「全く同感する」など同調する意見が多く出た。
文部科学省は5月25日、2022年度以降に実施される高校の新しい学習指導要領について、日本史と世界史の近現代史を合わせた新しい歴史科目などを設けるとした検討素案をまとめた。素案では歴史の新科目のイメージを「自国のこと、グローバルなことが影響しあったり、つながったりする歴史の諸相を学ぶ」と記載。過去の世界大戦や帝国主義の台頭といった「現代的な課題につながる歴史の転換点を捉えた学習を中心とする」などとした。同日開かれた中央教育審議会(中教審)の特別部会で示した。
政府の教育再生実行会議(座長・鎌田薫早稲田大総長)の分科会が5月19日あり、第8次提言に向けた議論が始まった。今回の主要なテーマは教育の財源で、経済協力開発機構(OECD)諸国の中で低い水準にある公的負担を増やすかが焦点となる。自民党の教育再生実行本部の遠藤利明本部長も出席。同本部は19日午前、地方自治体での教育目的税の導入や、将来の消費税の見直し時に教育を使途に位置づけるといった提言をまとめており、その内容を報告した。月中にも提言を取りまとめ、安倍晋三首相に提出する。
舛添要一都知事は5月19日の記者会見で、2020年東京五輪・パラリンピックのメーン会場となる新国立競技場(東京・新宿)を巡り、国が整備費用の一部の約500億円を負担するよう要請したことについて、「五輪を誘致せんがため、あまりに甘い見通しでやってきた。国は都民に説明すべきだ」と批判した。知事は、法的に認められた都の拠出額は競技場と都道を結ぶ連絡橋の整備など50億円程度とし、「500億という数字の根拠が理解できない。きちんとした論理が必要だ」と指摘した。
自民党の教育再生実行本部(本部長・遠藤利明衆院議員)は5月19日、必要な教育投資と財源確保について提言をまとめた。教育目的税の導入や、将来的に消費税率を上げる際、教育を使途とすることなどを盛り込んだ。提言では、所得税や個人住民税などの控除の見直しのほか、特色ある教育のために地方自治体による教育目的税の導入も考えられるとした。
政府は5月21日、司法試験の合格者数を「年間1500人以上」とする検討案を公表した。検討案は政府の法曹養成制度改革推進室がまとめ、有識者会議(座長・納谷広美元明治大学長)の21日の会合で提示した。14年の合格者は1810人と8年ぶりに2千人を割った。法曹志望者は減少傾向にあり「何の措置も講じなければ合格者数は1500人を下回りかねない」と指摘し、1500人以上を確保すべきだとした。「年3千人程度」と2002年に閣議決定したが、13年に計画を撤回、適正な合格者数の検討を進めていた。政府は7月15日までに結論を出す。
文部科学省は5月22日、企業や大学のトップが集まり、理工系人材の育成について話し合う「産学官円卓会議」の初会合を開いた。座長に大西隆・豊橋技術科学大学長。委員は、内山田竹志・トヨタ自動車会長や野路国夫・コマツ会長ら産業界5人、藤嶋昭・東京理科大学長ら大学などから5人、文科省と経済産業省の局長2人の計12人で構成。大学の専門教育での産業界との連携や、博士号取得者の企業での活躍などに向けた取り組みを検討する。理工系学部の人気が低迷する中、産業界からは基盤技術を支える人材不足が懸念されている。