東京都が6年後、公立初の小中高一貫校をつくる。新設校は、都立中高一貫校の立川国際中等教育学校(立川市)に付属小を設ける形で開校する予定。英語教育では小学校低学年から外国人が指導し、中学・高校では英語で論文を書いたり、議論したりする力をつける。海外留学にも力を入れる。他の教科も授業数を増やし、中学の内容を小学校で教える「先取り教育」をする。児童は入試で選ぶ。ただ、小学校の入試に受かった全員が高校まで進めるわけではなく、中学入学時には小学校の成績を踏まえふるい分けるという。
公立学校が公立の図書館や保育所などと同じ建物に入る複合化は、1990年ごろから少しずつ増えた。その後、校舎の老朽化や耐震基準の見直し、少子化による統廃合などで学校の改築が進み、広がったという。今後も増えるとみられ、複合化に関する文科省の有識者会議は昨年、「財政負担を軽減するため、複数施設の一体整備を検討する自治体は増える」と指摘した。
文科省の昨年度の調査では、他施設と同じ建物にある公立小中学校は全国に1万567校(全体の35%)。一緒に入る施設は、放課後児童クラブ(6333校)や防災用備蓄倉庫(5553校)が多いが、図書館や公民館など社会教育施設(510校) 体育館など社会体育施設(142校) 保育所(112校) 老人福祉施設(113校) などもあった(重複含む)。音楽ホールやプラネタリウムが入っている例もある。