Archive for: 5月 2016

三菱商事、国内で風力発電 秋田に最大級施設

三菱商事は日本で風力発電に参入する。2019年度の稼働を目指し、秋田県に風力発電所を新設する。総事業費は約200億円で、発電容量は6万6000キロワットと国内最大級、運転中の施設で比べると国内2番目の規模になる。太陽光発電の買い取り価格引き下げを受け、再生可能エネルギーの発電事業の主軸を風力と地熱に移し、安定的な収益を稼げる電力事業の事業基盤を拡充する。

GDP600兆円へ成長戦略素案 AI・ロボで生産性向上

政府の産業競争力会議は5月19日、成長戦略の素案をまとめた。安倍晋三首相が目標に掲げる名目国内総生産(GDP)600兆円の達成に向け、成長戦略の柱はロボットやAIを駆使した「第4次産業革命」を推進する。自動運転車やIT(情報技術)で生産管理するスマート工場、小型無人飛行機「ドローン」などの最新技術で、米国などに比べ見劣りする生産性を高める。外国人の経営者や技術者らが住みやすい環境を整え優れた人材も呼び込む。5月末に経済財政運営の基本方針や規制改革の実施計画とあわせて閣議決定する。

平均寿命は83・7歳 日本、長寿世界一守る

世界保健機関(WHO)は5月19日、2016年版の「世界保健統計」を発表、15年の男女合わせた日本の平均寿命は83.7歳で、データが得られた国の中で首位を維持した。日本は20年以上連続で首位。男女合わせた世界の平均寿命は71.4歳で、WHOによると00年から5歳延びた。女性は73.8歳、男性は69.1歳だった。男女別では、日本の女性の平均寿命が86.8歳と首位だったが、男性は80.5歳で、首位のスイス(81.3歳)をはじめアイスランド(81.2歳)、オーストラリア(80.9歳)などを下回り6位だった。

中外製薬、阪大と新薬研究などで提携 100億円を支援

中外製薬と大阪大学は5月19日、新薬の研究開発などで包括連携契約を結んだ、と発表した。中外が、阪大の免疫学フロンティア研究センターに対し、来年度から10年間にわたり100億円を支援する。阪大が持つ最先端の免疫学研究を、中外の技術と結びつけることで、がんやアレルギーなどの新薬の開発を目指す。

放課後無料塾で宿題サポート 益城のPTAや塾会社協力

熊本地震で震度7の激震に2度見舞われた熊本県益城町の町立広安西小学校で5月16日、PTAと学校が運営する放課後の無料学習塾が始まった。PTAの発案に県内で個別指導塾を運営する「サクセスリンク」(熊本県玉名市)と、家庭教師派遣の「熊大アカデミー」(熊本市)が協力。復習や宿題をサポートし、学習習慣を戻そうと取り組む。16日は1~6年生の計約300人が参加した。塾は夏休み前まで続ける。

 町内の小中学校全7校は4月15日から休校し、今月9日に授業を再開したばかりだ。広安西小では計約60時限分の授業が遅れている。町教育委員会は夏休みを短縮して授業時間を確保することを検討している。

18歳選挙権 10代「投票行く」66% 20歳以上並み 毎日新聞調査

夏の参院選で選挙権年齢の下限が18歳に下がることを受けて、毎日新聞は16歳から20代前半までの高校生と大学生約3000人を対象にアンケートを行った。18、19歳で「投票に行く」と答えた比率は66%で、20歳以上(71%)と大きな差はなく、有権者の意識が浸透しつつあることが結果からうかがえる。全年齢を通じて「投票に行く」とした人の半数は選挙で社会が変わると考えており、10代有権者を含む若い世代で1票の行使に一定の期待感が広がっているようだ。

 アンケートは4月、関東と関西の7高校9大学の協力を得て計2993人から回答を得た。社会人は対象に含まれていない。

大阪女子短大が閉学へ 来年度以降

大阪女子短期大学(大阪府藤井寺市)は5月17日、来年度以降の学生募集を停止すると発表した。今春の入学生の卒業をもって閉学するという。運営する学校法人谷岡学園によると、少子化に加え、4年制や共学の大学を希望する人が増えたことで、学生募集に苦戦していたという。1955年に開学し、幼児教育分野などに力を入れてきた。約1万6千人の卒業生を送り出し、現在は生活科学科と幼児教育科に524人の学生がいるという。谷岡学園が運営する大学や高校、幼稚園は存続するという。

300万円研究費支援、年齢制限を撤廃し小中学生や幼児も対象に

総務省は5月17日、ICT(情報通信技術)分野で独創的な研究をする人に最大300万円の研究費を支援している制度を広げ、小中学生や幼児も対象にすると発表した。奇想天外な発想を持つ人を後押しする「異能べーション」という制度で、2014年度に始まった。これまでは中学校卒業以上が条件で、2年間で約1500人が応募。「耳飾り型コンピューター」「全自動お絵かきプログラム」などを研究する24人が支援対象に選ばれたという。

コルビュジエ設計、国立西洋美術館 世界遺産へ

文化庁は5月17日、東京・上野公園の国立西洋美術館本館を含む7カ国17点の「ル・コルビュジエの建築作品」について、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の諮問機関が世界遺産に「記載」すべきだと勧告したと発表した。7月にトルコで開かれる世界遺産委員会で正式に決定される見通し。国内の世界遺産は20件目で、他国にまたがっての登録は初めてとなる。コルビュジエはフランスの建築家で、近代建築の巨匠。国立西洋美術館本館は国内唯一の作品で、1959年に完成した。らせん状の回廊や1階部分を柱だけで構成する「ピロティ」などが特徴。

GDP年1.7%増 1~3月、消費・輸出持ち直し

内閣府が5月18日発表した2016年1~3月期の国内総生産(GDP)速報値は、物価変動の影響を除いた実質の季節調整値で前期比0.4%増、年率換算で1.7%増となった。個人消費や輸出が増加に転じ、2四半期ぶりのプラス成長だった。設備投資は3期ぶりに減少した。実質成長率は市場の事前予測の中央値(年率0.3%増、QUICK調べ)を上回った。生活実感に近い名目成長率は0.5%増、年率換算では2.0%増だった。景気は依然力強さを欠き、もたつきが続いている。