eboard、特別支援教育向け無償アカウントを自治体一括申請に対応

 特定非営利活動法人eboardは9月8日、特別支援学校、特別支援学級、通級指導教室に提供している映像教材・デジタルドリルの無償アカウントについて、自治体や教育委員会による一括申請の受け付けを開始した。従来は各学校が個別に申し込む必要があった。新制度では、教育委員会などが対象校分をまとめて申請できる。Googleの学校用アカウントによるログインや、教育プラットフォーム「まなびポケット」との連携にも対応する。

 教材には、動画字幕、文章の読み上げ、漢字へのルビ表示など、読み書きや情報理解に困難のある児童生徒を支える機能を備える。費用は無償で、全国の自治体・教育委員会を対象とする。特別支援教育では在籍者や通級指導の利用者が増えており、教材の導入手続きを学校単位から自治体単位へ移すことは、利用拡大の障壁を下げる可能性がある。学習塾でも、発達特性や学習上の困難がある生徒の受け入れが課題となるなか、字幕、読み上げ、ルビなどを標準機能として教材選定に組み込む視点が必要になりそうだ。

色彩検定協会、UC級の交通広告を展開 関西・名古屋の鉄道4社で掲出

 公益社団法人色彩検定協会は9月7日、文部科学省後援「色彩検定UC(色のユニバーサルデザイン)級」の交通広告を、大阪メトロ、阪急電鉄、近鉄、名古屋市営地下鉄で順次掲出する。色覚の多様性を伝えるとともに、UC級の認知向上と受検促進を図る。

 広告は「トイレ篇」と「マフラー篇」の2種類。「日本人の約300万人には、こんなふうに見えています。」「『見える』は、同じじゃない。」をコピーに、身近な場面を通じて人による色の見え方の違いを表現する。

 UC級は、色覚特性や加齢による見え方の変化を理解し、誰もが見やすい配色を学ぶ検定。協会によると、色の区別がつきにくい色覚特性を持つ人は、日本人男性の約20人に1人、国内の男女合わせて約300万人と推計されている。

 大阪メトロと阪急電鉄は9月7〜13日、近鉄大阪エリアは8〜14日、名古屋市営地下鉄は11〜17日に、車内のドア横ポスターとして掲出する。2026年度冬期のUC級は11月8日に実施し、申し込みは10月1日まで受け付ける。

文科省、大学院教育拠点支援に神戸大を採択 10件の申請から1件選定

 文部科学省は9月3日、2026年度「未来を先導する世界トップレベル大学院教育拠点創出事業(FLAGs)」の選定結果を公表した。国公私立大学からの10件の申請に対し、日本学術振興会に設置された委員会の審査を経て、神戸大学の1件を採択した。

 採択された事業は「科学技術革新博士人材育成のための国際協働・産学連携・異分野共創エコシステム構築」。国際協働や産学連携、異分野の共創を通じた博士人材の育成に取り組む。

 同制度は、国際的な教育拠点の形成と産学連携教育を進め、豊かな学識と国際性、高度な実践性を備えた博士人材の育成機能を強化するもの。大学組織内の資源配分の見直しなども通じて、質の高い博士人材の増加を図る大学院教育拠点づくりを支援する。

 公募期間は4月6日から5月29日まで。申請の内訳は国立大学6件、公立大学1件、私立大学3件だった。
文部科学省「選定結果」

四万十町営塾「じゆうく。」、卒業生を有給インターンに 中高生の学習・進路支援

 高知県四万十町の町営塾「じゆうく。」は、進学などで町外へ出た卒業生を有給スタッフとして受け入れる「卒業生インターン」を、8月上旬から9月上旬までの約1カ月間実施した。運営は、自治体と連携して地域事業を展開するFoundingBaseが担う。

 3回目となる今回は、県外の大学と専門学校へ進学した卒業生2人が参加した。かつて自らが通った教室で、中高生の学習支援や進路・キャリア相談を担当。生徒自身が考えて問題を解決できるような説明や対話を実践したほか、地域の祭りへの出店にも携わった。

 取り組みは、2024年度の卒業生アンケートで、回答者の半数以上が「卒業後もじゆうく。に関わりたい」と答えたことを受けて始まった。年齢の近い卒業生を中高生の身近なロールモデルとするとともに、町外へ進学した若者が仕事を通じて地域との関係を継続する仕組みと位置づける。

 「じゆうく。」は町内高校の魅力向上を目的に、2016年11月に設置された。2026年度は高校生53人、中学生60人が在籍し、学習や進路実現、地域内外での活動を支援している。

松江高専准教授ら、彗星核表面の反射特性を地上観測で初測定

 松江工業高等専門学校の浦川聖太郎准教授が参加する研究チームは、すばる望遠鏡の公開アーカイブデータから、ネウイミン彗星の核表面が太陽光を反射する特性を精密に測定した。地上観測による彗星核表面の反射特性の精密測定は世界初となる。

 研究チームは、すばる望遠鏡の超広視野主焦点カメラ「HSC」が2016年3月7日に撮影した画像を分析した。ネウイミン彗星は、太陽と地球の間の距離の10倍以上、太陽から離れた位置にあり、核を覆うガスや塵の雲「コマ」が発生していなかった。このため、通常は観測が難しい彗星核を直接捉えることができた。

 分析の結果、同彗星は太陽光を正面から受ける位置で、小惑星よりも多くの光を反射して明るくなることが分かった。彗星核と小惑星では、表面を構成する粒子の大きさや、粒子間の隙間の状態が異なる可能性を示している。

 浦川准教授は、公開画像から彗星や小惑星の位置と明るさを測定するアプリケーション「COIAS(コイアス)」を開発しており、同彗星が画像に捉えられているかを検証した。成果は8月25日付の日本天文学会欧文研究報告に掲載された。

浜学園、「ヨンデミー」利用者が月平均10・4冊読了 導入1年で8万1293冊

 浜学園は、通塾生向けに導入したオンライン読書教育サービス「ヨンデミー」の1年間の利用実績を発表した。2025年8月2日から2026年8月1日までに利用した993人の読了冊数は、延べ8万1293冊、約5億文字に上った。1人当たりの読了冊数は月平均10・4冊だった。

 読了後に提出された感想1件を1冊として集計した。学年別では、小学1・2年生が月平均12・2冊、3・4年生が12・7冊、5・6年生が9・5冊となり、すべての学年で月平均9冊を超えた。アプリを週3日以上利用した児童は月平均18・5冊で、全体平均の約1・8倍だった。

 浜学園は2025年8月、中学受験や各教科の学習に必要な「読む力」を育てる目的で同サービスを導入した。小学1・2年生のマスターコースと土曜マスターコースでは利用を必修とし、授業内に「ヨンデミータイム」を設けている。教員が本を紹介し、家庭での読書量に応じてシールを渡すほか、家庭では児童の読書レベルや好みに応じた本の提案、チャット形式のミニレッスン、読書記録機能を提供する。

 同社は今後もYondemyと連携し、教室と家庭の双方から低学年段階での読書習慣づくりを支援するとしている。

J PREP、理系進学・金融・海外留学を学ぶキャリアセミナーを開催

 英語塾「J PREP」を運営するJ PREP株式会社は、小学5年生から高校3年生までの塾生を対象に、進路や将来の仕事を考える特別キャリアセミナーを全3回開催した。7月30日、8月7日、同24日に、J PREP渋谷校本館のイベントホールで実施した。

 第1回は「理系の世界」をテーマに、理系に進んだ先に広がる学問やキャリアを紹介。第2回では、グローバル金融の分野で30年の経験を持つ登壇者が、国際的なビジネスの現場における英語の役割を解説した。第3回は「J PREPから世界へ」と題し、海外で学び、活動する経験者が留学や進路選択について自身の体験を伝えた。

 各回では、英語学習や論理的思考力が実社会でどのように生かされるかを取り上げ、登壇者と生徒が直接対話する機会も設けた。語学の習得に加え、生徒が興味のある分野や将来の選択肢を具体的に考えることが狙いだ。

 同社は今後も、塾生を対象としたキャリアイベントや進学説明会、卒業生による合格報告会などを開催するとしている。

横須賀市、ふるさと納税で私立学校などを支援 寄附先の学校を指定

 横須賀市は、ふるさと納税を活用して市内の私立学校などを支援する制度を開始した。寄附者が応援したい学校・教育施設を選び、市が寄附額に応じた補助金を指定先へ交付することで、教育環境の充実につなげる。

 対象は市内の幼稚園、保育園、認定こども園、小中高校、専門学校、大学、通信制高校、インターナショナルスクール、フリースクールなど。参加を希望する学校などが市へ申請し、審査を経て登録される。寄附者は受付時に登録されている施設から支援先を選択する。

 10万円未満を寄附する個人は横須賀市外の居住者が対象で、ふるさと納税サイト「ふるさと生活」で受け付ける。寄附額の9割を指定先へ交付し、残る1割は決済手数料などに充てる。法人と10万円以上を寄附する市外居住者は市企画調整課で受け付け、寄附額の全額を指定先へ交付する。法人は本社所在地が市外であることが条件となる。

 補助金は各校の教育活動に関する経費全般に使えるが、外部への寄附や出資、福利厚生などには利用できない。個人、法人ともに返礼品は設けない。

文教大生、足立区経済活性化会議の委員に 大学生で初

 文教大学経営学部3年の清水彬之介さんが、足立区経済活性化会議の委員に選任された。大学生の就任は初めてとしている。2026年9月時点で公開されている会議録に基づく大学調べ。清水さんは自ら応募し、書類と面接による審査を経て選ばれた。

 同会議は、地域経済の活性化と産業振興を推進するために設置された区長の附属機関。区長の諮問を受け、経済施策や地域経済活性化基本計画などを調査、審議する。委員は区民、事業者、学識経験者などで構成され、任期は2026年8月から2年間となる。

 清水さんは足立区出身で、経営学部の田中克昌ゼミナールに所属。足立ブランド認定企業への社会課題解決策の提案や、区への政策提言に取り組んできた。委員として、区内企業と学生のマッチング強化や、区内6大学に在籍する学生を地域の成長力として生かす施策を提案したいとしている。

山県市とTeach For Japan、教育人材育成で協定 2027年度にフェロー配置へ

 岐阜県山県市と認定NPO法人Teach For Japan(TFJ)は9月1日、教育人材の発掘・育成や、多様な専門人材が学校教育に参画する仕組みづくりに関する連携協定を締結した。学校、地域、企業をつなぎ、地域全体で子どもの学びを支える教育体制の構築を目指す。

 山県市は、市内の9小学校と3中学校を地域全体で一つの学校のように連携させる「山県学園構想」を掲げている。合同授業や地域での体験活動、オンライン学習、異年齢学習、放課後の学びなどを組み合わせ、学校内にとどまらない教育を進める。「山県教育ビジョン2025」では、すべての子どもが成長を実感できる「チャンスある学校」を目標に示している。

 協定では、TFJの「フェローシップ・プログラム」を活用した人材育成と登用、民間企業や地域活動で得た知識・経験を持つ人材の学校参画、企業や地域の資源を生かした学習機会の充実などに取り組む。

 2026年度は、教員が自身の強みや行動特性を把握し、それぞれの力を発揮しやすい組織・環境づくりを進める。2027年度には、同プログラムを通じた教員配置に着手する予定だ。TFJは2013年から同プログラムを展開しており、これまでに389人を34都道府県の学校へ送り出している。(Teach For Japan発表)