クリエイティブ人材育成とITアウトソーシングで日・中央アジア連携強化
eラーニング専門ソリューションを手がけるデジタル・ナレッジ(東京都台東区、はが弘明社長)は2月2日、ウズベキスタン共和国デジタル技術省傘下のIT振興機関「IT Park」と、IT・クリエイティブ産業育成に向けた戦略的パートナーシップ覚書(MOU)を締結したと発表した。ウズベキスタンで大学運営を行うJapan Digital University(JDU)との3者連携により、ITアウトソーシング開発、人材育成、技術協力を推進する。
本件は、2025年12月に開催された「中央アジア+日本」ビジネスフォーラムにおけるMOU締結案件の一つ。日本と中央アジア諸国の経済・技術連携を強化する枠組みの中で位置づけられている。
IT Parkは、ウズベキスタン政府主導で設立されたテクノロジー拠点で、スタートアップ支援やICT人材育成、オフショア開発の推進を担う。首都タシュケントの本部を中心に国内14拠点を展開し、海外にも積極的に進出している。2025年5月には、米国、ドイツ、韓国、サウジアラビアに続く5番目の海外拠点として、デジタル・ナレッジ東京本社内に「IT Park Tokyo Office」を開設しており、今回の提携はその流れを受けたものとなる。
提携の背景には、ウズベキスタンが国家戦略としてIT産業振興を進め、若年層を中心に豊富な人材基盤を有する一方、日本ではITエンジニアやゲーム・アニメなどのデジタルクリエイティブ人材不足が深刻化している現状がある。3者は従来のシステム開発にとどまらず、クリエイティブ産業やゲーム分野に特化した人材育成と開発体制の構築を目指す。
具体的には、日本のゲーム開発やデジタルコンテンツ制作のノウハウを活用した教育プログラムを共同で展開し、現地の若手クリエイターを育成する。あわせて、育成した人材や現地IT企業を活用した日本企業向けのオフショア開発受託を進めるほか、技術交流を通じてウズベキスタン国内での新たなデジタル産業創出を図る。
将来的には、ウズベキスタンを「中央アジアにおけるクリエイティブ産業のハブ」として育成するとともに、日本企業にとって信頼性の高い開発パートナー拠点を構築する構想だ。
連携の中核を担うJapan Digital University(JDU)は、2020年にタシュケントで開学した私立大学で、日本の大学と連携したオンライン教育を特徴とする。学生は現地で学びながら日本の提携大学の授業を受講し、卒業時には日・ウズベキスタン双方の学位取得が可能となっている。高度な日本語力とITスキルを備えた人材を日本企業に送り出してきた実績があり、今回の産学官連携の基盤となる。
中央アジアと日本を結ぶIT・教育分野での連携は、人的交流と産業創出を同時に進めるモデルとして、今後の展開が注目される。




