AIを活用した教育ICT教材を提供するすららネットは、日本語学習教材「すらら にほんご」が学習塾や教育機関で相次いで導入されていると発表した。少子化や講師不足が進むなか、日本語教育を新たな学習サービスとして取り入れる動きが民間教育市場で広がっている。
背景には、外国にルーツを持つ児童生徒の増加がある。文部科学省の調査によると、日本語指導が必要な児童生徒は約7万人に達しており、日常会話はできても教科書理解に必要な「学習言語」の習得に課題を抱えるケースが少なくないという。
群馬県で地域密着型の教育を展開する心水塾は、ICT個別学習塾「るうと」4校舎で2026年3月から日本語コースを新設。「すらら にほんご」と5教科のICT教材「すらら」を組み合わせ、日本語力と基礎学力を同時に伸ばす学習モデルを導入した。日本語専門教師に依存せず運営できる点が、地方塾における持続可能な教育サービスとして注目されている。
三重県を中心に展開する星伸スクールでも、日本語指導コースを新設。ブラジル、中国、韓国、ベトナムなど多様なルーツを持つ児童生徒を対象に、日本語の基礎である文字・語彙・会話を体系的に学びながら学校授業の理解につなげる学習環境を整えた。
また、群馬県館林市の進学塾クエストでは、ICT教材によるレベル判定と段階的カリキュラムを活用し、日本語教育の専門講師を新たに採用することなく外国ルーツの生徒の学習支援を実施。小規模塾でも導入しやすい点が評価されている。
さらに、中国人留学生向け教育で知られる行知学園は、小中学生向けの新組織「行知学堂」に同教材を導入。日本語習得と教科学習を同時に支援し、学校授業への適応や同級生とのコミュニケーション向上を目指す。
「すらら にほんご」は、外国にルーツを持つ学習者が生活や学習に必要な日本語を段階的に習得できるICT教材。日本語能力試験のN5・N4レベルに対応し、英語やインドネシア語など複数言語で意味を確認しながら学習できる。今後は中国語やベトナム語など11言語への対応も予定している。
すららネットは教材提供だけでなく、地域市場分析や講師運営設計など塾向けの事業設計支援も行い、日本語教育を新たな教育サービスとして広げていく方針だ。



