東京都教育委員会の定例会で6月11日、今年の入試でも学力検査をした176校のうち99校で計1064件の採点ミスがあったことが報告された。記述式の問題で誤字脱字などがあった場合、従来は各校の基準で採点を今年から都教委が統一的な基準を策定。ところが、減点すべきところをしないなど、統一基準に沿わない採点をしていたケースが多発し、1064件のミスのうち1004件を占めた。残りの60件は合計点の計算間違いなどだった。本来は合格だったのに不合格とされた受験生(追加合格者)はいなかった。
東京都品川区は今秋から、区立小学校の6年生が実用英語技能検定(英検)5級を受ける際、受験料を全額助成する。英検5級は中学初級程度のレベルで、学校などで受ける場合の受験料は1500円。同区では年間約200人の受験を想定。受験料を助成するのは年1回だけで、学校ごとに受験結果をまとめて英語の指導に生かす。同区によると、中学生などを対象とした助成制度は他の自治体にもあるが小学生向けは全国で初めてという。
文部科学省は6月5日、中学高校の「生徒の英語力向上推進プラン」を発表し、中学3年生全員を対象にした英語の学力テストを新設する方針を明らかにした。「読む」「書く」「聞く」「話す」の4技能を測り、指導の改善につなげる。新テストの問題は、民間試験のノウハウを生かしながら独自に開発する方針。「話す」能力の測定には採点者との対面試験も必要となり、詳細は有識者会議で決める。2019年度から複数年に1回のペースでの実施を検討する。
大学入試センターは6月3日、来年のセンター試験を1月16、17日に実施すると発表した。出願期間は9月29日~10月9日。受験案内は試験を利用する大学などで9月1日から配布する。「
法政大学は2016年度から入試制度を変更する。海外の高校に留学したことがある高校生向けに、校長の推薦に基づく公募制の推薦入試を始める。実施は文学部や経営学部など3学部4学科。学力試験だけでは評価できない能力や経験、意欲などを評価する。「国際バカロレア(IB)」の資格取得者を対象にした入試は自己推薦制で、文学部やキャリアデザイン学部など3学部4学科で導入する。
鳥取県教育委員会は5月14日、来年度公立高校入試の日程を発表した。一般入試は学力検査が来年3月8日、実技・面接が同9日で合格発表は同16日。推薦入試は2月10日に実施され、再募集入試は3月25日。これまで推薦入試は県内の中学生のみが対象だったが、体育コース設置校と、中山間地にある学校では県外からの生徒を受け入れる。2020年の東京オリンピックを見据えたスポーツの競技力向上と、中山間地の学校の定員割れへの対応が目的。対象校は計11校で8月末までに発表する。
2015年の司法試験が5月13日、東京や大阪など全国7都市の計11会場で始まった。法務省によると、受験者は8016人(速報値)で昨年(8015人)とほぼ同数だった。試験は13、14、16日に論文式、17日に短答式を実施し、合格発表は9月8日。「5年で3回」だった受験回数の制限は今年から「5年で5回」に緩和された。
山口県教育委員会は4月20日、今春の公立高校入試の得点状況を発表した。全5教科(各50点満点)の平均点は147・7点(前年度比15・7点増)で、過去10年で最も高かった。一方、2013年度から一部の学校で導入した学校指定教科検査3教科(各20点満点)では、平均点が28・1点(前年度比2・7点減)で、5、6割とした目標を下回った。入試は3月10日にあり、全日制51校6分校と定時制13校1分校で7834人が受験した。学校指定教科検査は19校で3609人が全教科を受験した。
小学6年生と中学3年生を対象にした全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)が4月21日に終了した。理科は3年前に初めて実施した時は抽出調査だったため、今回初めて全員が参加した。小中学校とも、全ての大問に観察や実験の過程が写真やイラスト付きで記載された。テストを新たな学びのきっかけにしてもらおうと、身近な話題や漫画も登場した。全国学力テストは今回で3年連続の全員参加方式となり、国公立全校と私立の約48%の計3万388校が参加した。
小学6年生と中学3年生を対象に文部科学省の全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)が4月21日、全国の学校で行われた。全員参加方式での実施は3年連続。国公私立計3万388校の計約222万6千人が参加した。
全国学力テストを巡っては、大阪府教育委員会が高校進学につかわれる内申点の基準作成に活用することを決めた。文科省が「趣旨に反する」と懸念を示しており、今回のテスト結果を巡って曲折もありそうだ。
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