Archive for: 5月 2023

ベネッセ、中国銀行と「ちゅうぎんポジティブ・インパクト・ファイナンス」の融資契約を締結

 株式会社ベネッセホールディングス(岡山市、小林 仁 代表取締役社長CEO)は、株式会社中国銀行(岡山市、加藤 貞則 頭取)と国連環境計画・金融イニシアティブ(UNEP FI)が提唱した「ポジティブ・インパクト金融原則」に則した「ちゅうぎんポジティブ・インパクト・ファイナンス」の融資契約を締結したことを発表した。
「ちゅうぎんポジティブ・インパクト・ファイナンス」は、企業活動が環境・社会・経済に与えるプラスの影響(ポジティブ・インパクト)とマイナスの影響(ネガティブ・インパクト)を中国銀行が包括的に特定・評価・モニタリングし、当該企業活動の継続的な支援を目的とした融資。2023年4月6日より開始された。
 ベネッセは、サステナブルな社会の実現に向けた自社の取り組みについて、中国銀行より定性的・定量的側面から評価を得た結果、「ちゅうぎんポジティブ・インパクト・ファイナンス」の1号目の案件として選ばれた。

■ことば解説:国連環境計画・金融イニシアティブ(UNEP FI)
 国連環境計画(UNEP)は、1972 年に「人間環境宣言」および「環境国際行動計画」の実行機関として設立された国連の補助機関。UNEP FIは、UNEP と200 以上の世界の金融機関による広範で緊密なパートナーシップであり、1992 年の設立以来、金融機関、政策・規制当局と協調し、経済的発展とESG(環境・社会・企業統治)への配慮を統合した金融システムへの転換を進めている。


■ことば解説:ポジティブ・インパクト金融原則
 UNEP FI が2017 年1月に策定した、SDGs(持続可能な開発目標)の達成に向けた金融の枠組。企業がSDGs 達成への貢献をKPI で開示し、銀行はそのプラスの影響を評価して資金提供を行うことにより、資金提供先企業によるプラスの影響の増大、マイナスの影響の低減の努力を導くもの。融資を実行する銀行は、責任ある金融機関として、指標をモニタリングすることによって、インパクトが継続していることを確認する。

「Studyplus for School」、KEC Mirizのオンライン英会話「CHATTY」とのデータ連携を正式に開始

 スタディプラス株式会社(東京・千代田区、廣瀬 高志 代表取締役)は、教育機関向け学習管理プラットフォーム「Studyplus for School」と、株式会社KEC Miriz(大阪市、小椋 義則 代表取締役会長)が提供するオンライン英会話「CHATTY」との連携を、2023年5月1日(月)から開始する。
 生徒の「CHATTY」での学習履歴が自動で「Studyplus for School」に記録され、学習塾や学校の先生は「Studyplus for School」の管理画面から生徒一人ひとりの学習進捗を管理することが可能となり、タイムリーに適切な生徒指導を行うことができるようになる。

■データ連携の概要
 スタディプラスとKEC Mirizは、学習塾における先生の効果的な学習管理をサポートすることを目的として2021年1月に業務提携契約を締結し、データ連携の取り組みを進めてきた。

 KEC Mirizが提供する「CHATTY」は、学校や学習塾の小学3年生から高校3年生を対象にした、1回25分間の教育機関専用オンライン英会話サービス。小学生向けの「小学英語準拠型」や中学生向けの「中学英語準拠型」から、「レベル別英会話特化型」「英検二次対策レッスン」「入試対策レッスン」「ESAT-J対策レッスン」など、各学年やレベルごとに合わせて独自に開発したオリジナルテキストが用意されている。

 スタディプラスが提供する「Studyplus for School」は、生徒と先生を学習管理アプリ「Studyplus」でつなぎ、生徒の日々の学習ログを先生が見守り助ける、教育機関向け学習管理プラットフォーム。市販のデジタル教材との連携や自作の単語帳の登録など、あらゆる教材での学習記録を付けることができるため、生徒たちの学習状況の一元管理が可能。デジタル教材と「Studyplus for School」のデータ連携を可能にするために、事業者向けのAPI「Studyplus for School SYNC(シンク)」を提供している。

 今回の「Studyplus for School SYNC」を通じたデータ連携によって、「CHATTY」の学習データが自動的に「Studyplus for School」に連携される。
 生徒は手間なく、スムーズに「Studyplus」上で「CHATTY」やその他さまざまな教材における自身の学習進捗を網羅的に振り返ることが可能となる。同時に先生は、これまで複数のツールや紙で管理していた生徒一人ひとりやクラスごとの学習量を「Studyplus for School」で一括管理することができ、生産性向上につながる。また、個別の学習状況に合わせたより最適な学習指導や進路指導に生かすことが可能となる。

■教育機関向けオンライン英会話「CHATTY」 概要
 KEC Mirizが提供する「CHATTY」は小学3年生から高校3年生を対象に、1回25分間英語ネイティヴ講師とのマンツーマンレッスンを可能にする教育機関専用のオンライン英会話サービス。小学生向けの「小学英語準拠型」や中学生向けの「中学英語準拠型」「レベル別英会話特化型」「英検二次対策レッスン」「入試対策レッスン」「ESAT-J対策レッスン」など、各学年やレベルごとに合わせて独自に開発したオリジナルテキストが用意されている。教材には受講生の主体的な発話を促す工夫がいたるところに施されており、ゲーム感覚で楽しく学び続けられるレッスンとなっている。
 また、ご利用の規模に応じて、オーダーメイドレッスンの提供も可能となっている。
 HP: https://www.kec-miriz.com/contents/chatty/

株式会社LearnMoreがChat GPTを活用した学校教育支援アプリ「かんじぃPT」を開発

 株式会社LearnMore(大阪市、坂口 雄哉 代表取締役)は、最新のAIチャットボットChatGPTを活用し、物語を作って漢字を楽しく学習することができるアプリ「かんじぃPT」を開発した。「子どもが楽しく学べる×先生の負担軽減」を目的に、教育現場への導入を進める。

  • かんじぃPTとは

「漢字を楽しく学ぶこと」を最優先に考え、これまではひたすら書いて学んでいた漢字を、物語を使って、馴染みやすく、そして楽しく学べるようにしようと、かんじぃPTを開発した。かんじぃPTは、学年を選択した後、覚えたい漢字を入力すると、その漢字をもとにChatGPT(チャットGPT)が自動で、その学年のレベルに合わせた物語を作ってくれるアプリ。

 読み方が難しい漢字でも他の漢字とセットなら読むことができ、それが物語形式であれば覚えやすい。更に、一人ひとりのオリジナルの物語が作れるというワクワク感から、漢字を勉強するのが楽しくなるという仕掛けがなされたものとなっている。

  • かんじぃPTのβ版

https://kangpt-learnmore.com/

※パスワードは「4」を入力して下さい。

実際の使用イメージはこちら

https://youtube.com/watch?v=yqpX9vl3yI4%3Fautoplay%3D0%26fs%3D1%26rel%3D0

コロナ禍で受験生と保護者は何を考えていたか?
栄光ゼミナールが今春中学・高校受験をした受験生とその保護者を対象に意識調査

 株式会社栄光(東京都千代田区、下田勝昭 代表取締役社長)が運営する進学塾・栄光ゼミナールが、私立・国立中学受験、公立中高一貫校受検、高校受験をした生徒と保護者にアンケートを1月~3月の間に実施。そのデータを4月20日に公表した。

 まず、私立・国立中学受験と公立中高一貫校受検、二つの中学受験を比較すると、「中学受験を最初に考えたのはどなたですか」という質問に対して、私立・国立中学受験では、「母(52.8%)」、「子供本人(23.4%)」の順になった。一方で公立中高一貫校受検では、「母(42.2%)」、「子供本人(40.5%)」という順に。「母」が最初に考えたのはいずれの場合も共通しているが、「子供本人」の割合で比較すると、公立中高一貫校受検が多かった。

 それぞれの受験生の保護者に向けた「志望校や併願校など、受験についての選択は主にどなたが決めましたか」という質問に対しては、それぞれ「子供本人」が1位になった。その内訳を見ると、私立・国立中学受験は48.3%、公立中高一貫校受検は62.1%、高校受験は87.1%となっており、中学受験生を見ると、公立中高一貫校受検の方が、子供主体で決めている傾向が見られた。

 「学校・受験情報はどのように収集していましたか」という保護者に対する質問に対しては、それぞれ「学校のホームページ」が7割を超え、差は見られなかったが、ホームページが充実しているかどうかは大きなファクターになりそうだ。
 一方で、差が出たのが「学校のイベント」。公立中高一貫校受検は56.9%、高校受験は49.2%だったのが、私立・国立中学受験は79.7%と1位になっている。コロナ禍の影響でイベントを実施しなかった学校が多かったとも考えられるが、「学校のイベント」は大きな効果を生んでいることはわかる。それ以降は、それぞれ「塾の先生」「受験情報サイト」と続く。

 それぞれの受験生・保護者に「志望校·受験校を選ぶ上で、学習面について重視した点を教えてください」と聞くと、「学校の教育方針・校風」が全てにおいてトップだった。
 私立・国立中学受験と高校受験を比較すると、私立・国立中学受験で高い傾向にあったのは「学校の教育方針·校風」「学習に集中できる環境(施設・設備)」だったが、高校受験は「(子どもの)成績・学力に相応」が、より高い傾向が見られた。また、私立・国立中学受験生が挙げた「施設·設備」は63.3%だったが、昨年は47.8%で、「2023年度入試の受験生は、2022年度受験生に比べて、実際に学校を見に行く機会が多かったものと思われる」と栄光は分析している。

 また、それぞれの受験生・保護者に「志望校・受験校を選ぶ上で、学習面以外について重視した点を教えてください」と聞くと、全てで「在校生の雰囲気」を重視していることがわかった。私立・国立中学受験と高校受験を比較すると、私立・国立中学受験では、高い傾向にあった「個性を伸ばす指導」は、高校受験では低く、私立・国立中学受験では低い傾向にあったのは「伝統や世間の評価」だが、高校受験では高い傾向が明らかになった。

〈詳細〉
[私立·国立中学受験編]https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000862.000049291.html
[公立中高一貫校受検編]https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000863.000049291.html
[高校受験編] https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000861.000049291.html

山口県公立高校入試 平均点125・8点 過去10年で最低

 山口県教育委員会高校教育課は、今年3月に実施された公立高校入試の結果を発表した。受験者数は6025人で、国語、数学、英語、理科、社会の5科目が出題された。5教科合計の平均点は125・8点と過去10年で最も低くなった。
 各科目の平均点が50点満点中28点となるよう問題を作成したが、実際の各科目の平均点は国語と社会がそれぞれ27・1点、英語が25・6点、理科が24・5点、数学が21・6点で、教育委員会の目標を全科目で下回った。

 この結果を受けて、県教委は、「基礎的・基本的な事項に関する問題については、おおむね平素の学習の成果が表れていた」と一定の評価をしたが、「読み取った情報を活用して適切に表現する力をみる問題や論理的、または、柔軟に考える力をみる問題についてはさらに努力が必要な状況がみられた」と指摘している。
 特に数学の平均点が低かったことについては、「日常生活における事象を数学と結びつけて考察するなどし、その必要性や意義を実感できるようにするとともに、柔軟に考え、数学的に表現する力を育成していく」とした。

こども1万人意識調査結果 日本財団調べ

 日本財団(東京都港区、会長 笹川陽平)は、全国の10〜18歳の男女を対象に「こども1万人意識調査」を実施した。
 4月に施行された「こども基本法」の着実な施行に向け、政府は2023年の秋に、根本となる方針を定める「こども大綱」の策定を目指している。日本財団では、同大綱に少しでも多くのこどもたちの意見を反映することを目指し、3月6日から12日の間に子どもたちの声を広く聴くためインターネット調査を行った。

 調査結果では、国や社会がこどもたちのために優先的に取り組むべきことは、「高校・大学までの教育を無料で受けられること」が40.3%で最も高く、自由回答でも「教育にかかる費用が大きすぎるとよく親に言われる。無償化か、もっと授業料や入学金をへらしてほしい。(高校3年生)」等の声が寄せられた。

 また、こども基本法については60%以上が「聞いたことがない」と回答しており、当事者であるこども達への更なる普及啓発が必要であることが明らかになった。また、差別を受けた(不当な扱いをされた)と感じたことがあるこどもは約16%で約6人に1人だった。こどもの権利を守るためにあるとよい仕組みとしては「こどもの権利について、もっと学校で教える」、「こどもが困ったことや大人に伝えたいことを、伝えるサポートをしてくれる人がいる」などがあがっており、こどもが権利を学ぶことのできる場の創出やこどもの声をきく仕組みづくりの必要性が伺える結果となった。

調査結果の要約版は、以下のURLから。(詳細版については6月頃公開予定)

https://www.nippon-foundation.or.jp/app/uploads/2023/05/new_pr_20230501_01.pdf

■こども意識調査 結果概要

▼こども基本法の認知状況

詳しく知っている・知っている 8.8%

聞いたことはない 61.5%

▼こどもの権利条約の認知状況

詳しく知っている・知っている 9.8%

聞いたことはない 59.3%

▼まわりのこどもの権利、守られていないものTOP3:

こどもは自分に関することについて自由に意見を言うことができ、大人はそれを尊重する 11.9%

こどもはどんな理由でも差別されない 11.3%

こどもは教育を受ける権利がある 10.8%

▼こどもの権利を守るためにあるとよい仕組みTOP3

こどもにこどもの権利について、もっと学校で教える 29.5%

こどもが困ったことや大人に伝えたいことを、伝えるサポートをしてくれる人がいる 27.7%

困ったときに電話、SNS、メールなどで相談できるところがある 26.5%

▼国や社会がこどもたちのために優先的に取り組むべきこと(選択肢)

高校・大学までの教育を無料で受けられること 40.3%

いじめのない社会を作ること 36.7%

本当に困っているこどもの声にしっかり耳を傾けること 30.6%

▼「こども大綱」で取り組んでほしいと思うことや、「こども政策担当」にお願いしたいこと(自由意見)

「学費・教育費補助・無償化/専門学校・短大・大学の無償化」「こどもの意見を尊重/こども目線で考えてほしい/こどもが意見を述べる場を作る/アンケートで意見を集める」「いじめ対策」等