Category: 月刊私塾界

月刊私塾界2026年5月号(通巻541号)

巻頭言

 ストレスマネジメント。
 貴社は取り組んでいるだろうか。
 厚生労働省の「令和5年 労働安全衛生調査(実態調査)」によると、仕事や職業生活に強い不安やストレスを感じている労働者は約8割いるという。いうなれば、働く人は「ストレスを抱えているのが当たり前」という状況だ。もちろん、このまま放っておくわけにはいかない。なぜなら、ストレスを原因とした心の病につながってしまうからである。
 心の病が増え、休む人が出てくると、その仕事を他の誰かがカバーする必要があるが、問題はそれだけにとどまらない。注目すべきは「プレゼンティーズム」という概念。これは「疾病就業」、つまり勤務はしているものの病気を抱えた状態のことを指す。このケースでは思うような生産性が発揮できず、周りの人がカバーする必要が出てくる。結果として他の人々の負担も増え、生産性が低下する。
 プレゼンティーズムによる損失は、年間7兆3000億円に上るというデータもある。一方、病気で欠勤する「アブセンティーズム」の損失は3000億円で、プレゼンティーズムの方がはるかに大きい。
 では、このような事態を引き起こさないために、どうすればよいのか。次の五つの要素が挙げられる。
「心理的安全性の確保」、「適切な業務の質と量」、「職場のコミュニケーション」、「働き方の柔軟性」、「サポート体制」である。
 如何だろう。貴塾の実態は。

(如己 一)

目次

  • 6 CatchUp 01 株式会社ウイングネット 変える。でも、ウイングネットらしさは変えない──新社長・田中麻沙枝氏らに聞く、新体制の狙い
  • 8 CatchUp 02 株式会社アイトップ 東大合格者を数多く輩出し続ける秘密とは
  • 10 CatchUp 03 株式会社成基「地域の学びを止めない」 成基が語る、松浦塾 西山天王山校の事業譲受の意味
  • 14 塾長の決断(8) 学習教室サクセス 地元で愛されてきた塾が大切にしてきたもの
  • 16 挑む私学 京都産業大学附属中学校・高等学校
  • 19 目次・巻頭言
  • 20 NEWS ARCHIVES
  • 48 千里の道も一歩から ~編集長備忘録~
  • 49 【特集】 教育ICT考2026〈前編〉
  • 74 TOP LEADER Interview 対話を軸に、自立学習を再定義する。 株式会社 明光ネットワークジャパン
  • 84 企業研究(157) 株式会社エデュコン
  • 87 日本教育ペンクラブ・リレー寄稿(387)
  • 88 疾風の如く(202) 上杉塾(東京都) 代表 斉藤 誠亮 さん
  • 90 現代学習塾経営概論(38)
  • 92 For Whom the 塾 Tolls(57)
  • 94 自ら動き出すチームにする方法(140) 中谷彰宏
  • 96 One Target(17) 的場一成
  • 98 PAPER REVIEW(26) 浅見貴則
  • 100 シン・ジュクジン(54)
  • 101 芸術見聞録(154)
  • 102 わが子、就学中(62)
  • 103 塾長の机
  • 104 為田裕行の「教育ICT行」(134)
  • 105 10¹⁵ PETA(61)
  • 106 キクチカラ(17) 菊地香江
  • 107 Opinion from School(82)
  • 108 林明夫の「歩きながら考える」(249)
  • 110 新・授業改革を目指して(150) 石川幸夫
  • 112 私塾界インサイト(98)
  • 116 塾はどこから来たか、塾は何ものか、塾はどこへ行くのか―そして私(54)
  • 118 咲かせよ桜(134) 小林哲夫
  • 122 論点2026(5) 高等専門学校(高専)とは? 再評価が進むもう一つの進路
  • 126 編集後記
  • 128 Book Review
  • 130 塾長のためのガジェット講座

小中高の一貫指導で県内トップレベルの合格を実現

1988年創立の徳島第一ゼミ(徳島県徳島市)は1993年に東進衛星予備校に加盟し、徳島駅前校を開校した。東大や京大といった最難関に多くの合格者を輩出し、県内トップレベルの実績を誇っている。同校舎のどのような指導が合格へと結びついているのか、部長の小倉亮氏を取材した。

徳島第一ゼミ/東進衛星予備校 徳島駅前校の外観

最難関合格を維持しつつ間口を拡大

──東進衛星予備校 徳島駅前校には、どのような生徒が通っていますか。

 以前は東大や京大を目指す上位層が多かったのですが、5〜6年ほど前からは幅広い層が通ってくれるようになりました。
 どうすれば楽しく学べるかを生徒と一緒に考えるようになったことで、上位以下の生徒も身構えずに通える雰囲気になりました。そういう生徒たちは、地域の国公立大に的を絞っているケースが多いですね。
 ただ、上位層に対する指導はこれまでと変えておらず、間口を広げながらも最難関を目指せる校舎となっています。

小倉亮氏

──上位層には、どのように指導していますか。

 勉強ができる生徒にはとかく遠慮がちになりますが、私たちは言うべきことはしっかり言うようにしています。
 教室は365日休むことなく開けていますので、毎日来るようにも指導しています。「塾というより、学校に二つ通っている感覚」と話してくれる生徒は多いですね。
 また、うちに通っている生徒以外にも、県内には超上位層が一定数います。しかし残念ながら、そういう生徒は県外の中高に通うケースが多いので、徳島にいても東大・京大を目指せることを今後もしっかり見せていく必要があると感じています。

小中高一貫指導のよさを存分に発揮

──東進コンテンツでは、何が有効だと感じますか。

 全国レベルの中高一貫校のペースに負けないためにも、一番は先取り学習ですね。それによって、志望大学に向けた対策がしっかりできています。
 また新たに「東進個別」がリリースされ、優れたコンテンツだと感じています。本校舎では東進個別を学校の勉強を定着させるコースと位置づけ、推薦入試を目指す生徒に勧めています。

──御社は四谷大塚NETと、東進中学NETも開校されていますね。

 はい。小学部・中学部・高校部が同じ校舎に入っているので、一から関係を作る必要がなく、生徒・保護者に喜ばれています。
 先輩がすぐ近くにいるので将来のイメージもしやすく、「中学高校ではこれを学ぶから、今はこれを習得する必要があります」と、小学生のうちから意識付けできるのがいいですね。今の勉強に納得して取り組めますし、中高に上がってからもスムーズです。
 また、小中学生の頃から「東大に行きたい」と言いながら、行動できていない生徒もいます。そういう子には「高校生になってから学ぶのでは遅い」と伝えていますが、響きやすいなと感じます。

家庭的な社風とベテランの力が強み

──社内の雰囲気についてお聞かせください。

徳島第一ゼミの村元京子塾長

 塾長は魅力的な人で、一人ひとりが家族のように接してもらえています。未だに社員全員に誕生日プレゼントを渡してくれますし、私自身いろいろ悩みを聞いてもらってきました。こういう関係性が生徒・保護者に伝わっているようで、小学生から「あ、塾長だ」と親しまれています。
 また社内には、ノウハウの共有を大切にする文化があり、部署別会議と全体会議は、各週1回ずつおこなっています。昨今は会議を減らす傾向にあると思いますが、「あの生徒は今こうなっています」と生徒たちの情報を共有することで助け合えますし、様々な気づきが得られます。

──指導において課題に感じていることはありますか。

 塾での指導は属人性が高く、マニュアル化するのは難しいのかもしれませんが、個人的にはそうしたものがあるといいなと感じます。
 また若手の割合が少ないので、その採用と育成も課題だと感じています。優しい生徒指導によって「通いやすい塾作り」ができたので、「若手が入りやすい塾作り」もできるはずです。
 ベテランが多いのは、裏を返せば強みです。生徒が東大に合格すると教師にとっても成功体験となり、経験値が上がります。もちろんうまくいかないこともありますが、徳島駅前校にはいろいろな経験を積んできたベテランがいて、合格の大きな下支えになっています。

ここに通えば夢が叶うという校舎へ

──少子化対策については、どのようにお考えですか。

 2 0 2 4 年に学童をスタートさせ、そろばん、読書、英会話といった学習につながる指導をおこなっています。そうして裾野を広げていくことは有効だと思いますし、四谷大塚は小1から通えるためもっと増やしていきたいのですが、まだそこまでニーズがないのが現状です。
 それから保護者説明会では「中学受験はしておくべき」と訴えています。行くかどうかは受かった後に決められるので、まずは中学受験をしておいたほうがよい。それで得た経験は、中学高校と進んだ時に大いに役立ちます。実際、中学受験を経験した四谷大塚NET出身の生徒は、同じ授業を受けていても吸収力が違うなど、伸びしろがあるなと感じます。

2024年から塾の建屋内に学童保育を開設した

──改めて、最難関を突破する生徒の育成のために、大切なことは何だと感じますか。

 社員みんなが意識しているのは、やはり「小学生のうちから将来を見せ、一貫し
てそれを伝え続けること」です。それによって生徒のマインドは、大きく変わっていくと感じています。
 また我々としては志望校合格だけでなく、人間力が育つ、一生を共にする仲間ができるなど、「徳島駅前校に通えば夢が叶う」という校舎にしていきたいですね。

月刊私塾界2026年4月号(通巻540号)

巻頭言

 読者諸氏は生徒の進路指導に際し、高等専門学校(高専)を念頭に置いたことがあるだろうか。
 高専は高度経済成長期の1962年に産業界の要請を受け、実践的な技術者養成を目的に創設された。実際に手を動かす中で技術を身に付ける場とした。
 従来、高専生の就職先といえば、地元の製造業やインフラ企業などが中心だった。学校側も長年の付き合いがある地元企業への推薦枠を重視し、学生もそのルートに乗って、手堅く就職を決めるのが一般的な高専生のキャリアだった。ここに学習塾が高専を視野の外に置いてきた理由がありそうだ。
 しかし、ここ数年で状況は一変している。
「好奇心、チームワーク、論理的思考力、そして手触り感のある現場経験。これらを高い水準で備えており」と。台湾積体電路製造(TSMC)の日本法人・人事責任者の声である。
 さらに、ここに来て外資系企業の参入が目立っている。学歴よりも実務スキルを重視する外資系の人事思想と、理論と実践を両輪で鍛える高専教育との相性は良い。グローバル基準の報酬を提示できる外資系の参入は、採用競争の構図を根本から変えつつある。
国内には計58校の高専があり、約5万6000人が学ぶ。各地域の技術者供給機能を担うと同時に、近年はAIなどの先端技術に精通した、より高度な教育機関へと進化してきた。その「進化した高専」が今、改めて見直されている。
 如何だろうか。一度高専を研究してみては。

(如己 一)

目次

  • 6 CatchUp 01 喜望ゼミナール 子どもが夢中で学ぶ「そろタッチ」で 塾への入口を広げる喜望ゼミナール
  • 8 CatchUp 02 寺小屋グループ  やる気スイッチグループ参画から1年 再び成長軌道に乗った寺小屋グループ
  • 14 塾長の決断(7) 大和塾・髙橋尚一塾長が守り続ける〝手を差し伸べる教育〟
  • 16 挑む私学 洗足学園小学校
  • 19 目次・巻頭言
  • 20 NEWS ARCHIVES
  • 50 千里の道も一歩から ~編集長備忘録~
  • 51 【特集】 私塾界 Outsight 2026
  • 64 CatcHup03 野田塾 atama+を使った新業態で不採算校を黒字化へ
  • 68 TOP LEADER Interview 先進的な私学の取り組みをリリース 中学受験マーケットを拡大 株式会社 日能研関東
  • 80 企業研究(156) 株式会社新興出版社啓林館
  • 83 日本教育ペンクラブ・リレー寄稿(386)
  • 84 疾風の如く(201) 学習塾BOND(東京都) 教室長 島田 大和 さん
  • 86 現代学習塾経営概論(37)
  • 88 For Whom the 塾 Tolls(56)
  • 90 自ら動き出すチームにする方法(139) 中谷彰宏
  • 92 One Target(16) 的場一成
  • 94 PAPER REVIEW(25) 浅見貴則
  • 96 シン・ジュクジン(53)
  • 97 芸術見聞録(153)
  • 98 わが子、就学中(61)
  • 99 塾長の机
  • 100 為田裕行の「教育ICT行」(133)
  • 101 10¹⁵ PETA(60)
  • 102 キクチカラ(16) 菊地香江
  • 103 Opinion from School(81)
  • 104 林明夫の「歩きながら考える」(248)
  • 106 塾ソムリエの講師研修指南 西村則康(名門指導会代表 塾ソムリエ)(66)
  • 108 私塾界インサイト(97)
  • 112 塾はどこから来たか、塾は何ものか、塾はどこへ行くのか―そして私(53)
  • 114 咲かせよ桜(133) 小林哲夫
  • 118 論点2026(4) 次期学習指導要領の論点整理 ― 情報教育・評価改革・教育課程の「余白」が示す学校改革 ―
  • 122 編集後記
  • 124 Book Review
  • 126 塾長のためのガジェット講座

驚異的な合格実績を生み出す仕組みと現場力

東大4名、京大8名、北大16名と、2025年度の合格実績が圧倒的だった東進衛星予備校 札幌南高前校。練成会グループ(北海道札幌市)が運営するこの校舎は、中学部からの継続率も年々向上している。校舎長の中嶋宏一氏に、どのような施策が成果につながっているのか取材した。

卓越した合格実績が生まれる要因とは

東進衛星予備校 札幌南高前校の外観

──札幌南高前校の合格実績が、好調な理由を教えてください。

 北海道で成績ナンバーワンの高校、札幌南高校の生徒が在籍の約8割を占めています。
 学力が元々高いところに、本部から「仕上げ特訓」が提供されるようになったことが大きいですね。長年、東進が蓄積してきた膨大なビッグデータとAIを組み合わせた仕上げ特訓は、その生徒が今解くべき最適な問題を提案してくれるんです。それによって、合格がグンと近づくようになりました。
 また、同じく東進本部が提供・推奨している「過去問演習講座共通テスト対策」も非常に有効で、夏には多くの生徒がこれを解いていました。
 さらに当校舎では、東進模試の過去問集である「大問別演習」を解く生徒も多いです。これは特に本部から勧められているわけではないのですが、苦手ジャンルの克服につながっているんです。

──貴校独自の取り組みについても教えてください。

 優秀者を掲示板に貼り出すようにしています。札幌南の同級生がほとんどなので、「あの子はここまで終わってるのか」と、刺激を受けながら切磋琢磨してくれています。
 さらに、週1回進捗確認などをおこなう担任助手も全員札幌南出身なので、生徒と打ち解けるのが早い。学校の先生の話題などで盛り上がりながら、東進の勉強をどう進めていけばよいかを親身にアドバイスできています。

担任助手に指導を任せ自主性を重んじる

──上位生を指導する上での、ポイントをお聞かせください。

 ほとんどの生徒にはすでに勉強習慣があるため、自主性を重んじています。
 そのため高2生と高3生の指導は、年齢の近い担任助手が中心に行っています。日々の業務に関しては指示書を出して伝え、毎月の校舎内研修で大きな方向性を確認しています。
 例えば「自分が合格した時の勉強法を、一方的に押し付けないように」と担任助手には伝えていて、決めつけや押しつけではなく、まずは生徒たちの状況をよくヒアリングし、それに基づいてアドバイスするよう指導しています。
 ただし高1生に関しては、社員がスケジュール管理を主導しています。というのも、札幌南では7月に「学校祭」があり、それが終わるまでは東進の自主性を重んじるスケジュール管理に慣れていない生徒が多く、職員が情報を一元管理したほうが指導しやすいからです。

25年7月に練成会中学部と東進で合同実施したトップリーダーと学ぶワークショップ

──上位生でも、伸び悩むことはあるのでしょうか?

 あります。特に仕上げ特訓がなかった頃はやりたい勉強だけしてしまい、それが伸び悩みの原因になるケースが見受けられました。しかし仕上げ特訓ができてからは、AIが解かなくてはならない問題をレコメンドしてくれるので、そうしたことはかなり減っています。

中学部との連携で継続率が大きく向上

──練成会の中学部と、高校部(東進)との連携についてお聞かせください。

 近年は中学部と高校部の連携が非常に戦略的にできるようになりました。
 8月と12月には、東進本部が映像を提供する「トップリーダーと学ぶワークショップ」のイベントに中学生も参加できるようにしました。大学の先の人生を考えるワークショップなので、中学生には難しいと思っていたものの意外にそうでもなく、参加者同士で語り合うことで志が生まれたりしています。
 また毎年11月には、東進の人気講師である今井先生を招き、「公開授業・高校進学説明会」を実施しています。こうしたイベントを通じ、高校に上がってからのアドバイスをしたり、高校受験で終わりではないことを伝えることができていて、その結果、継続率は毎年向上しています。

本部提供のデータも入会や継続を促進

──入会や継続の面談をする際、どんなことを意識していますか。

 札幌南生は自分で考える力があるため、「納得感」を大切にしています。じっくり考えてもらい、納得したうえで入会してもらいたいなと。
 一方、札幌南生の中でも、視野が狭いことが原因で伸び悩んでいる生徒もいますので、「こういう勉強をすると、その志望校の合格可能性が上がるよ」と、ハッキリ伝えることを意識しています。「この大学に入った先輩は、これくらい勉強していた」と実際のデータを見せると、生徒は勉強への意欲を高め、入会・継続してくれるケースが多いです。
 また保護者に響くのが、模試で全体の正答率が高いけれど自分が間違えた問題を並べた「正解必須問題」というデータです。落としてはいけない問題をウェブ上で並び替えながら、「ぜひこの対策のために、東進で頑張ってみませんか?」のように伝えます。そうすると保護者が「自分たちの時代にこんなものがあればもっと上を目指せていたのに」と東進の強みを感じていただきやすいです。

──今後の展望をお聞かせください。

 2025年度の実績は確かによかったのですが、毎年よいわけではありません。ポテンシャルがある生徒が集まっていることを考えると、東進のコンテンツをいかに確実にやり切らせるかが肝だと考えています。
 また、結果がよかった生徒を振り返ってみると、まるでゲームのように楽しみながら勉強していました。楽しく通える校舎作りを、さらに意識して参ります。

毎年11月に中3持ち上げを目的として英語科の今井宏先生の公開授業を実施。規模は大きく、今年は午前・午後の2回実施でして、1300名近くを動員した

月刊私塾界2026年3月号(通巻539号)

巻頭言

 社員が育たない、と嘆かれる塾長は多い。何が課題なのだろうか。
 中部地方の某大手塾を、ストアコンパリゾンの一環で訪ねたときのこと。
「午後3時にA塾長と面会のお約束で訪問いたしました」「はい、聞いております。塾長は隣の喫茶店におりますので、そちらへ行ってください」。
 向かうと、件の塾長は店の片隅に座り、赤のサインペンを持ち、新聞折込広告の校正をしていた。
「えっ!? ここまでご自身でやられるのか」と驚くと同時に、「これでは部下が育たない」と感じた。
 何でも自分でやらなければ気が済まない塾長は多い。しかし、それでは社員は成長しない。自らの仕事を手放すための最大のポイントはやはり人財の育成と指導だ。
 初めに、どうしたら動機付けできるのか。まずはある一定の待遇が必要だ。「給料も休日も少ないけれど、仕事を頑張ってくれ」と言っても無理な話である。
 次に、安心して働けるようにする。仕事をするときに不安だと成長する気になれないので、マニュアル化や仕事の標準化を進めよう。
 さらに、上司が安全基地になること。温かく見守り、「失敗してもフォローする」といった姿勢を示すことだ。
 加えて、人事評価制度の構築も必要である。頑張っても頑張らなくても評価が同じでは、意欲的には働けない。制度に留まらず、日常的に褒め、叱る。しっかり話を聞く。そして、仕事を任せること。権限委譲は、社員からすると最大の動機付けになる。

(如己 一)

目次

  • 6 CatchUp 01 ガゼット School Managerで保護者との信頼関係がより強固に
  • 8 CatchUp 02 教育開発出版株式会社 「先生の代わり」ではなく、先生の〝活躍どころ〞を増やす ──教育開発出版のAI採点「KSAI」とDX思想
  • 10 CatcHup03 徳島第一ゼミ 小中高の一貫指導で県内トップレベルの合格を実現
  • 14 塾長の決断(6) 学習塾FRONT 塾長 植田 剛仁 氏 〝塾っぽさ〟を捨てる─。 選んだのは、拡大ではなく「塾の常識」の更新
  • 16 挑む私学 江戸川学園取手小学校
  • 19 目次・巻頭言
  • 20 NEWS ARCHIVES
  • 48 千里の道も一歩から ~編集長備忘録~
  • 51 【特集①】株式公開企業塾2026年2・3月期  第3四半期決算を読む
  • 60 【特集②】『学習塾白書2025』を読む
  • 70 HOT TOPICS 【中学受験】浜学園生が夢中 「正解のない問いが自分の言葉を育ててくれた」 非認知スキル教育プログラムの魅力
  • 75 【特別企画】Yoreo Paritto
  • 80 企業研究(155) 株式会社タイミー
  • 83 日本教育ペンクラブ・リレー寄稿(385)
  • 84 疾風の如く(200) TSUYO JUKU(東京都) 塾長 安本 剛史 さん
  • 86 現代学習塾経営概論(36)
  • 88 For Whom the 塾 Tolls(55)
  • 90 自ら動き出すチームにする方法(138) 中谷彰宏
  • 92 One Target(15) 的場一成
  • 94 PAPER REVIEW(24) 浅見貴則
  • 96 シン・ジュクジン(52)
  • 97 芸術見聞録(152)
  • 98 わが子、就学中(60)
  • 99 塾長の机
  • 100 為田裕行の「教育ICT行」(132)
  • 101 10¹⁵ PETA(59)
  • 102 キクチカラ(15) 菊地香江
  • 103 Opinion from School(80)
  • 104 林明夫の「歩きながら考える」(247)
  • 106 新・授業改革を目指して(149) 石川幸夫
  • 108 私塾界インサイト(96)
  • 112 塾はどこから来たか、塾は何ものか、塾はどこへ行くのか―そして私(52)
  • 114 咲かせよ桜(132) 小林哲夫
  • 118 論点2026(3) 調整授業時数制度とは
  • 122 編集後記
  • 124 Book Review
  • 126 塾長のためのガジェット講座

学習塾白書2025

 

 学習塾白書2025発刊致しました。2026年2月28日までのご注文は早期お値引き価格で販売しています。さらに調査割引もございます。ご協力頂いた塾・企業様には、5,500 円をお値引きさせて頂きます。

目次

ご購入は下記のフォームから受け付けております。

https://docs.google.com/forms/d/1LsYG2–5iwgeDLq_OAYmeJY5arVcNRxPrvaSMfCRpn0/viewform?edit_requested=true

必要事項をご入力の上ご注文ください。
※「早期割引」は2026年2月28日(土)までのご注文となります。
※「調査割引」は、Ⅱ章の企業情報調査にご協力いただいた企業が対象となります。
(企業調査は2025年10月下旬にメールもしくはFAXでご協力をお願いしております)

価格改定のお知らせ

 拝啓 時下ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
 平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
 さて、この度は、「学習塾白書」の価格改定をお願いしたく、ご連絡いたしました。
 ご承知の通り、昨今の原材料費や物流コストは著しく高騰しております。弊社といたしましても、生産性の向上や経費削減など、あらゆるコストダウンに努めてまいりましたが、もはや企業努力のみで吸収することは極めて困難な状況となりました。
 つきましては、誠に心苦しい限りではございますが、下記の通り価格を改定させていただきたく存じます。

 今回の改定でお客様のご負担が大きくなってしまいますことを心よりお詫び申し上げます。今後とも、より一層の品質・サービス向上に努め、ご満足いただける製品をお届けする所存でございますので、何卒諸事情ご賢察の上、ご理解賜りますようお願い申し上げます。

2025年11月吉日

『学習塾白書2025』編集委員会

山田 未知之

月刊私塾界2026年2月号(通巻538号)

巻頭言

 貴塾ではAIを導入しているだろうか。
 世間では、AIが人間の仕事を奪う、と言われることがあるようだ。
 大規模な技術革新では、仕事の性質は変化するのが常だ。自動車の登場で、馬車の御者が自動車の運転手になったように。AIの普及でも同様の変化は避けられない。
 一方で、AIが多くの職種を完全に代替できるとは考えられない。
 LLM(大規模言語モデル)は主にテキストデータを学習するが、仕事の大半はマニュアル化できるものではない。ノウハウは上司と部下、社員同士の信頼関係に基づくものだ。人間同士のつながりを、インターネット上のテキストデータで学習したAIが完全に代替することはできない。
 AIを使えば、過去の取引情報を要約し、営業担当者がより多くの知識を持って商談に臨める。重要なのは、顧客は機械ではなく人間と話したいという点である。
 人間の社員は会社のために働くが、LLMは誰のためにも働いていない。単なるソフトウエアに過ぎない。これは非常に重要なポイントだ。私たちが人財を採用するのは、その人が会社のために働いてくれるからである。
 AIは生産性を高めるが、仕事そのものはできない。「タスク」は「作業」であり、「ジョブ」は「仕事」に近い概念だ。AIはタスクに適しているが、人の仕事を担うことはできない。仕事とは、人と人との関係性に基づくからである。
 如何だろうか。読者諸氏が塾内でAIを活用する際の指針になりはしないだろうか。 

(如己 一)

目次

  • 6 HOT TOPICS 注目のRobloxを使ったプログラミング教育とは?
  • 10 Special Report カンリー×私塾界 共同オフラインセミナー デジタル時代における 新たな入塾生獲得戦略と未来展望
  • 14 塾長の決断(5) 株式会社育星舎 代表取締役 村東 慎右 氏 引き継いだ塾を立て直し、本領発揮へ
  • 16 挑む私学 京都光華中学校・高等学校
  • 19 目次・巻頭言
  • 20 NEWS ARCHIVES
  • 50 千里の道も一歩から ~編集長備忘録~
  • 51 【特集】Seminar Report
 私塾界PREMIUM SEMINAR 2025
  • 68 企業研究(154) 株式会社SAMURAI
  • 71 日本教育ペンクラブ・リレー寄稿(384)
  • 72 疾風の如く(199) Tkechiyo塾(愛知県) 塾長 守田 浩規 さん
  • 74 現代学習塾経営概論(35)
  • 76 For Whom the 塾 Tolls(54)
  • 78 自ら動き出すチームにする方法(137) 中谷彰宏
  • 80 One Target(14) 的場一成
  • 82 PAPER REVIEW(23) 浅見貴則
  • 84 シン・ジュクジン(51)
  • 85 芸術見聞録(151)
  • 86 わが子、就学中(59)
  • 87 塾長の机
  • 88 為田裕行の「教育ICT行」(131)
  • 89 10¹⁵ PETA(58)
  • 90 キクチカラ(14) 菊地香江
  • 91 Opinion from School(79)
  • 92 林明夫の「歩きながら考える」(246)
  • 94 塾ソムリエの講師研修指南 西村則康(名門指導会代表 塾ソムリエ)(65)
  • 96 私塾界インサイト(95)
  • 100 塾はどこから来たか、塾は何ものか、塾はどこへ行くのか―そして私(51)
  • 102 咲かせよ桜(131) 小林哲夫
  • 106 論点2026(2) 令和8年度 文部科学省 概算要求のポイント
  • 110 編集後記
  • 112 Book Review
  • 114 塾長のためのガジェット講座

生徒・家族・地域とともに歩む学び舎志学門の挑戦

受験期の生徒を守るため、事業承継に手を挙げた志学門の横山愛子代表。大阪の下町にある2校舎を拠点に、地域から絶大な信頼を集めている。生徒の成績向上はもちろん、「この場所で出会って人生が変わった」と思ってもらえる校舎を目指し、生徒・保護者・社員が共に成長できる学び舎づくりに取り組んでいる。

事業承継の覚悟と社名に込めた想い

──志学門の設立の経緯について教えてください。
 私はもともと、志学門の前身にあたる会社の社員だったのですが、当時の社長が高齢ということもあり、
事業承継の話が持ち上がりました。ただ、当時は財政状況もあまり良くなく、事業を引き継いでくださる方もいない状態だったんです。そこで私が、もちろん勇気も必要でしたが、「やらせてほしい」と手を挙げ、志学門という会社を設立し、校舎の運営を引き継ぐことにしました。もし、私が名乗り出なければ、預かっている生徒たちを受験の最中に放り出すことになる。そうした状況は避けなければいけないという気持ちが大きかったです。現在、志学門は3 期目で2校舎を運営しています。

横山愛子氏

──志学門という社名には、どんな想いが込められているのですか?
「志学」は論語の「吾十有五にして学に志す」から引きました。15歳の高校生たちが、学びを始める場所でありたいという想いです。そして「門」は学びの始まりの場所という意味を込めています。

──素晴らしい名前ですね。以前の会社は、東進衛星予備校のみを運営されていたのですか?
 元々は小中学生を対象にした塾から始まった会社だったのですが、20年以上前から東進衛星予備校に加盟していました。ただ、加盟校の中でも知名度が低く、加盟はしているけれど東進のコンテンツを十分に活かしきれていない状態が続いていました。私は、その会社に入社して、まずその状況を変えていきました。最後に入った最年少の社員の意見を、社長と当時の上司二人が聞いてくださり、ありがたいことにこの上司たちは、今も志学門で働いていただいています。

家族全体を支える〝人生が変わる場所〟

──志学門の強みはどこにあると思いますか?
 満足度の高さ、生徒との距離の近さ、保護者との関係性ですね。私たちは、生徒だけでなく保護者を含めた家族全体で同じ方向を向いて戦っていくことを大事にしています。

──満足度を上げるために心がけていることはなんですか?
 成績を上げることはもちろん大事ですが、それ以上に「この場所で私たちと出会ったから人生が変わった」と思ってもらえるようにすることです。特に保護者との関わりはうちのこだわりで、「みんなで戦っていくんだ」と言える関係性を築いています。
 本人だけでなく、ご家族全体の満足度向上を意識しています。だからこそ、保護者からの厳しいお声も「ありがたい」と本気で思っています。不安があるからこそ言ってくださるので、それをケアするのも仕事の一部。ある意味、メンタルケアクリニックのような校舎です(笑)。
 卒業後もご家庭とのつながりが続き、3年前に卒業した生徒が志学門を紹介して入学してくれたり、兄弟での入塾も多く、本当にありがたい限りです。少子化で業界全体は厳しい状況ですが、うちは逆に生徒数が増えています。最近は2校舎のうち1校舎で、高1・高2の生徒が増えてきました。

生徒同士の交流の場となるようにと設計されたエントランスホール

──高1・高2が増えている要因を教えてください。
 低学年の生徒こそ大切にすべきだと考え、手厚いケアをしています。登校率は70〜80%と非常に高く、週4〜5回通う生徒もいます。1年生でも学年トップになるなど成績が上がり、それが楽しさやモチベーションにつながっています。さらに、高3の先輩が「1年生から頑張れるなんていいな」と声をかけてくれることで、後輩のやる気も引き出されています。
 また、「高0生」という形で意欲の高い中学生も受け入れ、6年計画で大学受験を見据えています。

人を宝とする組織づくりと未来構想

──社員やチームを増やしていくことも考えていますか?
 そうですね。担任助手からも採用を増やしていきたいと思っています。そのためには、私たちの仕事を見て「楽しそうだな」と思ってもらえることが大事です。教育はとても難しく、社員のメンタルが整っていないとできません。生徒や保護者は勉強や生活面で悩みを抱えて来てくださるのに、私たちが悩みを抱えていてはケアできません。志学門は社員や担任助手をとことん大切にし、愛を与えることを大事にしています。それができなければ、教育は成り立たないと思っています。

事業承継から3年余りの間に数多くの表彰状を授与されてる

──愛を与えるために普段から取り組んでいることはどんな事ですか?
 コミュニケーションの機会を多く設けています。担任助手とも食事に行ったり、今度はバーベキューも予定しています。その子の良いところを見つけ、輝ける場を考えて配置しています。本当に人が宝で、人のおかげで成り立っていると実感しています。

──今後の展開はどう考えていますか?
 新たな校舎展開を目指し、私たちにしか建てられない場所に校舎を作りたいです。下町での運営経験を活かし、私たちにしか救えない層や地域があると感じています。一方で、少子化の影響で東進の中でも生徒が集まりにくい校舎が出てきています。だからこそ、元気のない校舎を立て直すことも今後はやっていきたいです。ボロボロだった校舎を引き継いだ経験があるので、この経験を活かせますし(笑)、私たちだからこそ、もっと生徒を増やせる校舎があると思っています。

桃谷駅前校には100以上のブースが並ぶ

月刊私塾界2026年1月号(通巻537号)

巻頭言

 日本経済は30年ぶりに目を覚まし、少しずつ回復軌道を歩み始めているようだ。経済力をはじめとする国力を回復させる施策に本格的に取り組む時が来ている。経済力復活のかぎを握るのは人財である。人財の力を高めるためには、日本人が本来重視してきた利他、至誠、知行合一の精神を復活させることが必要だ。
 こうした人格形成教育の重視は一見、経済力、人財の質といった国力の基礎を左右する要素と関係がないように見える。しかし、日本が江戸時代以来、国民全体で培ってきた伝統思想に基づく〝利他〟、〝至誠〟、〝知行合一〟といった人間力は、世界からの高い評価につながる。サッカーワールドカップにおいて、日本人観客が自席周辺の後片付けをしたことが世界から称賛されたのはその一例だ。
 特定分野において目覚ましい業績を上げるには特別な素質に恵まれた専門能力が重要だ。だが、それを超一流のレベルまで磨き続け、周囲の人たちから熱い支援を受け続けるには立派な人格を備えていることが必要だ。
 優れた人格は利他の精神、至誠、人一倍の努力、自己規律、他者への思いやりなど、全面的な人間力であり、経済、文化、政治・外交あらゆる面において立派な業績を修める土台となる。日本が国力を回復するためには、幼稚園、小学校から大学、大学院、企業内教育に至るまで、人格形成教育に注力することが重要である。
 我々教育サービス業界もその大切な一翼を担う。

(如己 一)

目次

  • 16 CatchUp1 第一ゼミナール久保塾 業務効率が格段にアップ 「FLENS School Manager」の導入で実現した  第一ゼミナール久保塾の「コア業務集中」とは
  • 18 CatchUp2 練成会グループ 驚異的な合格実績を生み出す仕組みと現場力
  • 22 塾長の決断(4) 株式会社エス・アイ教育総合センター(法)代表取締役塾長 野中 績宏 氏 根を残して枝を伸ばす 野中塾長が貫いた「決断」の設計
  • 24 挑む私学 プール学院中学校・高等学校
  • 27 目次・巻頭言
  • 28 NEWS ARCHIVES
  • 56 千里の道も一歩から ~編集長備忘録~
  • 57 【特集】
  • 編集部が選んだ
  • 2025年重大ニュース
  • 注目のキーワード2026
  • 78 Special Report 授業技術コンテスト 創立50周年の早稲田アカデミー 「第1回 須野田記念 授業技術コンテスト」 を開催
  • 82 TOP LEADER Interview 信州から世界へ向けて教育を発信。 学校法人 信学会
  • 92 企業研究(153) 株式会社Herazika
  • 95 日本教育ペンクラブ・リレー寄稿(383)
  • 96 疾風の如く(198) 郡山俊英スクール(石川県) 代表 橋本 紘樹 さん
  • 98 現代学習塾経営概論(34)
  • 100 For Whom the 塾 Tolls(53)
  • 102 自ら動き出すチームにする方法(136) 中谷彰宏
  • 104 One Target(13) 的場一成
  • 106 PAPER REVIEW(22) 浅見貴則
  • 108 シン・ジュクジン(50)
  • 109 芸術見聞録(150)
  • 110 わが子、就学中(58)
  • 111 塾長の机
  • 112 為田裕行の「教育ICT行」(130)
  • 113 10¹⁵ PETA(57)
  • 114 キクチカラ(13) 菊地香江
  • 115 Opinion from School(78)
  • 116 林明夫の「歩きながら考える」(245)
  • 118 新・授業改革を目指して(148) 石川幸夫
  • 120 私塾界インサイト(94)
  • 124 塾はどこから来たか、塾は何ものか、塾はどこへ行くのか―そして私(50)
  • 126 咲かせよ桜(130) 小林哲夫
  • 130 論点2026(1)  サプライティーチャーとは
  • 134 編集後記
  • 136 Book Review
  • 138 塾長のためのガジェット講座

月刊私塾界2025年12月号(通巻536号)

巻頭言

 興味深い調査結果がある。博報堂生活総合研究所「若者調査」だ。1994年と2024年に19〜22歳の未婚男女を対象に、同一設計・同一質問で実施した時系列調査である。いつくか調査結果を拾ってみる。
「落ち込んだ時、一番そばにいてほしい相手」を父親、母親、同性/異性の一番の友達から一つ選ぶ項目。1994年の調査では、「異性の一番の友達」が55・9%と過半数を占めていたが、2024年には16・0%と40ポイント近く激減している。
 次に、「同性の一番親しい友達と知り合った時期」を聞いてみると、1994年、2024年調査ともに過半数を占めているのは「中学・高校時代」で変わらないが、「小学校入学前」と「小学校」を足した割合が19・6%から34・5%に大幅に上昇している。
 そして、友人関係が途切れる機会自体も減少している。その一つが中高一貫校の増加だ。1999年に制度変更があり、国公立の中高一貫校の設置が可能になったため、その数は急増した。制度が導入された初期はわずか17校しかなかったが、22年には全国で673校と約40倍にまで増加している。6年間という長い時間を固定化されたメンバーで過ごすため、友人関係の入れ替わりが起こりにくくなり、一時的ではない、深く永続的な絆が育まれやすくなった。
 次のような若者が現れているのかも。学習塾で同じクラスだったライバルと中高大と一緒に進む、など。我々は実に重要な役割を担っている。

(如己 一)

目次

  • 6 CatchUp1 個別指導iKUSHiN〝ライブ感〟を大切にしたい iKUSHiNが「メガスタto B」で挑む教師不足の課題解決
  • 8 CatchUp2 株式会社土佐塾 塾生保護者をファン化するアプリ 「FLENS School Manager」
  • 12 HOT TOPICS 第13回ニュース作文コンクール・東京の部表彰式
  • 14 塾長の決断(3) 株式会社fit group 代表 田尾 昭憲 氏 たくさんの縁に恵まれ社会で必要とされる塾へ
  • 16 挑む私学 海陽中等教育学校
  • 19 目次・巻頭言
  • 20 NEWS ARCHIVES
  • 50 千里の道も一歩から ~編集長備忘録~
  • 49 【特集①】 株式公開企業塾2026年 2・3月期中間決算を読む
  • 62 【特集②】 私塾界リーダーズフォーラム 2025A/W
  • 74 【特別企画】Yoreo Paritto
  • 76 Special Report 全国模擬授業大会 in 名古屋 2025 初の二冠誕生で歴史に新たな1ページが
  • 80 TOP LEADER Company TOP LEADER 年末スペシャル対談 教育の可能性を広げる“事業創造プラットフォーム” ベストコ×ユナイテッドが描く次の共創モデル 株式会社ベストコ × ユナイテッド株式会社
  • 92 企業研究(152) Hanji株式会社
  • 95 日本教育ペンクラブ・リレー寄稿(382)
  • 96 疾風の如く(196)子別指導塾 つなぐ(石川県)塾長 田端 孝寛 さん
  • 98 現代学習塾経営概論(33)
  • 100 For Whom the 塾 Tolls(52)
  • 102 自ら動き出すチームにする方法(135) 中谷彰宏
  • 104 One Target(12) 的場一成
  • 106 PAPER REVIEW(21) 浅見貴則
  • 108 シン・ジュクジン(49)
  • 109 芸術見聞録(149)
  • 110 わが子、就学中(57)
  • 111 塾長の机
  • 112 為田裕行の「教育ICT行」(129)
  • 113 10¹⁵ PETA(56)
  • 114 キクチカラ(12) 菊地香江
  • 115 Opinion from School(77)
  • 116 林明夫の「歩きながら考える」(244)
  • 118 塾ソムリエの講師研修指南 西村則康(名門指導会代表 塾ソムリエ)(64)
  • 120 私塾界インサイト(93)
  • 124 塾はどこから来たか、塾は何ものか、塾はどこへ行くのか―そして私(49)
  • 126 咲かせよ桜(129) 小林哲夫
  • 130 論点2025(12)教育の未来を読み解く全国学力・学習状況調査(経年変化分析調査)
  • 134 編集後記
  • 136 Book Review
  • 138 塾長のためのガジェット講座