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佐久大学、信学会と合併へ 経営難受け6月めど、校名・学部は維持

 経営難が続く佐久大学と同信州短期大学部(長野県佐久市)を運営する学校法人佐久学園は2日、県内で幼稚園や予備校などを展開する学校法人信学会と合併することで合意したと発表した。6月をめどに合併を目指し、現在、県に認可を申請している。合併後は信学会が運営法人となり、佐久学園の役員は退任する。大学名や学部構成は当面、変更しない。

 佐久大学は2008年開校。看護学部(1学年定員90人)や人間福祉学部(同70人)、大学院などを擁するが、定員割れが続き、2022~24年度の経常収支は年1億~1億8千万円規模の赤字となっていた。2025年度からは、低所得世帯の学生を対象とする国の「修学支援新制度」の対象校から外れ、佐久学園が独自に学生支援を続けてきた。

 信学会は長野県内各地で幼稚園や認定こども園、予備校などを運営している。佐久市の仲介で協議を進め、今年1月下旬に合併契約を締結した。協議を踏まえ、市は学生の修学継続を支援するため、同月下旬に約8350万円を佐久学園に交付している。

 2日に佐久市役所で開かれた記者会見で、信学会の小林経明理事長は「佐久地域のための大学として、その意思を継承し、発展させたい」と述べ、2027年度から修学支援新制度の再適用を目指す考えを示した。

 柳田清二市長は「地域医療や福祉を支える、佐久地域で唯一無二の高等教育機関。市としても積極的に関わり、大学の再生を後押ししていく」と強調した。

 少子化や大学間競争が激化する中、地方私立大学の経営再編は全国で相次いでおり、今回の合併は地域と連携した再建モデルとして注目されそうだ。

教育開発出版、『新中学問題集』創刊50周年を記念し特設サイトを公開

 教育開発出版株式会社(東京都杉並区、糸井幸男代表)は、主幹教材『新中学問題集』の創刊50周年を迎え、これを記念した特設サイトhttps://www.kyo-kai.co.jp/special/50th/)を2026年1月に公開した。1976年の創刊以来、学習塾・学校現場で支持されてきた同教材の歩みと、これからの教材開発の方向性を発信している。

『新中学問題集』は、授業で使いやすく指導に直結する教材として、学習指導要領の改訂や入試制度の変化に応じて不断の改訂を重ねてきた。基礎から応用まで段階的に学べる構成が長年の支持につながり、学習塾をはじめ教育現場の定番教材として定着している。

特設サイトで振り返る50年

 特設サイトでは、創刊から現在までの改訂の歴史を時系列で紹介する「これまでの歩み」をはじめ、教材に込めた制作思想や関連教材群の紹介、50周年ロゴに込めた狙いなど多角的なコンテンツを掲載。単なる周年紹介にとどまらず、「なぜ選ばれ続けてきたのか」を伝える構成としている。

 また、シリーズの歴史は1976年の創刊以降、標準編・発展編の2レベル展開、演習編・関連教材の拡充、デジタル教材・オンライン英会話連携など、時代に即した進化を遂げてきたことが特設ページ内で振り返られている。

糸井社長が語る「50年の重み」

 特設サイトに併せて掲載された代表取締役 糸井幸男氏のコメントでは、『新中学問題集』が学習指導現場の声を反映しつつ品質を磨き上げてきた「教育開発のルーツ」であり、同社の“魂”とも言える存在であることが述べられている。教材の歴史を学習塾・教育業界の変遷と重ね合わせ、先生方への感謝と今後への決意が語られている。

 糸井社長はメッセージの中で、「これまでの改訂の積み重ねが、本教材を指導者と学習者をつなぐ教材として育ててきた」と振り返るとともに、今後も現場で役立つ教材開発を続ける意欲を表明している。

 次の50年へ教育現場はICT活用や学習スタイルの多様化が進み、教材への期待も変化している。教育開発出版は、『新中学問題集』の伝統を基盤としつつ、新たな学習ニーズに応えるコンテンツ開発とサービス展開を図っていく方針だ。半世紀にわたり蓄積された編集方針・構成思想は、次の世代へ受け継がれていく。

デジタル・ナレッジ、ウズベキスタンIT Parkと戦略提携

クリエイティブ人材育成とITアウトソーシングで日・中央アジア連携強化

 eラーニング専門ソリューションを手がけるデジタル・ナレッジ(東京都台東区、はが弘明社長)は2月2日、ウズベキスタン共和国デジタル技術省傘下のIT振興機関「IT Park」と、IT・クリエイティブ産業育成に向けた戦略的パートナーシップ覚書(MOU)を締結したと発表した。ウズベキスタンで大学運営を行うJapan Digital University(JDU)との3者連携により、ITアウトソーシング開発、人材育成、技術協力を推進する。

 本件は、2025年12月に開催された「中央アジア+日本」ビジネスフォーラムにおけるMOU締結案件の一つ。日本と中央アジア諸国の経済・技術連携を強化する枠組みの中で位置づけられている。

 IT Parkは、ウズベキスタン政府主導で設立されたテクノロジー拠点で、スタートアップ支援やICT人材育成、オフショア開発の推進を担う。首都タシュケントの本部を中心に国内14拠点を展開し、海外にも積極的に進出している。2025年5月には、米国、ドイツ、韓国、サウジアラビアに続く5番目の海外拠点として、デジタル・ナレッジ東京本社内に「IT Park Tokyo Office」を開設しており、今回の提携はその流れを受けたものとなる。

 提携の背景には、ウズベキスタンが国家戦略としてIT産業振興を進め、若年層を中心に豊富な人材基盤を有する一方、日本ではITエンジニアやゲーム・アニメなどのデジタルクリエイティブ人材不足が深刻化している現状がある。3者は従来のシステム開発にとどまらず、クリエイティブ産業やゲーム分野に特化した人材育成と開発体制の構築を目指す。

 具体的には、日本のゲーム開発やデジタルコンテンツ制作のノウハウを活用した教育プログラムを共同で展開し、現地の若手クリエイターを育成する。あわせて、育成した人材や現地IT企業を活用した日本企業向けのオフショア開発受託を進めるほか、技術交流を通じてウズベキスタン国内での新たなデジタル産業創出を図る。

 将来的には、ウズベキスタンを「中央アジアにおけるクリエイティブ産業のハブ」として育成するとともに、日本企業にとって信頼性の高い開発パートナー拠点を構築する構想だ。

 連携の中核を担うJapan Digital University(JDU)は、2020年にタシュケントで開学した私立大学で、日本の大学と連携したオンライン教育を特徴とする。学生は現地で学びながら日本の提携大学の授業を受講し、卒業時には日・ウズベキスタン双方の学位取得が可能となっている。高度な日本語力とITスキルを備えた人材を日本企業に送り出してきた実績があり、今回の産学官連携の基盤となる。

 中央アジアと日本を結ぶIT・教育分野での連携は、人的交流と産業創出を同時に進めるモデルとして、今後の展開が注目される。

オトバンク、音声×認知特性の能力開発プログラムを提供開始

思考スピード向上に効果、満足度96%・業務有効性97%

 オーディオブック配信事業を手がけるオトバンク(東京都文京区、久保田裕也社長)は2月2日、個人の認知特性に合わせて思考力や判断力の向上を図る「音声型能力開発プログラム」の提供を開始したと発表した。音声学習に認知特性の知見を組み合わせた点が特徴で、効果検証では受講者の満足度が96.1%、業務への有効性実感が97.0%に達した。

 本プログラムは、社員の自律学習を支援する「audiobook.jp 法人版」の展開で培った音声活用ノウハウを基盤に開発された。近年、企業ではリスキリングや主体的学習の重要性が高まる一方、画一的な研修が定着しないという課題も指摘されている。オトバンクは、人が情報を処理する際の得意な様式である「認知特性」に着目し、個人ごとに最適化した音声学習によって実務で使える思考力を高める手法を提示する。

 中核となる概念は「内言語(脳内の声)」だ。文章理解や判断の過程では、文字情報が脳内で音声化され処理されるとされ、本プログラムではこの内言語の質と速度を高めることで、読解力や要約力、意思決定のスピード向上を狙う。音声によるインプットに加え、AIとの対話を通じて情報を構造化・検証する実践的な学習手法も取り入れた。

 2025年12月12日には、顧問名鑑の受講者206人を対象にオンラインで効果検証を実施した。その結果、プログラム全体の満足度は96.1%、今後の業務への有効性は97.0%、継続参加意欲は90.8%と高水準を記録。受講者からは「自分の特性に合った学習法で効率が上がった」「音声なら隙間時間を活用でき、実務に落とし込みやすい」といった声が寄せられた。

 オトバンク代表取締役会長で音声型能力開発プロデューサーの上田渉氏は、「AI時代には文字情報の処理速度と意思決定の質を高めることが重要になる。黙読を脳内での音読と捉え直し、音声学習で内言語を鍛えることで思考そのものを高速化できる」とコメント。今後は「audiobook.jp 法人版」と連携し、企業の生産性向上を支える人材開発施策として展開していく考えだ。

 音声と認知特性を掛け合わせた能力開発は、従来型研修に代わる新たな選択肢として、企業の人材育成分野で注目を集めそうだ。

サクラサクセス、栃木の育伸を完全子会社化

 株式会社サクラサクセス(島根県松江市、岩田佳晃代表)は1月30日、栃木県宇都宮市を拠点に「進光ゼミナール」を展開する株式会社育伸を完全子会社化し、サクラサクセスグループの一員として迎え入れたことを発表した。今回の子会社化により、サクラサクセスグループは既存の株式会社Jアカデミア(愛知県豊明市)、edoglobe株式会社(東京都渋谷区)と合わせ、4社体制で70店舗を超えるネットワークへと拡大する。 
 育伸が運営する「進光ゼミナール」は、栃木県内で20年以上の歴史を持つ地域密着型の学習塾として、個別指導を軸に確固たる進学実績と保護者・生徒からの厚い信頼を築いてきた。今回の完全子会社化を通じて、サクラサクセスが蓄積してきた教室運営・マーケティングノウハウやDX推進力と、育伸の地域での強固なブランド力および教育コンテンツを融合させることで、付加価値の高い教育サービス提供を目指す。
 なお、進光ゼミナールのブランド名称・運営体制は維持され、北関東エリアでの教育サービスの質を高めるとともに、両社のシナジーによるさらなる成長が期待されている。

スプリックス、渋谷で「合格祈願祭2026」開催 1,000件超の応援メッセージ集まる

 個別指導塾「森塾」などを展開するスプリックス(東京都渋谷区)は1月29日、受験生応援イベント「SPRIX合格祈願祭2026」を盛況のうちに終了したと発表した。イベントは1月9日から21日まで、渋谷サクラステージで開催され、会場には延べ多くの来場者が訪れた。

 目玉となったのは、5面の大型LEDディスプレイを用いた「バーチャル神社」での没入型合格祈願体験だ。桜が舞う幻想的な神社空間を再現した演出が特徴で、週末には1日300人以上が体験する日もあったという。来場者からは「想像以上の臨場感」「友人に勧められて来たが驚いた」といった声が寄せられた。

 会場内に設置された「サクラ祈願ボード」には、来場者が桜の花びら型シールに応援メッセージを書き込み、掲示する仕組みを導入。期間中に集まったメッセージは1,000件を超え、受験生本人の決意表明に加え、保護者や通行人からの応援の言葉も多く見られた。中には「昨年このイベントを訪れ、第一志望に合格した。今年は後輩を応援しに来た」といった声もあり、継続的な参加の広がりを示している。

 オープニングセレモニーには元五輪金メダリストの吉田沙保里氏が登壇。直筆の書き初め「必勝」をSNSで発信した投稿は大きな反響を呼び、SNSを通じた情報拡散が来場促進にもつながった。渋谷エリアの企業や受験生向け商材を扱う企業も告知に協力し、街全体で受験生を応援するムードが醸成された。

 同社は、会場に足を運べなかった人向けに、バーチャル空間上でも神社体験や応援メッセージを閲覧できる仕組みを用意している。スプリックスは「テクノロジーとエンターテインメントを活用し、受験生を支える文化を今後も広げていきたい」としている。

東進オンライン学校、新年度に向け無償アップデート 中学部で主要5教科の定期テスト対策を本格提供

 ナガセ(本社:東京都武蔵野市、代表取締役社長:永瀬昭幸)は、2026年4月の新学年に向け、通信教育サービス「東進オンライン学校 中学部」の提供内容を拡充し、主要5教科(英語・数学・国語・理科・社会)の定期テスト対策講座を新たに開講すると発表した。既存受講生は追加費用なしで利用でき、学年末試験からの活用が可能となる。

「東進オンライン学校」は、東進ハイスクールや四谷大塚で指導実績を持つ講師陣の授業を自宅で受講できる小・中学生向け通信教育サービス。今回の拡充により、中学部では高校受験を見据えた先取り学習に加え、学校の定期テストに直結した学習支援が可能となる。

 新たに提供される定期テスト対策では、全教科を東進の実力講師陣が解説。限られた試験前の学習時間において、要点を押さえた授業を活用することで理解を効率化し、学校配布のプリントやワーク演習に時間を充てられる点が特長だという。

 学習設計は、本番形式の実戦問題と解説授業を組み合わせた構成を採用。一問一答型ではなく、実際の定期テストを想定した問題演習と講義を繰り返すことで、理屈からの理解を深め、高得点を目指す。ナガセでは「同じ学習時間で90点を狙う新しい定期テスト対策」と位置づけている。

 あわせて、2月入会の受付を1月27日から開始する。期間中に入会し、受講後アンケートに回答した受講生全員に、小学部では国語教材として使用する書籍、中学部では英文法参考書と英単語帳を進呈する。中学部向けの参考書には、累計発行部数77万部を超える英文法書が含まれる。

 東進オンライン学校は2020年4月にスタートし、「教育の機会均等」を理念に、小学生から中学生までを対象にオンラインでの学習機会を提供してきた。中学部では学年の枠を設けない「全学年全範囲学習」を特徴としており、今回の定期テスト対策の追加により、日常学習から評価対策までを一体で支援する体制が強化される。

 定期テスト対策需要が高まる中、オンライン完結型の学習サービスが学校成績にどこまで寄与できるか、今後の利用動向が注目される。

桐原書店、学校向け英語ライティングAIを大幅刷新 自動添削・スコアリング強化で指導負担軽減と学習効果向上を両立

 学研ホールディングス傘下の桐原書店(東京都品川区)は1月26日、学校向け英語ライティング支援サービス「桐原AIライティングテストシリーズ」の主力商品『桐原AIエッセイライティング』について、大規模アップデートを実施した。英語科教員の添削負担軽減と、生徒の論理的ライティング力向上を同時に実現することを狙い、添削精度の向上やLMS機能の拡充を図った。

 英語4技能の中でも、特に評価の属人性や採点時間の確保が課題とされてきたライティング分野。同サービスは、答案提出後に論理構成・分量・語彙・文法の4観点から自動添削・スコアリングを行い、教員ごとの評価差を抑えた公平な評価を可能にする点が特長だ。即時にフィードバックが返る仕組みにより、生徒は書いた直後に改善点を把握し、リライトを通じた学習サイクルを回しやすくなる。

 今回のアップデートでは、文法誤りの検出精度をさらに高めるとともに、添削結果画面のUIを刷新。指摘箇所とコメントの対応関係を明確にし、生徒が弱点を直感的に理解できる設計とした。また、教員向けLMS機能も強化し、クラス全体の得点分布やミス傾向を可視化できる分析機能を追加。授業改善や指導計画の見直しに活用できるようにした。

 さらに、語彙力の底上げを目的とした単語テスト機能を新たに搭載。ライティング課題に先立つインプット学習と、アウトプットとしてのエッセイ作成を連動させた指導設計が可能となった。定期考査、パフォーマンステスト、英検対策など、授業内外を問わず柔軟に活用できる点も学校現場での導入を後押ししている。

 導入校からは「添削の正確性を確認する心理的負担が軽減された」「評価理由が明確になり、生徒の書き直し意欲が高まった」「論理構成まで踏み込んだ評価が大学入試対策にもつながる」といった声が寄せられている。

 桐原書店では、英語ライティングを「書かせっぱなし」にしない授業づくりを支援するツールとして、本サービスの普及を進める考えだ。AIによる自動評価を活用しつつ、教員がより本質的な指導に時間を割ける環境整備が、今後の英語教育現場における重要なテーマとなりそうだ。

第一ゼミナール、府立富田林中高主催「とんこう地域フォーラム2025」に参画地域連携イベントを通じ、子どもたちに学ぶ意義と楽しさを発信

 株式会社ウィザスが運営する学習塾「第一ゼミナール」は、2026年2月7日に大阪府立富田林中学校・高等学校が主催する教育×地域連携イベント「とんこう地域フォーラム2025」に参加する。南河内地域の未来や地域課題をテーマに、学校・企業・大学などが連携して学びの場を創出する取り組みで、第一ゼミナールは地域の学習機会の充実と学習意欲の喚起を目的に参画する。

 「とんこう地域フォーラム」は2017年度から継続して開催されているイベントで、富田林中学・高校が推進するコミュニティ・スクールの一環として位置づけられている。生徒による探究活動の成果発表を中心に、地域や社会を科学的・探究的な視点で捉える機会を提供してきた。

 当日は、富田林中・高校生による地域課題解決や地域活性化をテーマとした探究活動のポスター発表のほか、科学部による実験ワークショップ、小中学生向けの科学実験教室などを実施予定。ダイナミックな実験や分かりやすい解説を通じて、幼い子どもでも科学や学びに親しめる内容となっている。

 第一ゼミナールは会場内に専用ブースを設け、ミニ体験型の学習コンテンツを提供するほか、地域で展開している学習支援や教育サービスを紹介する。参加費は無料で、地域の小・中学生や保護者が気軽に立ち寄れる場づくりを目指す。

 同塾を運営するウィザスグループは、「学びと成長の喜びを、一人でも多くの人に」を掲げ、幼児から社会人までを対象に「社会で活躍できる人づくり」を推進している。今回のフォーラム参加を通じて、子どもたちが学ぶことの楽しさや意義を実感し、将来の進路や地域との関わりについて考えるきっかけを提供したい考えだ。

 第一ゼミナールは近畿圏を中心に50年以上にわたり小学生から高校生までを対象とした学習指導・受験指導を展開しており、富田林中学校においては開校以来9年連続で最多合格者数を輩出している。進学実績に加え、学習意欲や主体性を育む教育姿勢を地域社会に開くことで、民間教育事業者としての社会的役割を強化していく。

 学校教育と民間教育、地域が連携する本フォーラムは、探究的な学びと地域人材育成を結びつける実践例として、今後の地域連携教育のモデルの一つとなりそうだ。

KDDI、auショップで小学生向けプログラミング教室を開始マインクラフト活用の「プロクラ Supported by au」、全国展開へ

 KDDIは2026年3月1日から、全国のau Style/auショップにおいて、小学生向けプログラミング教室「プロクラ Supported by au」を順次開校する。2026年6月までに約60拠点での開校を予定しており、その後も全国へ拡大する方針だ。提供開始に先立ち、対象店舗では無料体験教室を実施する。

 本取り組みは、株式会社KEC Miriz(大阪市)が提供する小学生向けプログラミング教材「プロクラ」を、auショップという生活動線上の拠点で展開するもの。世界的に親しまれているゲーム「マインクラフト」の世界観と、Microsoftのビジュアルプログラミング環境「MakeCode」を活用し、楽しみながら論理的思考力や創造性を育む学習体験を提供する。

 KDDIは2026年1月、KEC Mirizと業務提携契約を締結。「つなぐチカラを進化させ、誰もが思いを実現できる社会をつくる」という同社の理念のもと、子どもたちがより身近な場所で学びに触れられる新たな教育拠点づくりを進める。通信キャリアの店舗網を活用した教育サービス展開は、地域密着型の学習機会創出という点で新たな試みとなる。

 講座は学年別に2コースを用意。小学1~3年生向けの「基礎コース」では、パソコン操作の基礎や順次処理を中心とした簡単なプログラミングを学ぶ。小学4~6年生向けの「初級コース」では、順次処理・繰り返し・条件分岐の3要素を用い、テーマに沿った作品制作に挑戦する。カリキュラムは、ICT教育に長年携わる安藤昇氏と、東京大学大学院客員研究員のタツナミシュウイチ氏が共同監修した。

 授業は月4回・1回60分で、毎回提示される課題に個々が取り組む形式。各コースの最終回には発表の時間を設け、自らの試行錯誤のプロセスを言語化・共有することで、新学習指導要領で重視される「思考力・判断力・表現力」の育成を図る。必要なパソコンは教室側が用意するため、学校帰りにも参加しやすい点が特徴だ。

 月額料金は1人あたり14,300円(税込、授業料・教材費込み)。初回のみMicrosoftアカウントの作成とマインクラフトの購入が必要となる。無料体験教室は2026年1月31日から順次実施し、全国の複数のau Style店舗で開催する。

 通信事業者による教育分野への取り組みが広がる中、KDDIはauショップを「学びの入口」として再定義し、デジタル人材育成の裾野拡大を目指す。エンターテインメント性と教育性を融合した本プログラムは、プログラミング教育市場における新たな展開として注目されそうだ。