文科省、東京新聞社説に訂正要求 情報教育の授業時数「学校任せではない」

 文部科学省は8月24日、東京新聞が8月19日付朝刊に掲載した社説「情報教育の拡大 現場の疲弊招かぬよう」について、授業時数に関する記述に事実誤認があるとして、訂正を求めた経緯と事実関係を公表した。東京新聞は8月22日付紙面に、記事を訂正する旨を掲載した。

 社説では、総授業時数を増やさず、「各学校の裁量で他教科の授業時間を最大15%削減して情報教育に当てる」と説明し、授業時間の削減判断を学校現場に委ねることへの懸念を示していた。

 次期学習指導要領に向けた中央教育審議会の議論では、小学校の総合的な学習の時間に「情報の領域」を加え、中学校で「情報・技術科」を新設する方向で検討している。年間の標準総授業時数は増やさず、小学校3年生以上で現在35コマ以下の教科・領域を除き、それぞれの既存時数から一定割合を減らして、情報教育に必要な時間を確保する案である。

 各教科などの具体的な標準授業時数は、教育課程全体の議論を踏まえて今後、国が示す。文科省は「各学校の裁量で最大15%削減する」「難しい判断を現場任せにする」との記述は事実と異なるとして、東京新聞に対し今後の報道でも事実関係を正確に扱うよう申し入れた。

東京都、賞味期限前の災害用備蓄食品を配布 学校法人など対象に9月1日から受け付け

 東京都は、災害用として備蓄している食品を賞味期限の到来前に有効活用するため、都内で公益性の高い活動を行う法人・団体への配布を実施する。学校法人、社会福祉法人、NPO、町会・自治会などを対象に、9月1日午前9時から10月16日午後5時まで申し込みを受け付ける。

 配布予定品は、アルファ化米の個食・五目1万400箱(1箱50食)、炊き出し・五目1600箱(同100食)、炊き出し・わかめ200箱(同100食)、白粥3000箱(同50食)、白米500箱(同50食)、米粉クッキー7000箱(同50食)。いずれも賞味期限は2027年3月で、品目ごとに申込数の上限が設けられている。

 申し込みは専用フォームで受け付け、希望者が多い場合は抽選で配布先を決定する。配布が決まった後でも、災害などが発生した場合は備蓄食品として使用するため、配布を中止することがある。東京都防災ホームページ

文科省、AI研究支援「SPReAD」で456件を採択 応募1万5868件、採択率2・9%

 文部科学省は7月27日にオンラインで開いた第23回科学技術・学術審議会基礎研究振興部会で、「AI for Science 萌芽的挑戦研究創出事業(SPReAD)」の第1回公募結果を報告した。大学の研究力強化や世界トップレベル研究拠点プログラム(WPI)の今後、社会から支援される基礎研究の在り方についても議論した。

 SPReADは、幅広い研究分野へのAI活用を促すため、迅速な資金提供、伴走支援、独創的な研究の芽出しを進める事業である。年間2回の公募で計1000件程度を採択する計画で、第1回には787機関から1万5868件の応募があった。このうち456件を採択し、採択率は2・9%となった。

 応募には学生による2624件も含まれ、採択課題のうち61件が学生によるものだった。学部生の課題も2件採択されている。民間企業の研究者からは127件の応募があった。研究領域では生命科学・薬学、電気・電子・情報科学、臨床科学が多く、社会科学、材料・プロセス、数理・数学、農学・環境学、芸術・人文科学などにも採択が広がった。

 審査ではピアレビューに無作為抽出とAIによる補助を組み合わせた。応募者へのAIインタビューでは、出力の信頼性や精度、判断過程のブラックボックス化に対する懸念が多く挙がった。このほか、AIの利用経験や知識の不足、適切なツールの選び方、学生や研究チームへの指導、計算資源の確保なども課題となった。

 文科省は、採択者がAI活用の課題やノウハウを共有するコミュニティーを形成し、計算環境の構築や研究者間の連携を支援する。採択率の低さや無作為抽出への納得感、研究期間の短さなどを踏まえ、審査の透明性向上と採択規模の拡充を来年度予算要求に向けて検討する。

 同部会ではこのほか、WPI全体のブランド確立や社会への情報発信、クラウドファンディングなどを通じた研究資金の多元化についても意見を交わした。学校教育との連携では、子供と保護者が一緒に科学へ関心を持てるアウトリーチ活動の必要性などが指摘された。文部科学省「基礎研究振興部会(第23回)議事録」

文科省、熊本地震の被災校は9月1日までに教育活動再開へ 心のケアや施設復旧を支援

 松本洋平文部科学大臣は8月21日、「第12回令和8年熊本地震非常災害対策本部会議」と「第2回令和8年8月千葉豪雨に関する関係閣僚会議」に出席し、教育施設などの被害への対応状況を報告した。

 熊本地震で被災した小中高校などについては、すべての学校で9月1日までに新学期の教育活動を開始する予定である。文部科学省は施設の復旧に向け、各施設の設置者に技術的な助言を実施。児童生徒の心のケアを担うスクールカウンセラーの追加配置に向け、日本臨床心理士会へ派遣協力を要請している。

 被災した文化財への対応では、13自治体に文化財調査官を派遣し、緊急救援や復旧に関する助言を行う。千葉豪雨については大学病院の被害状況を報告し、近隣医療機関の協力を得て手術への影響を抑える措置を講じている。文科省は今後も関係機関と連携し、被災地の復旧・復興を支援するとしている。

男子生徒のスカート着用、許可は約4割 実際の着用は10・7% カンコー学生服調査

 菅公学生服株式会社(岡山市、尾﨑茂代表取締役社長)は8月25日、調査レポート「カンコーホームルーム」Vol.247で、「男子生徒のスカート着用状況と学校環境」の結果を公表した。全国の中学校・高校の教員1,077人を対象に、2026年6月、インターネットで調査した。調査結果

 性別に関わらず、生徒が希望する制服を着用できる環境や雰囲気が勤務校に「とてもある」「ややある」と答えた教員は、全体の54・6%だった。校種別では中学校が59・6%、高校が49・4%となり、中学校が10・2ポイント上回った。

 男子生徒のスカート着用については、「許可していない」が52・3%で最も多かった。「学校として許可しているが、実際に着用している生徒はいない」は33・0%。「日常的に着用している生徒がいる」は6・2%、「たまに着用している生徒がいる」は4・5%で、実際に着用する男子生徒が在籍しているとの回答は合計10・7%だった。制度上は選択できても、実際の着用には至っていない学校が多いことが分かった。

 男子生徒のスカート着用がみられる学校の教員に、周囲の生徒の反応を尋ねたところ、「全く違和感なく自然に受け入れている」が40・9%、「最初は気にする様子もあるが、徐々に慣れて受け入れている」が27・8%だった。両者を合わせた割合は68・7%で、中学校は74・1%、高校は63・1%となった。

 一方、「珍しがったり、からかったりする様子が一部で見られる」は8・7%、「偏見や反発があり、生徒の理解はまだ進んでいない」は7・0%だった。両回答の合計は高校で21・1%となり、中学校の10・4%を上回った。

 同社は、性別に関わらず制服を選択できる制度を設けるだけでなく、その選択を生徒同士が受け入れられる学校環境を整えることも必要だとしている。なお、本調査は生徒本人ではなく、教員が勤務校の状況について回答したものである。

Alumnote、全国一斉「Giving Campaign 2026」を開催 112大学が参加表明

 株式会社Alumnote(東京都千代田区、中沢冬芽代表取締役)は、学生による資金調達イベント「Giving Campaign 2026」を、10月16日から25日までの10日間、全国一斉に開催する。今回で7回目となり、文部科学省が後援する。8月25日時点で112大学が参加を表明している。

 同イベントでは、全国の大学生や高専生が、部活動、サークル、研究室などの団体ごとに活動内容をSNSや卒業生のネットワークを通じて発信し、活動への応援や寄付を募る。全国の国公私立大学が主催し、Alumnoteが運営する。

 2021年冬に東京大学で第1回を開催して以来、これまでに6回実施した。同社によると、過去のイベントで創出した寄付額は累計4・6億円。2025年の開催には全国110大学、5高専、約2,800団体が参加し、10日間で約80万人からの応援と約1・6億円の寄付が集まった。

 2026年は、寄付の決済方法としてPayPayを新たに追加する。クレジットカード、Apple Pay、PayPayが利用できるほか、10万円以上の場合は銀行振込にも対応する。北海道・東北から九州・沖縄まで全国の大学が参加を予定しており、東京大学、京都大学、東北大学、広島大学、熊本大学などが名を連ねている。

 同社は現在も参加大学を募集している。また、学生団体への支援金の原資となる協賛金を提供するパートナー企業も募る。企業には関連イベントでの登壇や学生との交流、ロゴ掲載などの機会を設ける予定だ。

外国人材との「日本語の壁」、75・4%が実感 20代は80・4% TCJ調査

 パスメイクホールディングス株式会社のグループ会社、株式会社TCJグローバルの日本語総合研究所は8月25日、「外国人材と働く日本人に聞く、日本語の実態調査2026」の結果を発表した。外国人材を雇用する企業に勤務し、日常的に外国人材と働く日本人社員・管理職300人を対象に、2026年8月にインターネットで調査した。

 外国人材と日本語でコミュニケーションを取る際に難しさを「頻繁に感じる」と答えた人は30・7%、「ときどき感じる」は44・7%で、合計75・4%に上った。年代別では20代が80・4%と最も高く、このうち40・2%が「頻繁に感じる」と回答した。30代は30・4%、40代は28・8%、50代以上は22・6%が「頻繁に感じる」としており、年代が上がるにつれて割合が低下した。調査結果

 業種別に、難しさを「頻繁に感じる」「ときどき感じる」とした割合を見ると、飲食・宿泊業が85・8%で最も高かった。建設業が84・2%、卸売・小売業が78・9%、運輸・物流が78・5%、製造業が76・6%と続いた。

 具体的な課題では、「専門用語・指示の理解」が44・3%で最多となり、「マニュアルや社内文書の理解」33・7%、「報告・連絡・相談」28・3%が続いた。「専門用語が通じない」と答えた割合は、50代が65・2%だったのに対し、20代は34・1%で、31・1ポイントの差があった。年代や業種によって、困難を感じる場面が異なる結果となった。

 日本語の壁による業務への影響については、「業務上のミスが起こりやすくなる」が40・0%で最も多く、「伝達に余分な時間がかかる」39・3%、「日本人社員の確認やフォローが増える」34・7%と続いた。運輸・物流では「業務上のミスが起こりやすくなる」が71・4%に達し、全体の約1・8倍となった。医療・福祉では、「担当できる仕事が限られる」が41・2%で、全体の28・0%を13・2ポイント上回った。

 外国人材への継続的な日本語学習支援については、77・7%が「非常に必要」「ある程度必要」と回答した。一方、自社で支援を行っているか「分からない、把握していない」とした人も31・3%いた。支援制度の整備だけでなく、現場への周知にも課題があることがうかがえる。

 同研究所は、専門用語や指示、報告・連絡・相談など、試験対策だけでは身につけにくい業務上の日本語を継続的に学ぶ機会が必要だと指摘する。また、外国人材だけでなく、共に働く日本人社員に対しても、伝わりやすい表現やコミュニケーション方法を学ぶ機会を設けることが重要だとしている。

 育成就労制度は、一部を除き2027年4月1日に施行される。出入国在留管理庁の制度概要では、制度の目的に人材育成と人材確保を掲げている。同研究所は、制度施行を見据え、受け入れ企業には外国人材への継続的な日本語学習支援と、その内容を社内に周知する取り組みが求められるとしている。

LITALICO発達ナビ、防災特集ページを開設 発達障害のある子どもと家族の備えを支援

 株式会社LITALICO(東京都目黒区、長谷川敦弥代表取締役社長)が運営する発達支援ポータルサイト「LITALICO発達ナビ」は8月25日、9月1日の「防災の日」に合わせて「防災特集ページ」を開設した。発達障害のある子どもと家族、支援者らが災害時の備えを確認できるよう、体験談や専門家の解説、Q&A記事などを集約した。記事の閲覧には無料会員登録が必要となる。

 特集では、福祉避難所の基礎知識や避難生活で必要となる配慮、防災用品の準備方法などを紹介する。ASDのある子どもの避難訓練や家庭での備蓄を扱う新作コラムのほか、偏食に対応したローリングストック、感覚過敏やこだわりを踏まえたファミリーキャンプでの予行練習など、保護者による体験談も掲載している。

 専門家による記事は、被災地で障害のある人や家族への支援活動に携わってきた鳥取大学大学院医学系研究科の井上雅彦教授が監修。発達障害のある子どもへの避難生活での配慮や、福祉避難所について解説する。井上教授は、子どもの特性や災害が発生する状況によって必要な備えが異なるとして、家庭だけでなく、利用する福祉サービス機関などと連携した個別避難計画づくりの重要性を指摘している。

 同サイトは今後、日本小児保健協会学術集会で行われた災害時の子ども支援に関するシンポジウムの取材記事なども順次公開し、防災関連コンテンツを拡充する方針だ。

「ミライ式」、高槻駅前校を開校 オンライン含む全国20校目

 株式会社TricoLogic(大阪市、西尾彰将代表取締役)は8月17日、大阪府高槻市に学習塾「ミライ式 高槻駅前校」を開校した。オンライン校を含めて全国20校目となる。対象は小学1年生から中学3年生までで、同塾が展開する4コースを提供する。

 校舎は大阪府高槻市高槻町12番13号にあり、JR京都線高槻駅から徒歩6分、阪急京都線高槻市駅から徒歩4分。周辺の小・中学校からも徒歩圏内に位置する。

 提供するのは、アクティブラーニングを通して自分の考えを表現する「ミラシンク」、読解力・記憶力・計算力を扱う小学生向けの「ミラゼミ」、タブレットと個別指導を組み合わせて定期テストや高校受験に対応する中学生向けの「ミラスキ」、志望校から逆算して個別の学習計画を作る「受験コーチング」の4コースである。

 「ミライ式」は「正解のない問いに挑む塾」をコンセプトに、小・中学生を対象として大阪、西宮、東京、佐賀などで校舎を展開している。高槻駅前校では、開校に合わせて小学1年生から中学3年生までを対象とする無料体験授業を受け付けている。

 同社は今後、関西と首都圏を中心に、オンライン校を含む校舎展開を進めるほか、複数コースを組み合わせた学習体制やAIなどの技術を活用した学習環境の整備を進めるとしている。

東京電機大、大妻中野中高と連携協定 理工系への関心と探究活動を支援

 東京電機大学(射場本忠彦学長)は8月25日、大妻中野中学校・高等学校(諸橋隆男校長)と、中高大連携に関する協定を締結した。締結式は同大学の東京千住キャンパスで行われた。

 協定は、教育に関する交流を通じて中高生の視野を広げ、進路に対する意識や学習意欲を高めることが目的。また、中学校・高校と大学が相互の教育内容について理解を深め、双方の教育活動の活性化を図る。

 両校は協定締結前から、大妻中野中学校・高等学校の実習講座に東京電機大学の教員が助言や支援を行うなど、交流を続けてきた。今回の協定を機に、同校は国際教育に加え、生徒の理工系分野への興味や関心を育てる取り組みを進める。

 主な連携内容は、教育に関する情報交換、東京電機大学教員による出張講義やワークショップ、探究型授業における指導・助言など。今後、既存の実習講座での協力を広げ、大学教員の専門性を生かした授業や探究活動を実施する方針だ。