Kimini英会話、「DataBase」対応の音声入力型語彙トレーニングを開始

 学研グループでオンライン英会話サービス「Kimini英会話」を提供するGlatsは、桐原書店と連携し、同社の英単語教材「DataBase」シリーズに対応した音声入力型の語彙トレーニングを提供開始した。英単語を覚える学習と、英会話で使うアウトプット学習を分断せず、発話を通じて語彙を定着させる新しい英語学習モデルとして展開する。

 今回の機能は、Kimini英会話の「スタンダードPlusプラン」および「ウィークデイPlusプラン」利用者向けに提供している「スキル別トレーニング」に導入される。単語を「見て聞いて覚える」だけでなく、音声認識による発話を前提に学習を進める点が特徴だ。

 対象となるのは、桐原書店のベストセラー英単語教材「DataBase」シリーズの3タイトル。「DataBase 1700 中学〜高校基礎語彙」「DataBase 3300 共通テストレベル」「DataBase 4800 共通テスト・私大・二次試験レベル」に対応する。同シリーズは累計730万部を突破しており、学校現場や受験学習で広く活用されてきた。

 新機能では、音声認識により実際に発話することで学習が進む。単語の意味やスペルを覚えるだけでなく、発音し、声に出して使う練習を組み込むことで、「知識として知っている単語」を「実際に使える単語」へ変えていくことを目指す。

 また、学習進捗や過去の正答率をもとに、次に学ぶべき単語を自動で出題する「おまかせモード」も搭載する。一人ひとりの理解度や習熟度に応じて学習内容を最適化し、反復学習と発話練習を効率的に行えるようにした。

 背景には、英語教育の4技能化がある。学習指導要領の改訂以降、英語教育は「聞く・読む・話す・書く」を総合的に育成する方向へ転換している。一方で、「話す」「書く」は発話相手やフィードバックが必要となるため、十分な練習機会を確保しにくいという課題がある。

 オンライン英会話やAI、音声認識技術の普及により、アウトプット学習の環境は広がりつつある。ただ、定期テストや大学入試対策では、語彙・文法などの知識学習も欠かせない。限られた学習時間の中で、知識として学ぶ英語と、実際に使う英語をどう接続するかが重要になっている。

 Glatsの開発責任者は、単語を覚えたはずなのに話そうとすると出てこない学習者が少なくないと指摘する。今回の取り組みにより、語彙学習とスピーキング練習を自然につなげ、単語を「知識」から「使える言葉」として定着させたい考えだ。

 桐原書店側も、書籍だけでは発音への不安を抱える学習者に十分な学習法を提示しにくかったとし、Kimini英会話との連携によって、学校で学ぶ重要語彙を実際に使う英語へ発展させることに期待を示している。

 Kimini英会話は、学研の教材開発ノウハウを生かしたオンライン英会話サービスで、幼児から学生、社会人まで幅広い層に対応する。近年はレッスン外の自学習コンテンツや英語学習特化型AIチャットボット「Kimini AI」なども拡充している。

 英語学習では、語彙力の定着と発話機会の確保をどう両立するかが課題となっている。今回の音声入力型語彙トレーニングは、英単語帳、オンライン英会話、音声認識技術を組み合わせた学習モデルとして、学校・塾・家庭学習のいずれにも広がる可能性がありそうだ。

日本HP、N-E.X.T.ハイスクール構想向けICT機器を提供 遠隔授業と高度理数教育を支援 専用相談窓口も開設

 日本HPは、文部科学省が推進する高等学校教育改革「N-E.X.T.ハイスクール構想」に取り組む高等学校や地方自治体向けに、遠隔授業に適したICT機器と高性能ワークステーションの提供を開始した。多様な学習ニーズに対応する遠隔・ハイブリッド授業環境と、AI・データサイエンスなど理数系人材育成のための高度な学習環境の構築を支援する。

 N-E.X.T.ハイスクール構想は、2040年を見据え、生徒一人ひとりの多様な学びを支えながら、社会を支える人材を育成するための高校教育改革である。少子高齢化や生産年齢人口の減少、地方の過疎化により、公立高校の減少や地理的アクセスの制約が課題となる中、遠隔授業などを活用して多様な学びを確保することが求められている。

 日本HPは、教育現場でICTを導入する際には、単に高機能であるだけでなく、教員が無理なく運用できることが重要だと指摘する。遠隔授業では、機材の設定やトラブル対応が教員の負担となりやすく、授業そのものに集中しにくいケースもある。そのため、導入しやすく、日常的に安定して使い続けられる機器と運用体制が必要になる。

 遠隔授業向けには、オールインワンビデオバー「HP Poly Studio Xシリーズ」を提案する。カメラ、マイク、スピーカーを一体化した製品で、複雑な準備や設定を必要とせず、ワンタッチで授業を開始できる。教室全体を高精細に捉える映像技術や、離れた場所の声も拾いやすい音声技術により、遠隔地の生徒にも臨場感のある授業体験を提供する。

 教員の動きに合わせた自動追尾や、発言者を自然に映し出す機能も備える。小規模教室向けの「Poly Studio X32」、中規模教室向けの「Poly Studio X52」、大規模教室向けの「Poly Studio X72」など、教室規模に応じた構成を選べる。大教室では、光学PTZカメラや高性能マイクを組み合わせることで、教員や生徒の動き、表情、発言をより明瞭に伝えられる。

 導入後の管理・運用面では、統合プラットフォーム「HP Workforce Experience Platform」を活用する。PCや周辺機器、教室に設置されたカメラ、マイク、スピーカーなどの状態を遠隔から把握し、トラブルの早期検知、ソフトウェア更新、利用状況の分析に役立てる。さらに「Poly+」サポートにより、専門チームによる対応や先出し機器交換にも対応し、教育活動を止めない体制づくりを支援する。

 理数系人材育成に向けては、AI・データサイエンス・高度理数教育に対応するワークステーション製品を提供する。HP AI WorkstationのZシリーズ、GPU搭載PC、AI開発・データ分析環境などにより、画像認識モデル開発、数理データ分析、シミュレーション、生成AIを活用した課題解決型学習、理化学系の3D解析などを学校内で実践できるようにする。

 日本HPは、製品選定や導入後の運用を支援するため、教育機関・自治体向けに特設サイトと相談窓口も開設した。DXハイスクールやN-E.X.T.ハイスクール構想に対応した機器選定を支援し、学校ごとの教室規模や学習内容に応じた導入を後押しする。

 高校教育では、遠隔授業による学習機会の確保と、AI・データサイエンスを扱える高度な学習環境の整備が重要性を増している。日本HPの取り組みは、ICT機器、管理基盤、サポートを一体で提供し、教員負担を抑えながら次世代の高校教育を支える提案として注目されそうだ。

VITAS、桜花学園女子バスケットボール部とサポート契約

 ニュートリションブランド「VITAS」を展開する株式会社スリーピースは、愛知県の桜花学園高等学校女子バスケットボール部とサポート契約を締結した。VITASが高校女子チームとパートナーシップを結ぶのは今回が初めて。選手の栄養サポートを中心に、体づくりやコンディショニングを包括的に支援する。

 桜花学園女子バスケットボール部は、全国大会通算優勝回数73回を誇る高校女子バスケットボール界の名門校。インターハイ、ウインターカップ、国民スポーツ大会などで数多くの優勝実績を持ち、日本代表や海外リーグで活躍する選手も輩出してきた。

 VITASはこれまで、福岡大学附属大濠高等学校、東山高等学校の男子バスケットボール部ともサポート契約を結んでおり、今回の桜花学園との契約が高校バスケットボールでは3校目となる。女子チームへの支援を通じて、女子アスリートの体づくりや競技力向上にも取り組む。

 今回のパートナーシップでは、単なる製品提供にとどまらず、桜花学園が築いてきた栄養管理体制にVITASの知見を組み合わせる。選手一人ひとりが自らの身体づくりと向き合う文化の醸成を目指すとしている。

 一方、学校教育の一環である部活動への支援であることを踏まえ、商業的な露出は極力抑える方針だ。練習着や備品などにおけるブランドロゴの掲出についても、高体連や競技団体の規定を守り、製品提供元としての識別表示にとどめる。企業側は、支援の目的が営利ではなく、選手の育成と成長にあることを明確にしたい考えだ。

 桜花学園女子バスケットボール部の白慶花監督は、高校生アスリートにとって「心技体」を整え鍛えることが重要だとしたうえで、VITASの支援により土台となる「体」の部分が強化されることに期待を示した。「日本一」の目標に向け、感謝の気持ちを忘れず挑戦を続けるとしている。

 スリーピースの高橋達也代表取締役社長は、競技力向上には日々の練習だけでなく、土台となる栄養管理も欠かせないと指摘。製品提供にとどまらず、選手が最高のパフォーマンスを発揮できる環境づくりに貢献したいとコメントした。

 高校部活動をめぐっては、競技力向上に加え、成長期の選手の健康管理やコンディショニングの重要性が高まっている。今回の取り組みは、企業が学校スポーツを支援する際の倫理性や教育的配慮を示す事例としても注目されそうだ。

京都精華大、2028年度に初の通信制学部開設へ 「創造情報学部」で情報工学と表現教育を融合

 京都精華大学は、2028年4月に通信教育課程の「創造情報学部」(仮称・設置構想中)を開設する計画を明らかにした。同大学初の通信制学部で、創立60周年に合わせた新たな教育展開となる。情報工学を基盤に、美術・デザイン・マンガなど同大学が蓄積してきた表現教育を組み合わせ、技術を社会に実装できる人材の育成を目指す。

 設置を構想しているのは「創造情報学科」(仮称)。1年次入学定員は150人、3年次編入学定員は50人で、収容定員は計700人を予定する。入学時期は春の4月に加え、高校卒業後すぐに進学しない人や社会人などを想定し、秋の10月にも設定する。年間学費は42万円を予定している。

 通信制の分野として情報工学を選んだ背景には、プログラミングやデジタル制作、成果物の発表・共有などがオンライン学習に適していることがある。同大学では、ゲームやウェブデザイン、3Dアニメーション、マンガ表現など、クリエーティブ領域の教育資源も生かせるとしている。

 1、2年次には、情報処理の基礎から、数理・AI、ICTの2領域を中心に情報工学を体系的に学ぶ。プログラミング、データサイエンス、クラウドコンピューティングなど、社会で求められる応用分野にも取り組む。

 あわせて、「表現リテラシー基礎」「クリエーティブ表現」「情報と社会」の3領域を通じて、情報工学技術の使い方や伝え方を深める。単に技術を扱うだけでなく、情報をどのように人に届け、社会の中で意味ある体験として設計するかを重視する。

 3年次以降は、情報工学と表現の学びを生かし、新しいアイデアを形にするプロジェクト型学習に取り組む。グループワークも取り入れ、社会課題を発見し、解決策を実践的に考える学びを展開する。

 同大学は2027年1月に設置認可申請を行う予定だ。大学側は「情報工学を基盤としながら、人に届く表現や体験設計までを視野に入れた教育を展開する」としている。

 生成AIやデジタル技術の進展により、情報系人材には技術力だけでなく、表現力、企画力、社会実装力が求められている。京都精華大学の新学部構想は、情報工学と芸術・表現教育を融合する通信制教育の新たなモデルとして注目されそうだ。

ELSA School、AIスピーキング評価機能を提供へ

授業内でCEFR準拠の測定が可能に 追加費用不要で回数無制限

 AI英語学習サービス「ELSA School」を展開するELSA Japan合同会社は、英語スピーキング力を授業内で客観的に測定できる「AIスピーキングアセスメント機能」を、2026年夏から提供開始すると発表した。ELSA School導入校であれば、追加の受験料やライセンス費用なしで利用でき、授業時間内にスピーキング評価を継続的に実施できる。

 2026年度の全国学力・学習状況調査では、中学校英語にCBT方式による「話すこと」の測定が新たに加わるなど、学校現場でスピーキング指導の重要性が高まっている。一方で、外部検定試験は受験料や準備、実施にかかる負担が大きく、全生徒を対象に定期的に実施することは容易ではない。

 今回の新機能は、こうした「評価の空白」を埋めることを目的に開発された。生徒の発話をAIが分析し、教員が採点に時間をかけずに、発音や流暢性、明瞭性などを把握できる。日常の授業に組み込むことで、生徒一人ひとりのスピーキング力を継続的に確認し、指導改善につなげることができる。

 出題はアダプティブ方式を採用する。生徒の回答に応じて難易度が変化するため、習熟度に幅のあるクラスでも短時間で測定しやすい。評価は語学力の国際指標であるCEFRに準拠し、Pre-A1からC2までのレベルを即時に返却する。発音、イントネーション、流暢性、語彙、文法の5観点でフィードバックを行う。

 ELSAは、独自開発した英語発音評価に特化した音声認識エンジンを活用している。世界190カ国、9000万人以上から収集した非ネイティブの英語発話データをもとに、生徒の発話を音素レベルで解析し、「どこが、どの程度ずれているか」を可視化する点が特徴だ。

 外部の汎用音声認識APIや生成AIに依存せず、自社で音声認識エンジンと発話データを保有・運用しているため、教育現場に求められる評価品質の継続的な改善が可能だとしている。また、GDPR、CCPA、SOC 2、ISO 27001:2022などの認証を取得しており、自治体や学校法人が求める情報管理・セキュリティ要件にも対応する。

 京丹後市教育委員会や渋谷区教育委員会からも、CEFRレベルを授業内で定期的に測定できる点や、教員の評価負担を軽減しながら生徒に合ったフィードバックを提供できる点に期待する声が寄せられている。

 ELSA Japanの今尾大日本法人代表は、日本の英語教育が大きな転換点を迎えているとし、「教育現場が直面する評価の難しさに対し、AIテクノロジーを活用した客観的で手軽なソリューションを提供する」とコメントしている。

 英語4技能の中でも、スピーキングは評価の手間や客観性の確保が課題となりやすい分野だ。AIを活用して授業内で形成的評価を行える仕組みは、英語教育の個別最適化と教員負担軽減を両立する取り組みとして注目されそうだ。

派遣平均時給、三大都市圏で1,673円

前年比43円増 求人件数は約2割減

 ディップ株式会社は、2026年5月度の三大都市圏における派遣時給データを発表した。社員・派遣・パートの求人情報サイト「はたらこねっと」に掲載された派遣・紹介予定派遣の求人広告を集計したもので、5月の平均時給は1,673円となった。前年同月比では43円増、前月比では19円増となり、時給水準は上昇した。

 一方、派遣・紹介予定派遣の求人件数は約15万6,600件で、前年同月比19.4%減、前月比6.5%減となった。時給は上昇する一方で、求人件数は減少しており、派遣市場では人材確保に向けた待遇改善と、採用需要の調整が同時に進んでいる状況がうかがえる。

 エリア別では、関東、東海、関西の全エリアで平均時給が前年を上回った。関東エリアは1,759円で前年同月比46円増、東海エリアは1,512円で同53円増、関西エリアは1,563円で同41円増となった。前月比でも全エリアでプラスとなり、三大都市圏全体で時給上昇傾向が続いている。

 職種別でも、主要6職種すべてで前年を上回った。「事務・オフィス系」は1,635円で前年比57円増、「販売・営業・飲食・サービス系」は1,606円で同80円増となった。「WEB・クリエイター系」は1,892円で同78円増、「IT・エンジニア系」は2,369円で同45円増と、専門職系の時給水準も高い。

 また、「医療・介護・研究・教育系」は1,710円で前年比52円増、前月比では50円増と大きく伸びた。「工場・軽作業・物流・土木系」も1,454円で前年比53円増となり、幅広い職種で人件費上昇が続いている。

 今回の調査は、「はたらこねっと」に掲載された求人のうち、雇用形態が一般派遣または紹介予定派遣の求人を対象に、募集時の平均時給を集計したもの。基本時給以外の残業手当、深夜手当、休日手当、通勤手当、賞与などは含まれていない。

 物価上昇や人手不足を背景に、派遣時給は引き続き上昇傾向にある。一方で、求人件数は前年を大きく下回っており、企業側の採用姿勢には慎重さもみられる。今後は、賃上げ圧力が続く中で、企業が必要人材をどのように確保していくかが焦点となりそうだ。

国際交通安全学会、カンボジア教育省と覚書締結

交通安全教育の推進へ 教員養成や共同研究で連携

 公益財団法人国際交通安全学会(IATSS)は、カンボジア王国の教育・青年・スポーツ省と、同国における交通安全教育の推進に向けた覚書(MoU)を締結した。教員養成や共同研究、啓発イベントの開催などを通じて、カンボジア国内の交通安全教育の充実を図る。

 署名式は6月5日、カンボジア教育省で行われた。ハン・チュオン・ナロン副首相兼教育・青年・スポーツ大臣の臨席のもと、IATSSの武内和彦会長と同省のキム・セタニー副大臣が双方を代表して署名した。式典には、教育省関係者のほか、JICAカンボジア事務所、現地活動パートナーであるNGO「SALASUSU」の関係者らも出席した。

 今回の覚書では、交通安全教育に関する三つの協力項目を柱に据えた。第一に、教員養成や教員の能力向上を通じた教育体制の強化。第二に、データ収集・分析を含む交通安全教育に関する共同研究。第三に、会議、ワークショップ、ウェビナーなどの学術・啓発イベントの共同開催である。

 IATSSは2015年以来、カンボジア教育省、公共事業運輸省、プノンペン王立大学、JICAなどと連携し、教材開発や研究、人材育成、若者の交通安全意識を高める実践的なプログラムに取り組んできた。今回の覚書締結は、これまでの協力関係をさらに発展させる節目となる。

 カンボジア教育省は、IATSSが過去10年間にわたり同国の交通安全教育推進における重要なパートナーであったと評価したうえで、今回の署名は、カンボジアの子どもや若者のために交通安全教育をさらに進展させる強い決意を示すものだとしている。

 交通安全教育は、子どもたちの命を守る基礎的な学びであると同時に、持続可能な交通社会の実現にもつながる。今回の連携は、日本の知見を生かした国際的な教育協力の一例として、今後の展開が注目されそうだ。

麗澤中高、英語学習で「Monoxer」活用

外部模試で過去最高水準 基礎定着で学力底上げ

 モノグサ株式会社は、記憶定着のための学習プラットフォーム「Monoxer」が、麗澤中学・高等学校の英語学習で活用され、複数学年の外部模試で過去最高水準の成績を記録したと発表した。学力分布では下位層の割合が減少し、学年全体の底上げが進む一方、英検1級合格者も出るなど、上位層の伸長にもつながっている。

 麗澤中学・高等学校は、「国際的日本人」の育成を教育理念の一つに掲げ、英語教育に力を入れている。英語を母語とする専任グローバル教員6人が在籍し、日本人教員と連携しながら、生徒が英語を積極的に使う授業環境を整えている。

 一方で、英語学習の土台となる語彙や文法の定着には、生徒ごとの習得度に差が生じる課題があった。生徒自身は「覚えたつもり」でも、実際のテスト結果との間に乖離が生じることもあり、家庭学習の質が個人に委ねられやすい状況があった。

 こうした課題を受け、同校はMonoxerを導入した。生徒ごとの学習状況や記憶度を可視化し、理解度に応じた学習支援を行える点に加え、小テスト運用の効率化によって学習機会を増やせる点を評価した。

 運用面では、Monoxer上の日々の学習進捗や記憶度を評価に反映させ、任意課題ではなく日常的な学習として位置付けた。また、スピーキング機能を活用し、人前で英語を話すことに苦手意識を持つ生徒も、一人で発音や表現を繰り返し練習できる環境を整えた。

 さらに、英語科教員だけでなく、学年担任や部活動顧問にも管理画面を共有し、生徒の学習状況を学校全体で把握する体制を構築した。進捗が遅れている生徒には、担任からも具体的な声掛けを行うなど、教科を越えた学習支援につなげている。

 導入後は、語彙や文法の基礎定着が進み、外部模試で複数学年が過去最高水準の成績を記録した。GTECなどのライティングスコアでも全国平均を大きく上回る成果がみられ、基礎力の強化が応用力や表現力の向上にもつながっているという。

 また、学習状況の可視化により、英語に苦手意識を持つ生徒も小さな成功体験を積み重ねやすくなった。上位層にも学習習慣が波及し、英検1級に合格した生徒は、Monoxerを活用して英検1級用単語帳1冊分の記憶度を100%にするまで学習を継続したという。

 英語学習での成果を受け、同校では2026年度から古文や日本史など他教科への導入も拡大している。ICTを単なる補助教材としてではなく、学習状況の可視化、評価、指導を一体化する仕組みとして活用する取り組みは、学校全体で「やり切る力」を育てる事例として注目されそうだ。

学習舎ES&be、COEDO KAWAGOE F.Cとサポートパートナー契約

地域の学びとスポーツをつなぎ、川越発Jリーグ挑戦を支援

 埼玉県川越市からJリーグ参入を目指すサッカークラブ「COEDO KAWAGOE F.C」は、富士見市鶴瀬エリアで学習塾を運営する学習舎ES&beと、2026シーズンのサポートパートナー契約を締結した。

 COEDO KAWAGOE F.Cは2020年に設立されたフットボールクラブで、川越市をホームタウンに、設立10年以内のJリーグ加盟を目標に掲げている。「フットボールクラブを通じて、川越に夢と感動を創出し続け、100年続くクラブへ」をミッションに、競技面での成長と地域貢献の両立を目指して活動している。

 今回パートナーとなった学習舎ES&beは、埼玉県富士見市で個別指導、プログラミング、集団授業などを展開する地域密着型の学習塾。つるせ台小学校の向かいに教室を構え、15年以上にわたり地域の子どもたちの学びを支えてきた。

 学習舎ES&beの種田啓太代表は、「地域の象徴として、誇り高く、情熱を持って戦い抜く姿に感動を覚える」とコメント。Jリーグへの挑戦について、「チームの団結とファンの力があれば必ず実現できるはず」と期待を寄せた。

 COEDO KAWAGOE F.C側は、地域の未来を担う子どもたちに寄り添う学習舎ES&beからの支援を心強いものと受け止めている。クラブは今後、2026シーズンでの関東1部リーグ昇格、2030年のJリーグ参入に向けて取り組みを進める。

 地域スポーツクラブと学習塾の連携は、子どもたちの学びや成長を地域全体で支える取り組みとしても意義がある。教育とスポーツを通じて、子どもたちに挑戦する姿勢や地域への愛着を伝える事例として注目されそうだ。

NINZIAと龍谷大学、こんにゃく由来素材の整腸機能を確認

 こんにゃく由来の高機能素材を開発する株式会社NINZIAは、龍谷大学などとの共同研究で、同社独自の食物繊維素材「ゾル状グルコマンナン」を含むナッツ製品の摂取が、排便回数の増加や便性状の改善に寄与する可能性を確認したと発表した。研究成果は、2026年6月1日発行の学術誌『New Diet Therapy』Vol.42 No.1に掲載された。

 今回の研究は、NINZIAと龍谷大学によるこんにゃく由来素材に関する共同研究の第2弾となる。2024年には、同素材による食後血糖値上昇の抑制効果を確認しており、今回は腸内環境や排便状況への影響に着目した。

 NINZIAが提供する「ゾル状グルコマンナン」は、一般的なこんにゃくとは異なり、水溶性と不溶性の両方の食物繊維を含む状態で提供される点が特徴だ。腸管内で水分を吸収してゲル化することで、便の軟化や腸内環境の改善につながる可能性があるという。

 試験は、健常な大学生82人を対象に実施した。被験者に「ゾル状グルコマンナン含有ナッツバー」と、対照食であるナッツのみをそれぞれ2週間摂取してもらい、排便状況への影響を比較した。

 その結果、ナッツバー摂取後には、1週間あたりの排便回数が有意に増加した。事前調査で排便が週4回以下だった「便秘気味群」においても、排便回数の増加が確認され、便通を促す効果が示唆された。

 また、便が軟らかくなる傾向や、便のにおいの軽減も確認された。さらに、腹部膨満感のスコアにも改善がみられ、摂取後にすっきりとした感覚が得られる可能性が示された。

 一方、試験期間中には一部地域で10度以上の急激な気温低下が連続して発生した。寒暖差による自律神経への影響は便秘リスクを高める要因の一つとされており、一部の被験者では排便日数が減少する傾向もみられた。研究グループは、こうした外部環境要因も考慮しながら、今後さらに検証を進める方針だ。

 共同研究には、龍谷大学、羽衣国際大学、NINZIAが参加した。龍谷大学は農学部を擁する瀬田キャンパスを中心に、食品、生命、環境、農業など幅広い分野の研究を進めており、産学連携による食分野の研究にも取り組んでいる。

 NINZIAは、こんにゃく由来素材を活用した結着成型や食感創成の技術を「テクスチャ・エンジニアリング」と位置付け、糖や脂質、動物性素材に頼らない食品開発を進めている。今回の研究成果は、伝統的な植物性食材であるこんにゃくの新たな機能性を探る取り組みとして注目されそうだ。